能子「父上様の…」面を付けて、立っていた。
池田「御方様…こちらへ」、与一「能子さん…」を後ろに隠した。
義経「義隆…」を傍に寄せて、
松殿「どうだ?」すぅと清盛のお面を外し「似ているだろ?鎌倉の能面師に作らせたんだ」
義経「接待係を、どうした?」
松殿「池田、お前の睡眠薬(睡眠導入剤)は、よく効くな」
池田「彼らを…眠らせた?」
松殿「その父兄懇談に、じじ(祖父)も混ぜてはくれまいか?」
義経「懇談は、父兄までだ」
松殿「教育方針には口を挟まん。それに娘婿と酒を酌み交わせず、強制送還は心残り…」
サッと脇差を外して床に置き、孫の義隆を見た「父 義仲に、よく似ている」
義隆「父上…」ギュッと、強く抱き締めた。
松殿「義経。清盛の、平家に引っ張り込む作戦が失敗に終わり、」
義経「何を言い出す?」
松殿「次に、奥州を巻き込んでの4代目相続。三代目も、その才を買って了承したが、」
義経「憶測でものを言うな」
松殿「憶測?では、奥州藤原 秀衡(ひでひら)の遺言状に何と書いてあった?」
義経「…知るかよ…松殿、これ以上…」
“源 義経を奥州藤原の平泉棟梁として鎌倉頼朝を迎え撃て”
松殿「私も、お前の才を買っている。鎌倉殿を“滅ぼし”、日ノ本を統一も夢じゃない」
義経「俺の夢は、そんなもんじゃない」チラッと、能子を見た。
能子「兄様…」私を見た?
“そういうもんなんだ。夢ってのは、”
己の処遇?
分からない…私に、何を、伝えているの?
松殿「清盛も秀衡も、お前と同じく坊主の道(入道)を逸れ、戦の道に進んだ。…しかし、」
義経「戦だけが道じゃない」能子から没収した“与一の懐剣”を握った。
能子「あ…」武家の嫁が差す懐剣は、婚儀で結ばれし両家を守護する。
壇ノ浦沖で、父上様の継妻 時子様と共に沈んだ、国家権力と治世の象徴…
“天叢雲剣(あまのむらくものつるぎ)!?”
池田「御方様…こちらへ」、与一「能子さん…」を後ろに隠した。
義経「義隆…」を傍に寄せて、
松殿「どうだ?」すぅと清盛のお面を外し「似ているだろ?鎌倉の能面師に作らせたんだ」
義経「接待係を、どうした?」
松殿「池田、お前の睡眠薬(睡眠導入剤)は、よく効くな」
池田「彼らを…眠らせた?」
松殿「その父兄懇談に、じじ(祖父)も混ぜてはくれまいか?」
義経「懇談は、父兄までだ」
松殿「教育方針には口を挟まん。それに娘婿と酒を酌み交わせず、強制送還は心残り…」
サッと脇差を外して床に置き、孫の義隆を見た「父 義仲に、よく似ている」
義隆「父上…」ギュッと、強く抱き締めた。
松殿「義経。清盛の、平家に引っ張り込む作戦が失敗に終わり、」
義経「何を言い出す?」
松殿「次に、奥州を巻き込んでの4代目相続。三代目も、その才を買って了承したが、」
義経「憶測でものを言うな」
松殿「憶測?では、奥州藤原 秀衡(ひでひら)の遺言状に何と書いてあった?」
義経「…知るかよ…松殿、これ以上…」
“源 義経を奥州藤原の平泉棟梁として鎌倉頼朝を迎え撃て”
松殿「私も、お前の才を買っている。鎌倉殿を“滅ぼし”、日ノ本を統一も夢じゃない」
義経「俺の夢は、そんなもんじゃない」チラッと、能子を見た。
能子「兄様…」私を見た?
“そういうもんなんだ。夢ってのは、”
己の処遇?
分からない…私に、何を、伝えているの?
松殿「清盛も秀衡も、お前と同じく坊主の道(入道)を逸れ、戦の道に進んだ。…しかし、」
義経「戦だけが道じゃない」能子から没収した“与一の懐剣”を握った。
能子「あ…」武家の嫁が差す懐剣は、婚儀で結ばれし両家を守護する。
壇ノ浦沖で、父上様の継妻 時子様と共に沈んだ、国家権力と治世の象徴…
“天叢雲剣(あまのむらくものつるぎ)!?”