マイナビなどの就職サイトの情報によれば、2025年卒の就活は売り手市場で推移しているが、企業側も自社に興味を持ち、且つ有能な社員を確保する上で、既に今年2023年の夏場のインターンシップから実質的な早期選考に入っているようだ。
子供が夏のインターンシップに3社参加し、また9月、10月もワンデーのインターンに数社参加した際の企業側の担当者から出た言葉であるが、新卒選考は来年(2024年)の3月には終わらせてしまいたい、と話していたケースがあったそうだ。
これまで夏場のインターンシップは業界研究、秋、冬のインターンシップが早期選考の対象、というイメージだったが、実質は夏インターンで企業訪問した学生を一時面接を免除する等、優遇して選考するというケースがあるそうだ。つまり、従来のイメージで年明けから本腰入れて、3月以降の本選考に備えるという姿勢では、遅いといわざるを得ない状況なのだ。
30年以上前に大した活動もせずに職を決めてしまった自分には想像できないほど、現在の就活は情報戦と早期取組が肝になっている。
現在の大学生はコロナ禍で大した課外活動もできず、ガクチカを書くことが非常に難しいと聞く。企業側もそれを理解しているので、逆に大学での学習やゼミ活動で何を学んだか等を聞くようになってきているらしい。
子供の場合は夏場に5日間の中小企業のインターンシップに参加し、出来合いの業界研究プログラムではなく、その企業の生の営業活動や地域貢献活動を経験して大きな収穫を得てきた。これがガクチカにそのまま生かせることとなった。
企業側もどうやら主軸になる優秀な学生は早期選考で押さえ、来年3月以降の本選考は営業や製造の最前線に投入する人材を集める、という思惑らしい。知名度の高い上場企業はその事業規模から多数の求人を行うが、果たしてしっかり大事に育成する方針なのか、短期研修であとはOJTのみの簡易育成なのか、学生側もしっかり見極める必要がある。入った企業で自分がどのような仕事を任せられるのか、ワンデーのインターンシップでもどんどん質問すべきだろう。
こうして外野から言うのは簡単だが、学生たちの緊張や不安を考えると生半可なアドバイスなどできない。ただアンテナを高く、広くして、今企業がどんな動きをしているのか、自分以外の学生がどう動いているのか、まず情報をとって就活の情況を見極めてほしいと思う。