AKB48 45thシングル選抜総選挙 5位と6位のはざま

6月18日土曜日にAKB48の45枚目シングルの選抜総選挙が開催され、地上波ではフジテレビと今年は延長戦と称してテレビ朝日がアフタートークを生中継するという形で放送された。在宅オタファンには有難いことこの上ない体制だった。

 

結果は、指原莉乃の連覇、24万票という圧倒的な勝利に終わった。分析するつもりはないのだが、票数差で気づいたのは、5位の柏木由紀と6位の宮脇咲良の間で、1万4千票の壁があること。6位以下になると各順位の差は1万票を越えることはなく、さらに選抜15位以下、アンダーガールズまではほとんど差が無く、逆に熾烈な争いだったことがわかる。宮脇咲良がスピーチの中で、近づけば近づくほど先輩の偉大さが分かり、以前のようなAKBを壊すくらいの気持ちで、などと安易に言えなくなったという内容をその票差が裏付けているような気がした。

柏木由紀はくだんのスキャンダルで順位を落としたが、本来であれば軽く10万票は稼げる力を持っている。宮脇も若手のトップとして順位は上げてきたものの、票数ではまだまだトップ5に追いつけない「差」を実感しただろう。指原の壁は別格として、今のトップ5とそれ以外のメンバーのギャップ、それがAKBの最大の課題なのだ。宮脇ら若手選抜と指原、渡辺、松井、山本、柏木の間に本来なら古参の中堅、あるいは第2、第3の宮脇クラスが10万票に迫る勢いを持つようなレベルに育っていなければならないのだが、5位と6位の間のギャップはぱるるや総監督をもってしても埋められていない。AKBの現状を票数差が如実に示しているような気がした。

さて、屁理屈はともかくとして、今回の当選メンバーで嬉しかったもの、感動したものを挙げると、まず12位の北原里英。欅坂46に遅れをとったものの、ようやくメジャーデビューが決まったNGT48を下支えしつつ、映画出演など個人仕事も頑張っていて、尚且つ地元開催の総選挙ではホストグループとしてそれなりの位置にはいたいとするプレッシャーは大変なものだったと思う。順位は下がりながらもしっかり選抜の一角に速報50位から食い込んで見せたのは素晴らしいし、相変わらずスピーチもうまかった。

次にアンダーガールズで21位にはいった込山椿香。前回「不参加」だった入山杏奈を除いて、「圏外」からいきなりの21位はTBSでのドキュメンタリーがあったとはいえ、予想以上のジャンプアップだ。アイドルとしてのファン対応を大事にするが故に、釣り師的な腹黒イメージキャラのついている彼女だが、ひたむきである姿勢や高橋みなみのフォロワーであることが、もしかしたら高橋みなみ票の一部を動かしたかもしれない。とにかく圏外からの当選を見ることができるのは、総選挙の楽しみのひとつだと思う。もちろんその逆もあるのだが。

同じくアンダーガールズで28位の矢吹奈子。田中美久とともにHKTのロリータシンボルだった彼女ももう15歳。彼女を可愛がってきた指原が矢吹を抱きしめ号泣している姿はふだんから「おでかけ」などを観ていると感動してしまう。HKTの総選挙成績でいえばナンバー4なのだからすごい。AKBとの兼任もあって、関東でもファン層がひろがったのかもしれない。

ぐっと下がって、76位だが、NGT48のセンター・加藤美南が速報時圏外から飛び込んできた。カップリング曲「Maxとき315号」ではセンターをおかっぱに譲ったが、結成当時から今日までNGTのベンチマークとなったのは彼女であり、センターとしてランクインできたことはNGTファンには嬉しい。そして78位の宮崎美穂。昨年のリクエストアワーでのMCから勢いはとまらず、総選挙でも昨年の圏外から復活してきた。今はAKBメンバーだけの「みゃおの部屋」も外部のゲストを呼んで、もっと宮崎のMC力をみてみたいし、ラジオのパーソナリティも十分いけるのではないかと期待している。

