元京都市会議員鈴木マサホ「ひとくち日記-日々是好日」

鈴木正穂の身辺雑記として「ひとくち日記」を復活。人生100歳時代。コロナに負けないでどこまで書き続けられるか。

ふたたび仙台・福島へ 11月9日ー12日

2011年11月20日 | 日記
●11月12日(土)

    <連合京都議員フォーラム研修会 福島市は大波地区と南相馬市を視察>

 朝、出発前にホテル玄関で2ヶ月前にお世話になった石原衆議院議員秘書の大隈さんと再会。県会議員選挙で忙しいとのこと。お元気そうでした。
 バスで粟野市会議員の引率で浪江町住民が避難してきて暮らす仮設住宅に。これからの冬は厳しい寒さで住民の生活もたいへん。住民のみなさんの声をお聞きしたかったが時間もなく、除染作業が進む大波地区に。

 柿が実る山間の農村地域で400所帯が住む。線量計は2・5マイクロシーベルトを越えてピピピという警報が鳴る。広場には、仮置き場として、汚染された土を入れた土嚢が積まれている。また社会福祉協議会のゼッケンを着けたボランティアの人達30人ほどが、とある民家の庭の土を入れ替える作業を黙々としているところを見学。原発が水素爆発したときに放射能が流れてきたという。子どもたちがいる家を優先的に除染の作業を始めたということだが、さて、これから先の展望はあるのだろうか。およそ1時間ほどの滞在であったが1マイクロシーベルトぼくらは被爆したことになるのかな。作業をしている人、また村の住民の健康被害が今後どのようになるのか、心配だ。

 そしてバスで飯館村に。2ヶ月前には、畑や田んぼには雑草が生い茂っていたが、雑草は刈り取られた様子。しかし作物は生育していないようだ。途中ガソリンスタンドには人影があったが、家々や商店は閉じられたまま。人影はない。村役場前まで行く。連合福島の自治労の出身の役員さんとも知り合いの村役場の自治労の委員長だという青年が日直で1人おられた。

 それから、少し色づき始めた阿武隈高地を南相馬市へ。浜どうり地区といわれるところで、津波で甚大な被害を受けたところ。そして原発から20キロ余のところ。連合福島原町地区の方から説明を受ける。3月11日、津波は3時35分頃到達。死者、不明者は600人を超える。12日早朝5時44分から半径10キロ圏内の住民に避難命令。15日から4千人を越える住民が市外に集団避難をしたという。人口は7万人だが、11月現在市外に避難している人が2万7千人とのこと。42地点でモニタリングをしている。バスで原発から20キロの所に行く。警察官が警戒中だったが、そこから100メートルの所ではコンビニが営業していたよ。日常生活が戻ってきているのだ。「相馬野馬追」で有名な地。映画「私が棄てた女」でその馬追の光景があったと記憶しているが、違ったかな?
 津波に襲われた海岸沿いにバスで行く。海は穏やかであったが、鉄塔が倒れていて原町火力発電所も被害を受けて復旧までには3年ほどかかるらしい。地盤沈下したところか、水がついたままのところもある。津波に原発事故とまさに二重苦の地。言葉はない。
 南相馬から一路北へ。国道は、車が行きかい日常の風景。仙台空港で一行と別れてバスを下車。電車で仙台駅へ。東北新幹線に乗り換えて上野から秋葉原経由、浅草へ。明日の京都市会市会改革推進委員会委員として流山市議会の議会報告会視察に合流するために浅草のホテルで宿泊。つけ麺食べて、場末のパチンコ屋でちょっと遊んだが、勝てないね。

●11月11日(金)

      <連合京都議員フォーラムで仙台・福島へ>

 東日本大震災からちょうど8ヶ月。連合京都議員フォーラム調査研修会で再び東北へ。ぼくにとっては9月に東北地方を駆け抜けて以来2ヶ月、2度目の訪問。
 朝8時過ぎの空港バスで伊丹へ。一行は、京都府内の自治体議員や連合京都の役員ら20人余。
 仙台空港には昼前着。仙台と空港間の電車も走っていた。バスで空港から沿岸部を通って仙台市内方面へ。2ヶ月前には、津波に押し流された自動車の残骸があちこちに残っていたが、だいぶ整理されたのか、見かけなくなっていた。若いバスガイドさんが、地震当時の体験も交えながら仙台の被害などについて説明。2ヶ月前に見た道路上の漁船はそのままだった。
 ぼくは2ヶ月前に来ているので名取市の被災状況や閖上(ゆりあげ)浜周辺や荒浜地区のことを同僚議員らに説明。車中は沈黙。瓦礫を処理するプラントも建設されたのか、ダンプトラックが走り、所々には瓦礫の集積場が小山になっている。昼食会場は、倉庫街にある仙台名物の蒲鉾屋さん。平常営業を再開していた。
 
 午後は、高速道路で2時間弱、福島市へ。リンゴや桃畑の風景。小雨模様で、冬物のジャケットを着込むが、ちょっと寒い。
 市内では連合福島政治政策フォーラムのみなさんと意見交換。影山連合福島会長が挨拶、今泉事務局長さんがこの間の被災状況や復旧・復興に向けた取り組みについて説明。地震発生から被災地へのボランティア活動、避難所の問題や仮設住宅建設の問題などを語り、「福島は、宮城県と岩手県の被災状況とちがう。南相馬市にすべてがある」という言葉は重い。
 地震と津波とそして原発事故による被害。福島市においては4万2千人が、県においては15万人が県外へ避難されている。原子力災害は継続中であり、除染が大きな大きな課題であること、「一にも二にも除染」で安心・安全、子どもの健康を守りたい、暮らしをなんとか早くしたいという思いは、いつ実現するのか。
 
