ひらりん気まま日記

== 毎晩パコパコ せっかちでドジなひらりんの言うたもん勝ち ==

「晴れたらライカ、雨ならデジカメ」 (1)

2007-09-04 17:58:14 | Book&Art&TV
伊吹山

伊吹山で10日分くらいの写真を撮ってくるつもりが、もう、めぼしいもん無くなってしもた。

あの日、霧の湿気で髪の毛がグチャグチャになり、ピョンピョン飛び跳ねてバッサバサが収まらず、帰るまでイライラしてたんで、美容院行かなくちゃ。
雨の日に障子紙が波打つような感じになるというか、生来の地毛の癖が際立つというか。
それなのに今日は、1日中、本を読んでいた。
お天気が良いと、私の髪の毛も大人しくふんわりと頭にかぶっているし。

写真コンテストにひっかからなくて、ちょっとカメラに白けていたときに友だちが紹介してくれた本。
書店で見つけられずに図書館で借りた 「晴れたらライカ、雨ならデジカメ」 田中長徳 岩波書店

私はデジタル一眼レフから写真を始めたようなもんだから、ライカもコンタックスもそもそも銀塩写真ということばも知らんかったくらいで、そういうのは趣味の人、だと思っていて、どうせ、うんちくがいろいろ書いてあるんだろうと、それほど期待もしていなかったわけで。
でも、これが、なかなかの本である。

アナログカメラとデジタルカメラの使い分けの実用書みたいな本なので、私のようにあまりカメラ知識がない人間にもわかりやすくためになることがいっぱい書いてあり、そして、面白くて楽しくイッキに読めた。

「高いカメラが良いカメラの時代は終わった」

今や、最新のカメラが良いカメラの時代である。
銀塩カメラの時代なら100万円のカメラを持っているだけで尊敬に値したが、
高額デジタルカメラを持っていても写真の腕としては??なのだ。

「女性はその撮影直後の自分の顔がデジカメの液晶でどのように見えるかが最大の評価基準」
確かに、自分が写ったのはすぐにチェック入れて、変に撮れてたら削除して撮り直しするもんな、私も。
kissDN の液晶モニターでは顔もようわからんけど、LUMIX FX01ならバッチリ。

「ヘタなデジカメラマンほどファインダーをのぞきたがる」
いちばん笑えたのが、これ。
観光地のグループ写真撮影で、撮る人がモタモタしていると付近は大渋滞。
そんなときは「早くしてください」じゃなくて「お撮りしましょうか」と言うのだって。
で、あまりにも手早く撮ってやると信用されないので、ハイ2枚目、最後に笑ってあと1枚、と手際よく3枚撮ってやるのが皆のためなんだそうだ。

ファインダーをのぞいてから、パパッと撮っちゃう私はもっとじっくり構えてゆっくり撮らないと…と思っていたけど、そうでもないんだわ。

「デジタルカメラの画像処理の綺麗さに騙されないようにしよう」
これがいちばん、納得の項目であった。
自分の撮った写真でもちょっと色がボンヤリしていると、後ろめたい思いがしながらも修正をかけてしまったりする。
空は青く、樹木はしたたる緑に、花はやけに鮮やかに、確かに抜群にきれいにはなる。
「この基準で修正画像は綺麗だけど退屈である…日本の自然物の色彩は全体的に白い絵の具をまぜたような『色彩のにごり』にある。」
というわけで、上の写真もノーレッタチです。