宿舎に戻ったアエネアスは、父アンキセス、ユールス、アカテスの4人で朝食のテーブルを囲む、笑みほころぶユールスの顔を見て食す朝食が旨い、邪気のない子の微笑みの途絶える日の訪れを気にかける。
愚痴りかける父の声のかかるを避けるように立ちあがる、庭に降りる、深皿に水をみたす、顔を映す、眺める、ひとりごちる。
『お~お、これではみぐるしい、むさぐるしい!』
彼は、腰に帯びている短剣を抜いて手にとる、左手に持ちかえる、右手親指の腹を剣の刃にあてる、静かになぞる、刃の切れ具合を確かめる。
身構える、深皿の水面に顔を映す、顔をあげる、ヒゲヅラを水でぬらす、短剣の刃をあてる、ヒゲをそり落とす、そり落とし具合を水面に移して確かめる、またもや、水面に顔を映す、そり具合を確かめる、次のそり場所を確かめる、確かめて顔を上げ短剣を当ててブショウのヒゲをそり落とす、幾度かこの作業を繰り返してヒゲソリ作業を終える。
宿舎の横を流れる小川に向かう、顔を洗う、宿舎に戻る、ひげをそり落とした顔を深皿の水面に移して確かめる、そり残しを手でなぞる、そりのこしをそり落としてヒゲソリをようやくにして終える。
気が落ち着く、アエネアスが前庭の話し合いの場に歩を向ける、イリオネスがすでに来て待っている。
イリオネスがアエネアスの姿を見とめて起ちあがる、声をかける。
『あっ!統領、ブショウなヒゲをそり落とされて、さっぱりされましたな』
『おう、さわやかだ!身だしなみが整っていないと考えがだらしなくなる』
『言われる通りです。人間の世過ぎは、所作、始末、そして、資質で決まります』
『お前、いいことを言う!その通りだ。衣食足りて所作、始末だな、そして、礼節を持って事を成す、腹に一物、背に荷物で遠き道を往くだ』
二人は軽く言葉の応酬を交わす、話が弾んだところで本題についての話し合いを始めた。
アエネアスが話しかける、その姿勢は、積極進取にあふれている、気合が横溢している。イリオネスが気圧される。
『イリオネス、どうだ!暦なしの2月期を終えれば、新しい今年の月が始まる。今日の午後、パリヌルス、オキテスを呼んで打ち合わせをする。明日の朝より会議を開く。オロンテスにその旨を伝えさせてくれ』
『解りました。会議における議題、打ち合わせ事項等パリヌルスらと話して整えればいいですね』
『おう、それでいい。この三日間にやった作業の仕上げ作業を今日を持って終える予定でいる』
『解りました。統領が三日間、根を詰めてやられた作業はなんですかな?私に聞かせていいのであれば聞かせてください』
『それは、まだ表明する段階に至っていない。まとまり次第、第一番に軍団長であるお前に話す。国家100年の大計だ』
『了解しました。では、統領、昼食ですが、会所のほうに準備しますか?』
『おう、それがいい、そのように頼む』
二人の打ち合わせが終わる、イリオネスは建造の場の会所へと歩を向ける。
アエネアスは、三日間の作業の仕上げに予定した作業に着手する。
気を引き締める、クレタ島離脱工程の大筋を構想する、構想を順を追って木板に書いていく。
3月20日頃の天候、海上状況の良き日に出航と木板に書き留める。
木板に書き留めた事項を確認する、うなずく、自分の決心を確かめて大きく息を吐いた。
愚痴りかける父の声のかかるを避けるように立ちあがる、庭に降りる、深皿に水をみたす、顔を映す、眺める、ひとりごちる。
『お~お、これではみぐるしい、むさぐるしい!』
彼は、腰に帯びている短剣を抜いて手にとる、左手に持ちかえる、右手親指の腹を剣の刃にあてる、静かになぞる、刃の切れ具合を確かめる。
身構える、深皿の水面に顔を映す、顔をあげる、ヒゲヅラを水でぬらす、短剣の刃をあてる、ヒゲをそり落とす、そり落とし具合を水面に移して確かめる、またもや、水面に顔を映す、そり具合を確かめる、次のそり場所を確かめる、確かめて顔を上げ短剣を当ててブショウのヒゲをそり落とす、幾度かこの作業を繰り返してヒゲソリ作業を終える。
宿舎の横を流れる小川に向かう、顔を洗う、宿舎に戻る、ひげをそり落とした顔を深皿の水面に移して確かめる、そり残しを手でなぞる、そりのこしをそり落としてヒゲソリをようやくにして終える。
気が落ち着く、アエネアスが前庭の話し合いの場に歩を向ける、イリオネスがすでに来て待っている。
イリオネスがアエネアスの姿を見とめて起ちあがる、声をかける。
『あっ!統領、ブショウなヒゲをそり落とされて、さっぱりされましたな』
『おう、さわやかだ!身だしなみが整っていないと考えがだらしなくなる』
『言われる通りです。人間の世過ぎは、所作、始末、そして、資質で決まります』
『お前、いいことを言う!その通りだ。衣食足りて所作、始末だな、そして、礼節を持って事を成す、腹に一物、背に荷物で遠き道を往くだ』
二人は軽く言葉の応酬を交わす、話が弾んだところで本題についての話し合いを始めた。
アエネアスが話しかける、その姿勢は、積極進取にあふれている、気合が横溢している。イリオネスが気圧される。
『イリオネス、どうだ!暦なしの2月期を終えれば、新しい今年の月が始まる。今日の午後、パリヌルス、オキテスを呼んで打ち合わせをする。明日の朝より会議を開く。オロンテスにその旨を伝えさせてくれ』
『解りました。会議における議題、打ち合わせ事項等パリヌルスらと話して整えればいいですね』
『おう、それでいい。この三日間にやった作業の仕上げ作業を今日を持って終える予定でいる』
『解りました。統領が三日間、根を詰めてやられた作業はなんですかな?私に聞かせていいのであれば聞かせてください』
『それは、まだ表明する段階に至っていない。まとまり次第、第一番に軍団長であるお前に話す。国家100年の大計だ』
『了解しました。では、統領、昼食ですが、会所のほうに準備しますか?』
『おう、それがいい、そのように頼む』
二人の打ち合わせが終わる、イリオネスは建造の場の会所へと歩を向ける。
アエネアスは、三日間の作業の仕上げに予定した作業に着手する。
気を引き締める、クレタ島離脱工程の大筋を構想する、構想を順を追って木板に書いていく。
3月20日頃の天候、海上状況の良き日に出航と木板に書き留める。
木板に書き留めた事項を確認する、うなずく、自分の決心を確かめて大きく息を吐いた。