
北海道の環境教育のこれまでとこれからを考えるをテーマにした北海道自然体験活動推進協議会(通称:えぞCONE)と環境教育学会北海道支部との合同フォーラムは、環境教育学会がまとめている「環境教育学会の未来ビジョン」を下敷きに討議しようという流れとなっているのは、先のブログで何度も報告してきました。フォーラムの基調パネルディスカッションで、学会会長、道支部長と私で鼎談せねばならないので、ちょっと考えを整理するために徒然に今日も書きます。
ふたつめの学会ビジョンは
「研究と実践をつなぐ:研究成果に立脚した実践の捉えなおしと収集・発信」
自然体験型環境教育を旗印にして現場実践をしている私としても大きな課題です。かつて、NPO法人ねおす(北海道自然体験学校NEOS)を経営していた時に、専門学校のような学費が必要な実践者の養成コースを通年で実施をしていました。自然散策、登山、カヌーなどのアクティビィティの体験実習、ネイチャーゲームやプロジェクトラーニングツリー等のパッケージされた活動群体験、コミュニケーションや表現力トレーニングなど幅広く体験学習をするばかりではなく、 植物、動物など自然科学の専門家もお迎えして、(手前みそながら・・)かなり充実をしたカリキュラムを実施していました。 年間100万円がたの授業料を頂き、多い時で10人程、平均して4,5名は在籍して5,6年は続けていたかな。 その収支経営的には赤字にならない程度であり、自然学校経営全体にとっては収益部門とは言えませんでした。
が、しかし・・・。 これには大きなもうひとつの目的がありました。それは、学術的専門家とのつながり、ネットワークを形成することでした。 おかげで様々な分野の専門家とつながることができました。 学生やスタッフから質問があり私達職員スタッフでは答えられないことがあっても、誰かに照会すれば、その人ではなくても、そのまた紹介で専門家や研究者に出会わることで、応えることができるほどのネットワークができていたと豪語していました。「グリーンランドで野菜づくりをして販売したい」「アウトドア用品のLL,3L,4Lサイズばかりを商品に並べたインターネット商売をしたい」なんてこともありました。どちらも実現には至りませんでしたが、助言を受ける方々にはつながらせることは可能でした。
でも、このネットワークの維持・メンテナンスは、それなりのお金や手や暇がかかるのも実感しました。けっこう大変なのです。
研究者と実践者は、その思考方法や普段の生き方までそうとう違う、言ってみれば「生態」が異なる存在であるんじゃあないかな。そういった異なる者同士を出会わせるには、やはり「場」が必要であり、NEOSの人材養成コースは、その「場」に結果的になっていたのだと思うのです。
と、すると、この命題2の解決の方向性は、人材養成(インタープリターや自然ガイド)の「場」づくりであると考えます。
洞爺湖周辺をフィールドとしたジオガイドのネットワークがありますが、ここは実によくガイド・インタープリターの学習会を専門家をよんで開催して、勉強して知識を常時アプデイトしていらっしゃると、私はみています。
この「場づくり」を誰がするのか・・、それが えぞCONEの役割なんかなーと、ロートル爺さんはぽやぽやと思う昼下がり・・・・。
と、つらつらと書いて・・、再び思いつき課題・・・
自然や環境問題は実に幅広い課題が満載、実践側の興味関心もすでにフィールドを持っているので実に多種多様。 その人たちが総じて関心を持ち集えるテーマを絞るのが難しいんだなあ。 ジオガイドは、つまるところ、研究者のテーマとガイド実践側の興味関心が一致しているから学習会の場が継続つくりやすい。だから、ここのところをどーするかが次の課題だな。
つきるところは、「そもそも論(なぜ環境教育、自然体験活動が必要なのか」だと思うんだが、それだけをテーマにしても 人は集まらんしなあー・・・・。
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