今回第一党はAKBとなったが、HKTがネクストガールズ以下ではしっかり中堅メンバーがランクインしているのが自分には目立ってみえる。今年はAKBの若手におされ、順位を落としたメンバーも多いが、それでもランクインを続けていることはなかなかすごいことだ。関東圏ではNMB、SKEの冠番組が現在は無く、HKTはTBSでHKT48のおでかけが指原・フットボールアワー後藤のMCの面白さでロングランになっているところで、ファン拡大に差が出てきているのかもしれない。それこそ、指原莉乃のタレントパワーに拠るところかもしれないが、確実に宮脇、児玉が選抜に食いこみ、渡辺麻友、指原本人寵愛の矢吹奈子、田中美久がジャンプアップしているのは、本人たちの成長もあってこそで、今後もHKTはグループ内のカンフル剤の役割を果たすだろう。そしてNGTは指原のような強力なバックアップは無いものの、前述のメジャーデビューが決定し、新潟の地固め期間を終えて全国区に打って出ることとなった。欅坂46のようなロケットスタートが切れればいいが、AKSがどのようなプロデュースでデビューシングルを製作するのか、個人的にはMAXとき～のように可愛らしさだけではなく、新潟という土地柄を生かしたストーリー性の高い作品を続けてほしいと願っている。

乃木坂46 15枚目シングル選抜発表

2週に渡って放送休止となった乃木坂工事中で千葉ツアー回をすっ飛ばして、ようやく15枚目シングルの選抜発表となった。

今回は16人選抜で、井上小百合、伊藤万理華、深川麻衣（卒業）が抜けて、ついに中元日芽香が久々の選抜復帰、2期生から北野日奈子が選抜入りとなった。ひめたんについては本来なら前シングルで選抜されてもいいくらい、握手会、アンダーライブでの貢献は大きく、今回選抜されなかったら、推しメンではないファンからも運営に非難のトゥイートが浴びせられたことだろう。それくらい待ちに待った選抜入り。そしてきいちゃんも、このところのアンダーライブでの躍進や、全メンバーの中で一番ブログ発信を行うなどの頑張りが目立っていて、今回選抜入りも納得できる。

そして新センターはファンの間でも予想は出ていた齋藤飛鳥。本人曰く「明るい曲は似合わないし」とは言いつつも、S系キャラが夏曲のセンターをやるとどうなるのか、昨年の王道的な「太陽ノック」とは違う乃木坂が見られるものとかなり期待している。

しかしながら、井上、伊藤（万）という充実してきたメンバーを敢えて選抜から外すことが「できる」乃木坂46は、本当にメンバーの層が厚くなっていることを感じる。1期生はすべて選抜を経験し、2期生も寺田蘭世、伊藤純奈あたりはすぐにでも選抜にいってもおかしくないところまで来ているし、1期生アンダーメンバーも、選抜から外れてながい者もいるが、ライブでの研鑽でいつでも選抜に行く準備はできているし、もう欅坂のように20名体制の選抜を組んでもいいんじゃないかと思うところに来ている。

決して運営がうまく全メンバーを生かせているとは思わない。本来ならもう2期生まで全員が選抜経験していてもおかしくないくらいの時間が経過しているし、3期生を募集しながら果たして今までどおりの選抜の考え方で乃木坂46が継続していけるのか、十分再考してほしい。握手会人気だけの基準ではなく、メンバー個々の個性を生かした選抜方法にトライしてもいいのではないかと思う。ボーカル選抜、ダンス選抜、またシングル以外でのユニットもサンクエトワールのような形をもう一歩、独自シングルが出せるくらい（配信オンリーでもいいかも）の幅を持たせての活動を検討してほしい。

