hiyamizu's blog

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内田康夫『ふしむけば飛鳥』を読む

2019年05月05日 | 読書2

 

内田康夫著『ふしむけば飛鳥』(徳間文庫う1-38、2006年3月15日徳間書店発行)を読む

 

裏表紙の大げさな紹介。

飛行機ぎらいの軽井沢のセンセが、ついに海外へ飛び出した。なんと豪華客船による世界一周の旅! 
ムンバイ~デュバ~イスタンブール~ベニス~ニューヨーク……センセ夫妻の往くところ、なぜか事件が発生!?  豪華絢爛、抱腹絶倒の旅行記。

 

内田夫妻が「飛鳥」のロイヤル・スイートで98日間世界一周旅行した旅行記。

横浜から西回りで世界を約100日かけて回り、観光、船内でのイベント、お仲間との交流を楽しんで横浜に戻った。ただし、約束した原稿はまったく書けなかったという。旅行費用は夫婦で3千万以上。

雑誌記事を書くために飛鳥に乗り込んだ浅見光彦が、偶然小説家の内田センセと出会ったということが記されているが、大部分は内田康夫氏の旅行記だ。ただ、巻末に光彦と内田センセの対談が載っている。

 

2室しかない「ロイヤル・スイート」は61平米だが、部屋の広さ以外に特典はまったくない。最下位の「ステート・ルーム」は16平米、デッキはないが、コストパフォーマンスは良い。

航路は西回りなので、左舷の部屋は大海原しか見えない。

 

 

この作品は1999年1月徳間書店より刊行。

 

 

私の評価としては、★★☆☆☆(二つ星:読むの?)(最大は五つ星)

 

多数のカラー写真と文で世界各地が紹介されているが、写真は小さく、ほとんどが著者夫婦の写真であり、旅行記としては旅行専門書に遠く及ばない。浅見光彦ファン向けの本だ。

 

ただ、豪華客船「飛鳥」側からなんら便宜を得ていないため、飛鳥の長所、短所が遠慮なく述べられていて、ロイヤルカスタマーの意見だが、参考になる。

 

 

内田康夫(うちだ・やすお)

1934年東京生まれ。2018年3月83歳で死去。CMアニメ制作、コピーライター、CM制作会社社長

1980年『死者の木霊』を自費出版してデビュー。

旅情ミステリーを多数発表、2007年に累計1億冊を突破した。浅見光彦シリーズは100事件を超えた。

2008年、第11回日本ミステリー文学大賞を受賞。

著書に『幻香』、『長野殺人事件』、『還らざる道』、『汚れちまった道』、本書『ふしむけば飛鳥』など多数。

参考:浅見光彦記念館  

(ここに奥様・早坂真紀さんの内田さんが亡くなる前後のエッセイ(連れ合いを亡くした人に酷だがあまり上手ではない)もある)

 

 

 

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