そうなんだ。

外国語で知ったこと。

ワッペン   ドイツ語

2015-09-04 13:00:00 | クリーニング店
クリーニング店に持ち込まれる衣類に、ワッペンの
付いているものがあります。

例えば警察や鉄道会社の夏用の制服ワイシャツには
紋章やロゴマークが付いています。
ジャケットに関しては、制服以外にもファッションとして
胸ポケットワッペンがついていることもあります。

これらが付いている衣類は、洗濯・アイロンプレスの際に
注意を払う必要があるので、その旨を衣類タッグで表示します。

“ワッペン 注意”
“エンブレム 注意”

細かいことまでマニュアル化された職場ではないので
受付けたスタッフによって、表示の仕方がマチマチです。
ワッペンとエンブレムの違いが定かではありませんが
洗濯・プレスのスタッフには伝わっているのでしょう。
私としては
高級感あるものを “エンブレム” と表示しています。

先日、新聞の第一面のタイトルになりました。

『五輪エンブレム白紙』

主催国国民の1人としては、にがい思いのするニュースです。
その後の報道で、印刷に費やされた無駄になる金額を知り、怒りました。

しかし・・・、あれもエンブレムと呼ぶのだとしたら
一度単語の意味を確認した方がよさそうです。

ワッペンはドイツ語でした。 独和辞典を引くと

「Wappen」(ヴァッペン)・・・紋章

もとは紋章という意味で、 これをジャケット等の胸や腕につける
うちに、縫い取り装飾をも表すようになったのですね。

和英辞典で “ワッペン” を引くと、「emblem」とあります。
エンブレムは英語。

「emblem」(エンブレム)・・・印・象徴

これも “ワッペン” と同じ道を歩んでいるのでしょう。

ということは、

“ワッペン 注意”  
“エンブレム 注意” 

ドイツ語を使っているか英語を使っているかの違いでした。



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百人一首  訳  

2015-09-02 13:00:00 | 旅行
前回のブログ・東北旅行の続きです。

平泉観光の翌日は、JR東北線に乗って
宮城県の松島に向かいました。

このJR東北線に軽いカルチャーショックを受けます。
1.車両は2両編成なのに、トイレが付いている。
2.電車のドアは乗降客が自らボタンを操作して開閉する。
3.“整理券をお取り下さい” の機械が車内ドア付近にある。
4.電車の入り口は階段のような段差がある。

車窓から見る風景は、芝生に見える一面の田んぼ。
走っても走っても田んぼ。
あまりの広さに驚いて、ずっと黄緑色を眺めていました。

さて、松島に到着です。
日本三景といえば、松島・天橋立・厳島ですが
今回初めて三景のうちの一つを訪れました。
この先、天橋立と厳島を訪れて日本三景完全制覇するのが楽しみです。

海はいいです。
波の荒い海もいいですが、松島のように静かな海も落ち着きます。
奥州の旅の紀行文『奥の細道』の著者 “松尾芭蕉” も
松島を訪れました。

『松島や ああ松島や 松島や』

この句はどうやら松尾芭蕉ではなかった説が有力です。

しかし、風光明媚な松島は平安時代の歌にも詠まれています。
平安時代後期に読まれた歌で、百人一首の一句になっているのが

『見せばやな 雄島のあまの 袖だにも ぬれにぞぬれし 色はかはらず』

訳:見せたいものです。 《松島の》雄島(おじま)の漁師の袖でさえ
  《波で》どんなに濡れても 《私の涙で濡れた袖のように》色は変わらない

平安期の女性は、恋焦がれて流す涙を “着物の袖で拭う” と
表現します。  袖の色が変わるほど涙するなんて、大袈裟・・・、
いやいや、せつないじゃありませんか・・・。

雄島へは松島の海岸から 朱塗りの “渡月橋” という名の
徒歩専用橋が掛かっています。
東日本大震災でこの橋が流され、しばらく雄島に渡れなかったそうですが
現在は橋が修復されていたので、見学できました。

なんか、怖い・・・。
なんとなく空気が重い・・・。

曇り空の夕方ですが
少々の観光客はいますし、娘は何も感じないと言っています。
しかし、 ここは自分の “ざわつく心” に従い
娘を追い立て、早々に雄島を後にしました。

後で調べたら、この島は霊場でもあるとのことでした。
私は、こういうの感じるタイプだったのでしょうか?

この不思議な体験も含めて
短い日程ではありますが、平泉・松島の旅は
平安時代後期の人々や芭蕉が愛でた風景を
駆け足ながら、堪能することができました。


コメント (4)
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