風塵抄(10) 北本町、下村商店(アナゴ店)
高砂町北本町を歩いています。
たまらなく、いい匂いがしてきました。下村アナゴ店からの匂いです。
下村商店の紹介が『えほん・はりま(広瀬安美著)』にありましたのでお借りします。
(文体等を少し変えています)
下村の焼きアナゴ
高砂名物「下村の焼きアナゴ」は、農人町で魚屋を営んでいた下村種吉さんが、明治の終わり、焼きアナゴを専門に始めたが、なかなか売れないので、かごにアナゴをいれ、芦屋、神戸方面へ行商に回り、一くし、二くしと売って歩いたそうです。
味のよきが次第に認められ、「高砂の焼きアナゴ」と評判になりました。
焼きアナゴに使うアナゴは「まあなご」の、それも40グラム程度のものが最高で、生きのいい良質のアナゴを手早く処理し、焼きあげるのがコツだといいます。
もっとも、独特のタレづくり、焼き加減などは伝統的なもので、他ではまねができないものとなっています。
「焼きアナゴ」の簡単な見分け方は、一くし二尾ものの味が最もよく、そのままたべるのが一番おいしい。
季節としては4月、11月が、アナゴの味のもっともよいときだといいます。
焼きアナゴは、夏は二、三日、冬は一週間くらい保存がききます。
高砂港の汚染がクローズアップされ、ひところの十分の一と売れ行きがガタ減りしたこともあったのですが、アナゴの品質管理に万全をつくし、騒ぎのなかでも店を閉めず、自信をもって販売しました。
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今夜のビールのつまみにしたいですが、年金生活者には少し贅沢ですかね・・・