語られる言葉の河へ

2010年1月29日開設
大岡昇平、佐藤優、読書

【派遣】転職・就職サイトに登録しまくる ~中高年派遣社員物語3~

2017年02月05日 | ノンフィクション
 (1)FX(外国為替証拠金取引)で大損した筆者(森川氏)は、4年間の海外勤務で得た小金で購入したマンションのローン返済や生活費にも困り、すぐにでも職を見つけようとインターネットで探した。
 60歳で定年を迎えた人にも、年金が全額もらえる65歳までどのように職を探すかは、知りたいテーマではあるまいか。

 (2)まずは派遣会社に登録するが、これがなかなか面倒なのだ。会社ごとに登録項目や書き方などが異なり、1社を登録するのに優に1時間以上かかる。派遣会社で話し合ってフォーマットを統一し、自宅のパソコンで作成した履歴書や職務経歴書をコピー&ペーストすればすぐに登録できるシステムを作れないか。
 また、ネットでの登録後、派遣会社に行かないと正式登録にならないが、その際の交通費は自腹だ。法律で交通費支給を明文化してもらいたい。
 交通費が出ないどころか、派遣会社に行ってみたら、実はまだ仕事が決まっていない。官庁の入札待ちの仕事だ、と言われて唖然としたこともある。こういう場合、入札待ちの仕事であることを求人票に明確に書き込んでもらいたい。

 (3)すぐにお金がもらえる短期の仕事が専門の派遣会社としては、「ヒューマントラスト」や「ネオキャリア」がある。登録すると、前者は毎日メールが届き、したい仕事があればすぐに電話で申し込む。早い者勝ちである。応募者がいない場合は交通費支給など、条件がよくなる。

 (4)昔からリクルートの職業紹介は有名だ。「マイナビ転職」や「リクナビNEXT」などは、企業からのオファーもあるシステムで便利だ。
 事実、筆者(小型船舶操縦士免許保持者)も、この免許保持者を探していた企業からオファーを得て、すぐに面接が決まり、正社員に決まったことがある。
 しかし、どのような年齢層が望まれているかが明確でなく、申し込んでもほとんど空回りで、一度も決まったことがない。どうやら、リクルートの転職の主眼は、中高年にはないようだ。

 (5)その点、「はたらこねっと」の求人サイトは便利だ。この会社はいろいろな派遣会社の求人を紹介していて、どのような人材が求められているのか、中高年でも応募できるのか、職場はどのような年齢層が多いのかが明確で、実際、現在働いているところも、ここに掲載された派遣会社に応募して決まった。
 登録すると、毎日仕事を紹介するメールが届くが、希望分野だけでなく、関連分野も紹介してくれる。求人サイトの画面も見やすい。応募すれば、2、3日で返事がもらえるのもよい。

 (6)その他、環境関連の仕事では「グレイス」が、調査研究職では「WDB」に定評がある。
 後者はしかし、生物・化学等の理系専門で、若い時に自動車関連の事故の研究職を紹介してもらい、研究員主任に抜擢されたこともあるが、ここの求人票も、中高年が応募できるのかが明確ではなく、後のフォローも少なくなる。

□森川海守「転職・就職サイトに登録しまくる ~中高年派遣社員物語3~」(「週刊金曜日」2017年1月27日号)
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 【参考】
【派遣】FXでの損が運の尽き ~中高年派遣社員物語2~
【派遣】余はいかにして派遣社員となりしか ~中高年派遣社員物語1~




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