ひろかずのブログ・2

79歳のおじいさんです。散歩したこと、読んだこと、嬉しかったこと、悲しかったこと、腹が立ったこと等々何でも書いてみます。

平荘町・上荘町をゆく(25) カンス塚古墳の金のイヤリング

2024-04-10 07:25:56 | 加古川市歴史探訪 平荘町・上荘町編

        平荘町・上荘町をゆく(25) カンス塚古墳の金のイヤリング


 話題を平荘湖にもどります。


 平荘湖古墳群のほとんどの古墳は7世紀のものです。その中にあって、カンス塚古墳は5世紀後半にさかのぼる古いものです。 
 カンス塚古墳は、平荘湖の建設に伴い湖底に沈んだ全長30メートルの古墳です。 
 一部盗掘されていましたが、玉類などの装身具・刀剣・鉾・やじり・鎌・斧・砥石・須恵器、それに鉄鉗(かなはし)・槌などの鍛治具など多くの種類の出土品がありました。 なかでも一対の金のイヤリング(写真)は注目を集めました。 
 県下でも、加古川市の他に2例(姫路市と龍野市の古墳)があるだけで、全国でも、50ほどの出土例しか知られていません。 
      朝鮮半島から
金のイヤーリングは、朝鮮半島からもたらされたものです。この古墳の主と、その交易関係に興味がわいてきます。 
 それにしても、カンス塚の「カンス」とはどんな意味でしょう。前々から気になっていました。 
 この古墳から出土した鉄鉗(かなはし)に注目してください。この鉄鉗の形がカンス塚古墳の形(帆立貝式古墳:前方後円墳の前方部が短いもの)に似ており、つまり、カンスはカナハシが変化した単語であるというのです。 
 また、「カンスは鉄・銅で作った湯沸かし器や茶の湯で用いる茶釜をいう」と辞書にあります。ホタテの形に似ていなくもありません。 
 定説はありません。不思議な名前のままでよいのでは・・・
 *写真:カンス塚古墳出土の金のイヤリング 

 

コメント
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