井上、伊藤（万）は、2人ともテレビ画面で見る限り、前回の中元日芽香のような絶望感は感じられず、選抜経験を重ねたこと、又、個人仕事をそれぞれ活発であることが支えになっているのだろうか、笑顔で新センターの齋藤飛鳥を見守る表情だったように感じられた。アンダーライブは全国ツアーがまだ東北を回っただけなので、今後秋シングルのアンダーか、15枚目で全国ツアーが終わった後、9月中に開催するのかが分からないが、二人が戻ることでまた新たな展開が見られるかもしれない。二人ともアンダーセンターの経験者だから、バックアップに回って、寺田蘭世や川村・中田がセンター役で新しいアンダーライブが作られるだろう。

さて15枚目新しいセンターでどんな曲になるのか、昨年の太陽ノック以上に楽しみになってきた。指原・恋チュンみたいな一発ヒットが出てくれるといい。ネガでどSなキャラの齋藤飛鳥が、フレンドリーで分かりやすいポップな曲をヒットさせてしまう、なんてストーリーも面白いけれど。

AKB48 45thシングル選抜総選挙速報

先日6月1日に今年のAKB48選抜総選挙の速報がニコニコ動画などで生放送された。

乃木坂ファンである私にとっては他人ごとなのだが、昨年NGT48への移籍で話題になった北原里英さんの選抜入りとそのスピーチに感動を覚え、今年はNGT48自体の動向が気になり、速報でどのくらいの票数を獲れるのか楽しみにしていた。

前回の選抜から、高橋みなみ、宮澤佐江が卒業、渡辺美優紀、柴田阿弥が不参加と4席が空いたが、そのまま前年の順位から繰り上がれるほど甘くはない。今年は、どんな新顔が飛び込んでくるのかが非常に楽しみな選挙だ。

そして、速報。

昨年の本選結果を見ると15,000票前後を集めれば、”ランクイン”といわれる80位以内は堅いようなのだが、票数についてはその程度の認識として、順位中心で速報結果を見てみたい。

まず選抜での注目は、昨年アンダーに沈んだSKE48の須田亜香里、HKT48の児玉　遥が揃って復活。そしてAKB48の岡田奈々が前回29位から速報とはいえ、いきなりの7位。

同じAKBからは高橋朱里、川本紗矢がジャンプアップし、NMBは山本　彩に続いて選抜経験の少ない沖田彩華、同じくHKTの渕上　舞が選抜入りと、なるほど新しい顔の揃い踏みとなった。

特に沖田、渕上は自チームでの選抜経験が少ないながら、速報でこの伸びはコアファンの頑張り、勢いがなければ難しいはず。あとは本選までさらに上積みできる体力が残っているか？というところだが、まず80位内はほぼ確実だろう。

アンダーガールズでは、先日TBSのCSで特集が組まれたAKB48の込山椿香が18位に昨年圏外から飛び込んできた。高橋みなみにも認められたひたむきさは、コアファン以外にも訴求した感がある。

80位までのランクインではAKBが昨年の不調から復活し、HKT48が勢いを維持している感が強い。卒業メンバーが相次いだNMB、SKEが巻き返せるのかといったところか。

残念ながらNGTは6位の柏木由紀は別格として、キャプテン北原里英が50位、中井りか、荻野由佳が100位内と振るわなかった。まだCDリリースはカップリング1曲だけで、正式デビュー前、また地元活動は活発ながら、全国区のキャンペーン等はまだまだ露出が少ないのだから、やむを得ない。地元開催も正直1年早かっただろう。もし、欅坂46と同じタイミングでCDデビューできていれば、もっと状況は違っていたかもしれない。

ネットニュース等で横山総監督の発言にあったように、世代交代の波は覗えるし、それでこそ松井玲奈や高橋みなみが卒業した甲斐があるというもの。去年とは様変わりするであろう本選結果が今から楽しみだ。

 

速報を観ながら、総選挙を乃木坂でやったらどうなるのか、なんて考えることもあるが、既に握手会完売状況等でメンバーの人気度ははっきりしていて、そこに敢えて選挙で白黒つける必要はないかもしれない。但し、2014年の交換留学した生駒里奈の14位選抜ランクインを思えば、乃木坂参加での総選挙も見てみたい気もする。