矢野(五味)晴美の感染症ワールド・ブログ

五味晴美の感染症ワールドのブログ版
医学生、研修医、医療従事者を中心に感染症診療と教育に関する情報還元をしています。

私の10大ニュース 2012 と2012年に達成できたこと まとめ。。。

2012-12-29 21:15:14 | 日記
毎年、”私の10大ニュース”と”達成できたこと”というのを振り返り、仲間と心 mindの大掃除をする機会を設けてきました。

仲間たちと一緒にやることで、一緒に達成できたことを祝福したり、つらかったことを改めて癒したりするプロセスで、シェアすることにより完了して、また新年に向けて明確なビジョンを描くことができていました。

今年は、時間がなかなか取れず、先日、一人でやってみました。


私の10大ニュース 2012

1. Maastricht 大学でMaster of Health Professions Education (MHPE)を
2年間on timeで取得できたこと!! まさかの奇跡の逆転?ともいえる快挙でした!

2. 念願であった家族とやっと同居できるようになったこと
お互いの関係性も、子どもが成長するように年々、成長・進化しているように思います

3. Maastricht大学の卒業式の際に、欧州旅行をしたこと
(学会以外で、フリーの旅行は数年ぶりでした)

4. 才能にあふれる若手の方に出会ったこと
Soul mateと直感するような方ですね。

5. 4年越しでみんなでがんばった国際ガイドラインが完成し2013年1月online publishされること

6. 今年度は国際学会に5本abstractを出して全勝 (acceptされたこと)
特にoral, best abstractになれたことはおおきな自信に。

7. 将来につながる大きく重要な仕事に招聘されたこと

8. 義理の両親と交流が深まったこと

9. Maastricht大学のPh.D. 準備コースに入り、すばらしいメンターと仕事を継続し、また世界中のすばらしい仲間にめぐり合えたこと

10. 家族のつらい出来事を一緒に乗り越えたこと

2012年に達成したこと

10大ニュースと重なるものもあります。

1. MHPE取得して、Ph.D 準備コースに登録したこと

2. やりたいと思い続けていた英語によるセミナーを実行開始。

"Teaching and Learning Medicine in English" セミナー 
”TEME" を立ち上げたこと. Facebookアカウントもつくりました。
第2回を2013年2月2日土曜日に都内国立医療研究センターで実施。

3. 自らMenteeであり、Mentorとして活動したこと

4. 米国内科学会ACPの日本支部で、International Exchange Program Committeeの
副委員長として、交流プログラムの運営を開始したこと

グローバルに通用する人材を育成したい、との願いから、とてもやりがいを感じています。

5. 国際ガイドラインをみんなで完成、2013年1月 online publication

6. 上記に関連したoriginal paperを3本publish

7. 国際学会へAbstract 5本書いたこと

8. 学会の帰りにフランスにて世界遺産のモンサン・ミッシェルを訪れたこと

9. 2002年「日本の感染症科をつくる会」を立ち上げてから、10周年。
これがもとで2005年に研究会として発足し、以降大きく発展したIDATEN (日本感染症教育研究会)。感染症診療をよくしたいという思いで心をひとつにした皆様の多くのご支援のおかげと思います。

10.ニュースのほうですが、今年は11月中旬から、副鼻腔炎、咽頭炎、気管支炎になり、さらに急性喉頭炎を合併して、現在すでに4週間ぐらいhoarseness 嗄声がつづいていること。受診して、幸い、vocal cordの浮腫は改善してきていますが。。
1-2-3月は学会発表や講演があるので何とか治したいです。。


自分の基準としての、”診療の質”をいかに維持するか

2012-12-29 13:20:18 | 感染症関連
自分のprofessionalismに基づく診療の質は、精緻なhistory, physical examinations, 精緻なcharting/documentation は必須の項目です。基本はhistory and physicalexaminations, 鑑別診断の体系性、治療・プランはevidenceを基軸、という感じでしょうか。

20代後半から知識ゼロの状態で米国で臨床医学のABCを叩き込まれた私にとっては、潜在意識、無意識レベルで、米国内での診療スタイルが基軸となっていることはいうまでもありません。

Triangulation (検証)ですが、本物のプロフェッショナルとして、自身の診療の基軸を別のインフラ環境で活用できるかどうか、その実力の本質がずっと試されてきたと思っています。

帰国以来、"郷にいっては郷に従え””国内で承認されている抗菌薬の範囲内でBest available”な診療を提供する、ということに努めて来た8年間だったと思います。

カルテ記載は、米国環境では訴訟大国なため、徹底して教育されました。それは自身の病態生理や考え方を整理する点で非常に役立ったと思います。”書いていないことはやっていないこと”との徹底教育は、”Document in the chart." (カルテ記載しなさい)との繰り返し教育でした。

日付、時間、その時点の診断(working diagnosis or definitive diagnosis)、意思決定した理由・思考プロセスを明確に、そのイベントが起こった時点でなるべくその時間に記載するという習慣を身につけるように徹底教育されました。

一般に紙カルテの時代には、入院時や退院時の記録は”Dictation” という便利なサービスがあるので、慣れた人は10-20分ほどでも非常に精緻な記録を残すことができました。電子カルテはtypeしないといけないのでやはり時間がかかりますね。

今週は、"anti-CRP" "anti-biomarker"のメディアプロデュースの役割にて、”たたかれ役”ですが、自身が信じる診療の質の基軸は揺らぐことはありません。

プロフェッショナルとして、最優先することは、

患者の最善の利益 patient's best interest
患者の安全性 patient safety

これはどこでも共通ですね。

ここはいつも常に心に留めています。