エドモンがホーカスに声をかける。
『君の名は?』
ホーカスが顔をエドモンに向けて答える。
『はい、ホーカスと言います』
『ホーカス君か、俺が船だまりに案内する』
『はい、ありがとうございます』
二人は短いやり取りを交わした。
『ホーカス君。船をこのまま真っ直ぐ進めてくれ。細かい指示はその都度出す』
『判りました』
マリアの船だまりを目指すニケの航跡は陽に映えて美しかった。
岬を過ぎて方向を変えたニケはマリアを目指している。それから、四半刻、マリアの街区が見えてきた。あと、もう四半刻の航行でマリアの船だまりに着くであろうと彼ら一行は胸をときめかせた。ニケはそれを解して波を割っているようであった。
エドモンは船尾にあってしっかり前方を見つめている。彼が声を上げた。
『お~お、見えてきた来た、ホーカス、見えるか、柱石だ、あの柱石が、船だまりの目印の柱石だ。アレを目指してかじ取りをしてくれ』
『判りました』
『ちょっとばかり、船を右へだな』
ホーカスは言われたように方向を調整してニケを進めた。正確性を重んじて慎重にかじ取りをしていく。ニケは柱石のラインを越えて、船だまりに入った。
『お~、いいぞ!あの船と船の間に舳先を差し入れてくれ』
ホーカスは言われたように船と船の間にニケを差し入れて、舳先を接岸させた。
『お~、お前、なかなかの巧者だな』と言って、舳先に移動した。
『いやいや、皆さん!マリアに着きました。航海の無事を感謝しましょう』
エドモンは、『ホッ!』とした表情をして一行に告げた。彼ら一行は陸にあがった。
『イリオネス浜頭、如何でしたか。無事マリアに着きました。海は魔物です。ポセイドンは心変りが激しい、いかなる時も無事であったら感謝を忘れてはいけません。私の二番目の息子がマリアにいます、そこで落ち着いて昼にしましょう。連絡なしで行ってもかまわないのです』
『ありがとうございます。言われる通り、言葉に甘えます』
『おう、スダヌス、行こう』
『おう、エドモン、どうする?何か調達していくか?』
『いいだろう。息子のところまで小半刻だ。途中に集散所がある。立ち寄るつもりでいる』
一行は、24~5隻の船が舫っている船だまりを後にした。
『』
『君の名は?』
ホーカスが顔をエドモンに向けて答える。
『はい、ホーカスと言います』
『ホーカス君か、俺が船だまりに案内する』
『はい、ありがとうございます』
二人は短いやり取りを交わした。
『ホーカス君。船をこのまま真っ直ぐ進めてくれ。細かい指示はその都度出す』
『判りました』
マリアの船だまりを目指すニケの航跡は陽に映えて美しかった。
岬を過ぎて方向を変えたニケはマリアを目指している。それから、四半刻、マリアの街区が見えてきた。あと、もう四半刻の航行でマリアの船だまりに着くであろうと彼ら一行は胸をときめかせた。ニケはそれを解して波を割っているようであった。
エドモンは船尾にあってしっかり前方を見つめている。彼が声を上げた。
『お~お、見えてきた来た、ホーカス、見えるか、柱石だ、あの柱石が、船だまりの目印の柱石だ。アレを目指してかじ取りをしてくれ』
『判りました』
『ちょっとばかり、船を右へだな』
ホーカスは言われたように方向を調整してニケを進めた。正確性を重んじて慎重にかじ取りをしていく。ニケは柱石のラインを越えて、船だまりに入った。
『お~、いいぞ!あの船と船の間に舳先を差し入れてくれ』
ホーカスは言われたように船と船の間にニケを差し入れて、舳先を接岸させた。
『お~、お前、なかなかの巧者だな』と言って、舳先に移動した。
『いやいや、皆さん!マリアに着きました。航海の無事を感謝しましょう』
エドモンは、『ホッ!』とした表情をして一行に告げた。彼ら一行は陸にあがった。
『イリオネス浜頭、如何でしたか。無事マリアに着きました。海は魔物です。ポセイドンは心変りが激しい、いかなる時も無事であったら感謝を忘れてはいけません。私の二番目の息子がマリアにいます、そこで落ち着いて昼にしましょう。連絡なしで行ってもかまわないのです』
『ありがとうございます。言われる通り、言葉に甘えます』
『おう、スダヌス、行こう』
『おう、エドモン、どうする?何か調達していくか?』
『いいだろう。息子のところまで小半刻だ。途中に集散所がある。立ち寄るつもりでいる』
一行は、24~5隻の船が舫っている船だまりを後にした。

『』