ここ最近はバイク通勤を続けています。
ツーリングには出掛けていませんでしたが通勤で寒くてもバイクの楽しさを実感中です。
おかんが通勤用に新素材下着を買ってくれたのでそれを着て今日もルンルンで出勤します。
帰りに惨い目に遭う事も知らずに冬の峠を快走!「寒いけどバイクってええなぁ~」(のんきなもんです。)
夕方職場から遠くの峠方面を見ると完全に霧の中に隠れています。「雪かな?」
勤務を終えて外に出ると冷たい雨が降っています。寒くても我慢出来ますが雨だけはバイク通勤の一番嫌な天候です。
で、峠を登り始めると冷たい雨は雪に変わって来ます。ヤバイと思いつつも真っ白になった路面の四輪が走った後にスカブーを進めながら緊張して走ります。
頂上のトンネルを抜けて下る頃には吹雪の状態に!あっという間に雪が積もって先行する四輪の跡も消えて行きます。
とにかく慎重に走ろうとゆっくり走りますがスカブーは低速になるとクラッチが切れてエンブレが効かなくなり空走する事を忘れていました。
突然、空走!ブレーキを掛けると滑る、滑る・・・止まりません。こけそうになりながら対向車線に飛び出しそのまま反対側の広場のオーバーランし止まる事が出来ました。
対向車来なくて良かった!!!
とにかく雪が酷くならない内に下ろうと今度はアクセルを開けつつもブレーキを掛けて下る方法で走りますが滑り出すともうコントロールが効きません。
260kを超える車重におとんの短い足は何の役にも立ちません。今度は見事に転倒!雪道をガガガ~と滑って行き側溝に突っ込み停止しました。
幸いにもリヤタイヤが落ち込んだ状態でスカブーは立っています。
後ろのトラックから直ぐに降りて来たおっちゃんが「大丈夫?持ち上げるの手伝おうか?でもこの雪じゃ下れんよ」と言ってくれます。
側溝から引き揚げてもらってもこの雪じゃ完全に走行不能なので「大丈夫です。何とかしますから」と止まってくれたおっちゃんにお礼を言い、行ってもらいます。
困った時の大岡さん! 即電話をして泣きつきます。「お願い!レスキューに来て・・・」状況を説明し助けに来てもらう事に。ありがたいです。
大岡さんを待ってる間、雪は小康状態ですが降り続いていてカーブの手前の側溝に鎮座するスカブーはハザードを点滅させていても雪道を下る四輪から見れば迷惑な存在です。
何台かの車が止まってくれて「大丈夫ですか?」と声を掛けてくれます。
そのうち引き返してくれた2台の車から降りて来た職人風の3人が「とにかく引き揚げて上げるから」と言ってくれ雪の中、重いスカブーを引き上げてくれました。
本当に感謝です。
他の車が突っ込んでこない様に見張りながら何とか広場まで4人で力を合わせてスカブーを移動させます。
ツルツルの雪の上では4人でスカブーを支えてもどっちに転ぶか分からない状態なので必死の移動作業でした。
国道端の広場に移動させると「バイクは此処に置いて、下まで乗せて行くよ」と言ってくれましたが、「レスキュー頼んでるから」と何度も頭を下げるおとんです。
何度も頭を下げるおとんの前から颯爽と去って行く職人さん達!
仕事帰りで疲れている方々に迷惑を掛けてしまった自分の無謀さに猛反のおとんです。
来てくれた大岡さんのトラックに積み込んで峠を少し下りと雪は無く雨が降ってるだけでした。
大岡さんが「凄く雪、降ってたんや!下が雨なんで何で転倒したのか分からなかった。雨で滑ったのかと思った」と・・・
大岡さんはお店を終えて晩酌をやる寸前だったそうです。こちらにも迷惑を掛けてしまいました.
「申し訳無いです。大岡さん」
家に帰るとおかんが「雪だったん?」と・・・
そして「よう、携帯電話に大岡さんの電話番号入れていて良かった!」とも・・・
昨日携帯を洗濯したおかんは使っていない古い携帯におとんのカードを突っ込み必要な番号だけ入力していました。
暗くて良く確認していないのですが右側のフロントウインカーレンズが割れ、マフラーカバーは擦り傷だらけ!雪の上を滑ったので普通に転ぶよりは
被害が少ないと思うのですが、後日大岡さんのお店で確認します。
20年近くこの峠越えの通勤をしていて麓と山頂の風景が全く異なる事は身に沁みているはずなのにこの急激な積雪に判断を間違ったじぶんに腹が立ちます。
もし他の四輪を巻き込んだ事故を起こしていたらと思うと反省しきりです。雪道で目の前に転んだバイクが滑って来たら、四輪にとって迷惑この上無いですね!
それにしても夏の剣山スーパー林道の下りでも味わったクラッチが切れてエンブレが効かなくなった重いスカブーが空走する時の恐怖!
凍結雪道でそれを十分に体感いたしました。
身体の方は肘を少し打って痛みが有りますが、心の痛みの方がもっと強くてめげそう・・・