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社会人になって最初の愛車が、スバルインプレッサスポーツワゴン初期型1992年式の1800HS。
画像とは色ちがいで、車体色は赤だったが、何より購入動機になったのが、キャビンからバックドアにかけてのなめらかなフォルムで、後ろ斜め45度からのスタイルの良さに惚れ込んだ。
購入時期が初めてのマイナーチェンジの直後だったので、旧型の在庫を値引きしてもらい、装備は簡素ながらABSが装着されていたHS グレードを購入することにした。ちなみに本来HSグレードはリヤブレーキがドラム式なのだが、ABSを装着する場合はディスクブレーキに格上げされている。(ドラムブレーキに対応したABSがまだ開発されていなかった?)
フルタイム四輪駆動でABS 付きにスタッドレスタイヤを履けば、スキー場への足として、ほぼ無敵。凍結路では何度かABS のおかげで事故らずに済み、購入時の選択が正しかったと実感。
ワゴンタイプではあるものの、デザインを優先している為、後席は180cm クラスの男性が座るとかなり手狭な感じになる。荷室も同じスバルのレガシィほどの広さはなく、中途半端な感じは否めない。しかし、コンパクトなハッチバック車よりはプラスアルファの余裕があり、後席を折りたためば多少嵩張る荷物も呑み込んでくれたので、インプレッサのワゴンを選んだオーナーは、室内スペースの中途半端感は納得して乗っていると思う。
インプレッサの足周りは、レガシィのホイールベース短縮版で、走りはじめてからある程度走行距離を重ねると、ダンパーの動きがスムーズになり、高速道路では路面の凹凸に影響されない、いわゆる「フラットライド」感を味合わせてくれた。
地方への出張で会社の先輩を乗せたところ、乗り心地の良さと、四輪駆動の安定性に驚き、すぐにレガシィに買い換えた、なんてこともあったほど。
エンジンは115ps,15.7kgmと1500クラスにも負けそうなスペックなのだが、水平対抗型4気筒という形式は構造的に振動が少なく、吹き上がりがスムーズなのでパワーの低さが気にならなかった。燃費は街中9Km/L、高速で11km/Lくらいで決して良い方ではないが、通勤や買い物で毎日使うようなことはなかったので、財布への影響は少なかった、、と思う。
タイヤは175/70R14と購入した時期でも細めのタイヤだが、逆に細い方が力(トラクション)が分散せずに四輪駆動の性能を生かせるセッティング。とにかく冬場の積雪、凍結で怖い思いをしたことがなかったのは、穏やかなエンジンパワーを無理なく路面に伝えられて、パワーと足周りとタイヤのバランスが良かったのだと思う。冬場運転していて学んだのは、雪道や凍結路では、路面に対して「薄くパワーをかける」「アクセルをじわっと踏む」のが一番コントロールしやすいということ。さすがにスバルはそのへんが分かって作っていると思った。
足掛け6年で65000kmほど走り、晩年は運転者の体重増加の影響で、シートがへたってしまったり、エキゾーストパイプが腐食して穴が開いて爆音になったり、低温時にEFIのセンサー不良でエンジンがかからなくなったりというマイナートラブルはあったが、初めてのマイカーとしては100点満点の当たりだったと思っている。このあとのモデルチェンジでは、弱点だった後席と荷室の拡大を図って、流麗だったCピラー以降を箱型にしたり、サイドウインドウの絞り込みを弱めたりしたので、リヤビューの美しさは失われてしまったのが残念だ。