初期型日産プリメーラ 1.8Ci。父が乗っていたクルマで、購入時は3~4年落ちで距離は2万キロにいかないくらいのタマで73万円。当時はミニバン大流行でセダン衰退の時期だったことから、相場自体が相当下がっていて、予算を下回る価格に、父と小踊りして喜んだのを覚えている。町田のケーユーさんお世話になりました。父のたばこでヤニくさくなりながらも、免許を返納した2011年まで実家の足として活躍したクルマだ。
写真の通り、色は黒・銀の2トーンで当時はカタログカラーとして2トーンの設定があったのは希少だったと記憶している。父のゴルフエクスプレスとしてしょっちゅう小田原厚木道路を疾走していた。
このクルマの特長は、セダンとしてドイツ車のような固めの乗り心地で、ハンドリングも直進性がシャキッとしており、また程よくクイックであったことから、キビキビとした動きで気持ち良く運転できた。トランクも広く、角ばっていたので、クラブバッグを4つ飲みこめたし、大人4人リラックスして乗車できる、セダンとして至極真っ当なモデルだ。ミッションは父がATが苦手だったので、マニュアルを選択したが、これがスコスコよく入るミッションで、プリメーラの前に乗っていたカリーナED(背の低いBピラーの無い4ドアハードトップなんていってたやつ)も車種に似合わずマニュアルだったが、シフトストロークが大きすぎて、早いシフトチェンジがなかなか難しかったので、プリメーラのミッションは素晴らしいフィーリングに思えた。形もボンネット、キャビン、トランクのバランスが良く、少々大き目のリヤスポイラーも似合っていて、なかなか格好良かった。
実はこのクルマには私自身思い入れがある。東日本大震災が発生した2011年3月11日に、ご多分にもれず私も横浜から相模原まで歩く羽目になったのだが、ちょうど中間地点になる実家に5時間かけて歩いて立ち寄り、このクルマを借りて自宅までの足にしたのだ。渋滞が発生しているであろう国道16号を避け、多摩・町田方面の市道を走ったのだが、信号は止まり、停電地域が多かったせいで真っ暗闇の中、プリメーラのライトだけを頼りに走り続けた。ようやく自宅近くの横浜線の踏切に辿り着くが、JR線の運転見合わせとその送電回復がいつになるか分からないためだったのか、警察により踏切は閉鎖されて渡ることができず、横浜線のアンダーパスがある八王子市内まで遠回りして、やっとこさ自宅に辿り着いたのだ。
最後、暗闇の中でなんども切り返して、狭い駐車場に入庫するのが至難の技だった。今スペックを見たら、最小回転半径5.2m、マーチより70センチくらい大きい。そりゃなんども切り返すよな。1週間くらいして実家に返しに行き、そのあと、父の免許返納とともに元の中古車屋さんに再び引き取られることになった。震災の日からの1週間がプリメーラと過ごした最期になってしまった。
プリメーラの2000ccモデルは足回りがもっとスポーティで、クイックなハンドリングで絶賛されていたが、この1800ccモデルこそ、そのクイックさを若干弱めたことで、ほどほどのエンジンパワーとともに非常にバランスの取れたクルマに仕上がっていたと思う。今、プリメーラが買えるとしても1.8Ciを選ぶだろう。私は独身時代インプレッサ一辺倒だったが、インプレッサと並べていいくらいの名車だと思っている。
PS
いつもの通り乃木坂関連の追伸になるが、なんと姉妹グループ?として鳥居坂46が新プロジェクトとして立ち上がり、その1期生の募集が開始された。
チーム制をとらない乃木坂46では選抜メンバーが固定してしまっていて、映画やドラマ、ファッション誌といろいろなメディアミックス戦略を取る上で、もう人気メンバーを外すことが不可能になってしまっている。せっかくのメディアミックスも対象メンバーが福神に固定されてしまって、偏りが激しい。唯一舞台「じょしらく」は福神メンバーが外されていて、3列目とアンダーメンバーでオーディションが行われている。
アンダーメンバーで是非、選抜に復帰してほしい、川村真洋、永島聖羅、中元日芽香や2期生のメンバーを選抜に押し上げたいのに上げられない、大人の事情がいっぱいいっぱいになってきている。
正直チーム制にするにはメンツが足りないし、本来乃木坂46の3期生タイミングである鳥居坂46のメンバー募集はそうした乃木坂46の閉そく感を打破する切り札になるかもしれない。いまのことろ、まったくの新規メンバーで活動するようなイメージだが、乃木坂46のアンダーメンバーからキャプテンシーの取れる永島聖羅らの移籍があってもおかしくないと思う。ちょうどNGT48の北原里英と重なって見えるのだ。そしてアンダーライブの開催場所であるブルーシアターを半分劇場的にライブ開催するらしいし、それこそアンダーライブの勢いを鳥居坂46の軸に持ってくるんじゃないかとも考えている。
いまだにグループ名だけでどんな位置付けをするつもりなのか、明確に運営は募集要項には歌っていない。グループを増やすということは、運営も乃木坂担当が兼務とするわけにもいかないだろうし、いくら秋元 康さんプロデュースとは云え、NGT48もできるなか、これ以上楽曲を秋元さん一人に委ねるのは物理的に困難になってくるはずで、乃木坂の特長である楽曲の品質の高さも地に堕ちる可能性が高い。
そして、もし乃木坂からの永島聖羅などの移籍を考えているのなら、それ込みで募集したほうが良いと思う。折角、立ち上げメンバーとして新しいグループを作りたいと思って応募したのに、いつのまにか乃木坂の先輩に牛耳られてるなんてと思わせてはいけないと思うのだ。
横一線でスタートしてぐるぐるカーテンの選抜が決まったように、せめてファーストシングルまでは同じチャンスを与えないといけない。
そう思う一方で、乃木坂のアンダーメンバーを表舞台に立たせたい絶好の機会とも思えるし、乃木坂ファンの中で葛藤が起こり始めている。正直、鳥居坂46の始動は乃木坂内のアンダーメンバーの扱いが解決していない中で、早過ぎる感が強い。表舞台に立てずに卒業していく、伊藤寧々などのような卒業をファンは見たくはない。