ひろかずのブログ・2

79歳のおじいさんです。散歩したこと、読んだこと、嬉しかったこと、悲しかったこと、腹が立ったこと等々何でも書いてみます。

平荘町・上荘町をゆく(24) 井ノ口(2) 井ノ口の賑わい

2024-04-09 06:30:59 | 加古川市歴史探訪 平荘町・上荘町編

  

    平荘町・上荘町をゆく(24) 井ノ口(2) 井ノ口の賑わい

 日光山常楽寺は、井ノ口(上荘町井ノ口)にある真言宗のお寺で、薬師如来を本尊としています。
 寺伝では大化年間の創建とするが、平安時代後期の寺院と想像されます。
 まもなく、ツツジに埋まる寺院です。
 少し離れて下の方に加古川がゆったりと流れています。
 常楽寺の建つ場所は、約35㍍で、加古川の流れはこの辺りでは15㍍ですから、約20メートルばかり川から高いところに常楽寺はあります。
 そのため、この場所は洪水の影響は受けていません。
 井ノ口の集落は、全体的に山が川に落ちこむ坂の上の集落です。
 洪水の心配はないのですが、農業のための水がありません。川から水を引けないのです。水は高いところへ流れてくれません。
 そのため、農業はため池や湧き水にたよることになります。
 井ノ口は、農業にたよるだけでは、生活が成り立たない地域であったのでしょう。
 地図を見ながら想像しています。
 だとすると、生活の糧は何でしょうか。
 井ノ口は、加古川と湯山街道が交わる位置にあります。
 そのため、農業に商業を加味した生活が考えられます。井ノ口は純農村のたたずまいですが、古くは商業が重要な役割をはたしていたと考えられます。
 井ノ口村には、商業的な賑わいがありました。
 そんな経済力が常楽寺を支えたのでしょう。
 鄙の村では、堂々とした寺を維持することはできません。


 *写真:九重の層塔(鎌倉時代)、この外にも常楽寺には多くの石造物があります。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする