平岡町をゆく探訪(31) 西谷
西谷新村(西谷)は延宝七年(1679)、高畑村の庄屋・彦左衛門が開発して、新しくできた村です。
高畑村から独立した村であることは、名前からも容易に想像できます。
『加古郡史』に面白い話があります。
・・・・この地を高畑村と新在家が争ったとき、加古新村の加古才兵衛(加古新田の開拓者)が、西谷と言うからには高畑の土地に相違ない。新在家の地なら「東谷」と称したであろうと決済した・・・
そして、西谷の八幡社(写真)は、その才兵衛が自分の村から勧請した社であるといいます。八幡社の東の溝が高畑村と西谷新村の村界です。
この溝の部分の辺りが若干低くなっています。
この溝は用水で、寺田用水の高畑分水が源太池に流れ込み、ここから、さらに二俣へ流れています。
西谷新村は、昭和25年加古川市との合併に伴い「西谷」と改めました。
*『古地名新解・加古川おもしろ誌』(石見完次著)参照