Afternoon Avenue 25 (by hide_boo)

Perfumeと乃木坂46、IZ*ONEなどのアイドルやクルマやバイク、好きなものついて、だらだら綴ります。

Antifragile / LE SSERAFIM ( HYBE SOURCE MUSIC)

2022-10-29 23:36:19 | Weblog
K-POPは、PRODUCE48から入ったにわかファンなので、どうしてもIZ*ONE比較になってしまうのだが、そのIZ*ONEからキム・チェウォン、宮脇咲良の2名が参加しているHYBEはじめての女性グループLE SSERAFIMは、デビューアルバム「FEARLESS」をヒットさせ、この10月は初めてのカムバックとなる「Antifragile」をリリースした。

K-POP主流のダンスミュージックであるが、BLACKPINKやEVERGLOWに感じるメロディーを投げ捨てたかのような、「歌えない」ナンバー(表題曲)に対して、FEARLESSもAntifragileもキャッチーなメロディライン、サビをしっかり残している点に注目する。また、PVの字幕レベルだが、英語詞が多く入っていること、音の作り方もAntifragileではほんのりラテンっぽい香りも入れ込むなどグローバルな展開を意識しているのではないかと思われる。

BTSの成功で、欧米でも受け入れられる映像やサウンド面のプロデュース手法については十分蓄積があるのだろう。

「Antifragile」ではovertureとなる「the hydra」、表題曲である「Antifragile」、ミディアムスローなダンスナンバー「Impurities」、おそらくグループとしてははじめての8ビートのロックナンバー「NoCelestial」はProduce48以降聴いてきたK-POPのガールズグループのナンバーでは一番ノリの良いロックサウンド、ラストの「Good Parts」ミディアムなポップスだが、Perfumeの「my color」に通じるテイストがあり、その歌詞のメッセージは「間違えても大丈夫、あなたのいいところを見つけるし、弱みすらも愛している」という優しくて心強いもの。訳詞を読んでいて、ドキュメンタリーで流れていたメンバーたち自身、またはメンバーお互いを思いやる姿が見えてくるし、学生時代の校内暴力問題の炎上で脱退したキム・ガウルへメンバーたちの想いを伝えているようにも聴こえる。

すべての曲にメンバー5人の今までのキャリアやそれぞれの想いを投影させたかのような歌詞がつけられていて、overture的な「Hydra」を除いては、日本でならすべてシングルカットしてもいいくらい素晴らしい出来映えなのだ。楽曲だけでもこの2ndミニアルバムの初動が素晴らしい成績である理由になっている。

K-POPはグループやアルバムにいろいろなコンセプトを詰め込んだり、アルバムごとに大きくイメージを変えていく傾向にあるが、LE SSERAFIMはあくまでメンバーの個性やキャリアを主題にして、2枚目のアルバムでもさほど大きくイメージを変えていないことは、大きな挑戦なのかもしれない。目先の印象ではなく、グループとしての芯、核をしっかり育てて、長期的に売れるグループを目指しているのではないだろうか。

とにかくこの「Antifragile」はおススメしたい。

又、このアルバムのMVやテレビプログラムでのパフォーマンスを観ていると、カズハとウンチェの存在感が大きくなっている。年長組3人が、IZ*ONE
として、または長い練習生のキャリアをもっていることから、年少組2人とのちょっとした差は見えていたのだが、ビジュアル、パフォーマンスともグループとしての一体感がより強くなったようだ。
キム・チェオンもIZ*ONE時代に比べて、リーダーとして内面的にも成長しているし、ダンス・ボーカル両面でグループのベースラインを支える安定感のあるパフォーマンスになっている。
ホ・ユンジンはプデュ時代からボーカルポテンシャルの高さは知られていたが、アーティスト・ミュージシャンとしてもグループに影響を与えており、グループのメンバー自身のストーリーをコンセプトにする、という点ではまさに中心人物となっている。

そして驚くのは、宮脇咲良の成長だ。もはやProduce48時代のパフォーマンスの弱さは払拭され、十分にメインダンサーの役割を担っている。テレビ番組での生歌を聞いてもHKT時代、IZ*ONEのときよりも成長している。25歳、IZ*ONEでデビューした時のウンビ姉さんと同い年になったが、まだまだ成長する伸びしろを持っているようだ。