ヒカラビ一家の花日記

山の上に住む花農家から 魚沼発のあれこれを

大西一三さんを偲んで

2018年08月30日 | むかしばなし

23度の朝、ようやく夜温が下がって眠れる夜になった。

大阪から帰った夜は熱帯夜、疲れが取れなかった。

大阪での2日間も強烈な暑さで喪服はたっぷり汗を吸った。

訃報を聞いて 「 俺に行かせてくれ」 と出しゃばって葬儀に参列させてもらった。

出迎えてくれた会長さんに腕を引かれて最前列の席に座らせてもらった。

棺の中には全然やつれてもいない、元気な時のままの大西さんが眠っていた。

昔話を、、、、、

30歳を過ぎてすぐに共選販売の役員を仰せつかって市場に出張することが多くなった。

そのころの大阪市場へは長岡で乗り換えて北陸線回りの寝台特急で行くことが常だった。(今は飛行機)

ガタゴトと眠れないまま早朝に大阪駅に着くと、歩いて大阪第一花きへ向かう。

ガード下の狭い市場では道路からすぐの部屋がセリ場で、縦に長い市場では奥から次々に荷が流れてきてすべてがセリで売られていた。

セリ台で大きな声を出していたのは、ちょっと怖そうな坂口さんだったと思う。

我々を出迎えてくれたのが大西一三専務(当時)さん。

「 共選なんやからサンプル1個で売られるように揃えてもらわないかん 」 と言われるような時代だった。

来訪市場さんとゴルフをするようになったのもそのころで、最初におつきあいさせてもらったのも大西さんと梅田生花のずっと前に亡くなられた藤原さんだった。

19歳の冬に大阪で働いた経験があったので関西人には慣れていたものの、1日中ずっと楽しげにしゃべり続けるお二方を見て 「 こういう大人にならなきゃいけないな 」 と思ったものである。

その後も来ていただくたびにゴルフ。こちらから六甲山へゴルフに行ったこともあった。

49歳で組合長を仰せつかった。

セリ前挨拶では 「 堀之内は古い産地ですが、お届けする花は新鮮です 」 と弁じた。

大西社長(当時)から 「 森山さん、話うもうなったやないけ 」 と褒められたのを覚えている。

いつだったか、東京大田市場でばったり会った際も 「 や―森山さん久しぶりやー」 とハグされた。

60周年にお越しいただいた際には代表市場挨拶をしていただいた。

「 行政が応援してくれる産地は強い 」 産地の立ち位置の大切さを話してくれた。

記念コンペでは久しぶりにご一緒させてもらった。

3年前、秋に新潟で行われるプライベートな業界懇談会とゴルフコンペで再開。

「 や―森山さん久しぶりやー」 とまたハグされた。

コンペでは優勝。どこであっても陽気でにこやか。笑顔の思い出しかない方でした。

大西さんの父親は花の行商をされていたとか、、、また一人花業界のファイターがお亡くなりになりました。

ご冥福をお祈りいたします。大西さんありがとう。

葬儀にはアクセスの良い天王寺に宿を取った。

昔、、、、天王寺の駅に降りて東洋生花市場へ行った。

出迎えてくれたのは久常さん。

「 今度新しい市場が出来るんや 」 と連れて行ってくれたのが泉大津に建設中の西日本花きだった。

「 ここは埋め立て地でなんも無いけど、抜群にアクセスの良いとこや 」 と話してくれた。

その後久常さんとは長い長い長い長い付き合いになった。

退職した今でも時々電話をくれる。

今年70周年では久々の再開。元気だった。

長い長い市場の方々とのおつきあい。販売担当の肩書だった方が何人も社長さんになっておられる。

今回には北海道から九州まで多くの日に焼けた生産者の方が会場に入りきらないほど弔問に訪れ、前の席に通されて焼香の順番も親族の次に生産者、次が花屋さん、関係者。

どこまで行っても産地を大事に扱ってくれた故人の意向が偲ばれる葬儀でした。

留守中はかなりの出荷量でした。

今年の猛暑の中このカサブランカはまだ草丈取れてますが遅くまで濃い遮光だったので柔らかい。

次からは短いのが多くなります。

そんな植物の自然と必死に戦う生産者のことを少しでも先につないで分かってもらうためには生産者も市場担当者もお互いに足を運ぶことが大切。

そんなことを大西一三さんに教わったように思います。

 

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