 粟野福島市会議員とも2ヶ月ぶりの再会。ちょうど県会議員選挙の真っ最中。忙しい中であったが、この1月に新築なった福島市役所へ。福島市の危機管理室の課長と髭の専門官から福島市の放射性物質対策について、福島市ふるさと除染計画についてお話を伺う。専門官は、自衛隊からの出向で除染作業の先頭に立っている人。
 積算線量計(ガラスバッジ)を子どもたちや妊婦、4万人近くに配布。地域ごとの除染を進めて行くことなどその多難な手法について説明があり、放射能対応として45億円の予算が想定されているが、果たして農地や山林をどのように除染するのだろうか。

 夕食は連合福島のみなさんと懇親会。解散後、ぼくは2ヶ月前に一緒に飯館村に行った安彦さんと駅前で再会。わが後援会会長の柿阪正夫さんの仕事上でつながりがありびっくりいたが、染色関係の設備を取り付けに子息のよしたか君も来ていて知り合い。安彦さんが住んでいる所はホットスポットの渡利地区。小学生と中学生の子どもの健康被害を心配しながら除染作業のことなど深刻なお話。11月末には京都に仕事で来るということで再会することに。外は冷たい雨が降っていた。

●11月10日(木)

     <門川市長、2期目出馬に意欲> 

 京都新聞朝刊に、現職の門川大作氏(60)の選挙母体となる「未来の京都をつくる会」(略称・未来の会)が9日の総会で、門川氏の再選に向けて支援する方針を決め、活動を再開させた。門川氏は立候補の意向を表明しており、未来の会は今後、支持者拡大を図っていく、との記事。告示は1月22日、投票日は2月5日。
 大阪では知事選挙が告示され、市長選挙も平松・橋下でヒートアップしそうだが、京都は寒い時で共産党の候補も2回目の挑戦だが、イマイチ、パワーもなさそうだし、投票率も悪いやろな。されど、京都市長選挙もようやく動き始めたということ。

     <教育功労者表彰式>

 午前中は、京都アスニーで教育功労者表彰式。正副議長と教育福祉委員が来賓。教育振興に尽くした個人や団体、また30年以上の永年勤続の教員や委員会の職員さんらの表彰式。かつては、ぼくの担任だった先生らと再会したことがあったが、それも昔の話し。いくつかのグループに分かれての記念写真の撮影も。

 昼時、食事をしながら議員会。事業仕分けの最終打ち合わせや市長選挙の今後の日程や様々な動きについて報告。
 午後は、学校給食協会のことを事業仕分けの対象に選んだので、教育委員会の学校給食の担当者と勉強会。

     <雲ヶ畑の交通をどうする>

 また北区は雲が畑志明院住職の田中真澄さんと同志社の総合政策科学研究科の新川達郎教授が来室。京都バスの路線廃止問題と今後の公共交通のあり方について交通政策監らと懇談。鴨川と仙台は広瀬川の清流を守る運動でお二人の付き合いが始まったということらしい。
 地域住民の足の確保も大切だが、観光客や北山のハイカーなど街から雲が畑へ行く人々の交通手段を確保することも必要。ぼくは高校時代山岳部で北山荘へ行く時など京都バスを利用したものだ。

     <金川弁護士の御冥福を> 

 夕方は、金川琢郎弁護士の御通夜。享年73才。京都弁護士会会長や京都市の人事委員会委員委員長等など歴任。はるか昔、ぼくの学生時代に(ぼくは逮捕歴はないよ!)デモなどで逮捕されときの救援活動なのでお世話になった弁護士さんの1人。議員になってからも、市民の相談があった時には、お世話になったこともある。心より御冥福をお祈りします。

●11月9日(水)

      <教育福祉委員会>

 毎月第二週は京都市会の各常任委員会が開催される日。水曜日は教育福祉委員会。
 教育委員会は報告案件なしで一般質問。2学期制のこと、京都マラソンに係わる教員の人事異動、食育や給食のアレルギー対策のこと、中学、高校の教育制度のことなどについて質疑がある。

 保健福祉局からは京都市動物愛護センター(仮称)構想に係わる意見募集の結果についての報告と質疑。パブリックコメントの数は、市外や外国からも、なんと1744名の人から、4198件の多数の意見があった。この数は凄いよ。普通は100件足らずなのだが。それだけペットに関する関心は高いのか。いささか驚きました。京都府の動物愛護センターと役割分担、ペットの深夜夜間救急診療、殺処分の防止、ボランティアの協力、収容動物の譲渡の推進、動物園との連携、災害対策などについて質疑が交わされた。
 また一般質問では共産党の3人の女性議員が、妊婦診療受診券の再発行について、子宮頸がん予防ワクチン、緊急通報システム、保育行政について質疑。
 
 委員会が終了後、事業仕分けは、マッサージ師会等への補助金のことについて担当者を交えて勉強会。スーパーバイザーということで概略を知っておきたいので同席。
 その他、なんやかんやで議員団室を出たら、外は真っ暗。秋の夜は、つるべ落とし。

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