8月末まで放送されていた韓国オーディション番組「PRODUCE48」から誕生した12人の女性アイドルグループ IZ*ONE のデビュー前のリアリティー番組として企画されたのがIZ*ONE CHU。
私自身は動画サイトにアップされている部分的な動画をつなげて観ていった口なのだが、本編は10月25日から4回にわたって配信された。
どんどんアップされる動画をチェックするのに時間がかかって、この記事がだいぶ遅くなってしまった。
PD48で見せたM-NETの悪魔の編集が引き続きこの番組でも威力を見せたが、それはPD48とは違って、IZ*ONEのメンバーのキャラクターを明確にすることを第一に、上手に編集されていたように思う。
番組内の企画としては、合宿スタート、MT(日本旅行)、デビューショウーコンの裏側、PD48スタッフへの恩返しサプライズといったところ。
メンバーの行動も含めて、これが超虚構のシナリオ通りであったとしたらすごい企画力だが、そうした可能性もあると踏まえたうえで乗っかって感想を書きたい。
しかし、こういうリアリティー番組の感想を書きたくなるくらい、自分がPD48からIZ*ONEのデビューまでの一連の流れに完全にハマってしまっていることをいまさらに自覚。
どんな魅力があるのか、エピソード#2で描かれた日本旅行を中心に書いてみる。
MT=Membership Trainingと称して、メンバー全員で日本旅行を実施。
12人のメンバーは、本田仁美の実家がある栃木県を訪れ、宇都宮のララスクエアで買い物したり、高速道路のSAでグルメタイムを過ごしたり、本田家での夕食・団欒の経験と、主に韓国で活動することになる日本人メンバーやその家族の思いを理解すると同時に国は違っても家族への思いは変わらないことを学んでいく。
このエピソードだけでも、ユジンやイェナのムードメイカーぶり、リーダー・ウンビとユリのいじられキャラ、ヘウォンの不思議キャラ、ウォニョンの元気キャラやチェウォン・ミンジュが傍観組と韓国メンバーのキャラクターがどんどん描かれていく。
たった1泊2日なのに、#3にまで渡るMTはいったいどれだけカメラを回したんだというくらい撮れ高が多いのもすごい。
エピソードを絞り込むのに、編集担当者はかなりのハードワークを強いられただろう。
#4では日本人メンバーの宮脇咲良が、メンバーに対して自身のメンバーイラストをデザインにしたTシャツと自筆の手紙をプレゼントする場面が描かれる。
咲良の視点を通して、さらに浮き彫りになるメンバーのキャラクター。
感動的であるとともに、より深くメンバーを知ってもらおうとする演出は良かった。
PRODUCE48からIZONEまで各メンバーを追いかけてきたファンなら、単にビジュアルやパフォーマンス力だけではないアイドルの魅力を知って、なぜこの12人が選ばれたのかを深く考えるだろう。
正直、PD48最終回で選出された12人を見たとき、パフォーマンスやリーダーシップという点で、ウォンビとチェヨンの二人に負担が行き、イェナのバラエティー能力を別にすれば、パフォーマンスよりもビジュアル優先になってしまったかとも思えたが、このところ動画で見る「ラヴィアンローズ」のパフォーマンスを見ていると、ユリのボーカルやチェウォンのラップは素晴らしく、カンちゃんのダンススキルもだいぶ上がっている。
できれば他の曲で、奈子のボーカルや仁美のダンスをフューチャーしてほしい感もあるが、全体的にメンバーの出番をうまく配分し、メリハリをつけた振付と歌割になっていて、一人一人を追いやすいと感じた。
2019年2月とアナウンスされた日本版は、どのような曲とパフォーマンス演出になってくるのか、今から楽しみだ。
またデビューして2か月弱。
既にMカウントダウンにも3回目の出演を果たし、先日はFNS歌謡祭出演を挟んで、M-NETのお祭りイベント、MAMAの韓国・日本・香港でもステージを披露し、とうとう日経のエンタメ記事でも取り上げられてきた。
凄い速さで勢いをつけいてるところは、過日の欅坂46のサイレントマジョリティーを思い浮かべるが、それぞれにキャリアがあり、サバイバルを乗り越えたメンバーがそろっているだけに、不安定さを感じさせない点もアイズワンの凄さかもしれない。