◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

「治療や教育に専念できるように」って?

2022-09-03 20:01:21 | 言葉についてあれこれ
                                  食事に集中

 「児童の親と間違えられほど(中略)病院側はシャオさんが今後の治療や教育に専念できるように」(2020/1/24 5:50 Techinsight)って( ̄д ̄)! まずは脱字、「間違えられるほど」です。後半は事実と違うことを書いてあるわけで、ちゃんと伝わるように書けないって、どうなの?
 シャオさんは入院患者で、「治療に専念できるように」はいいのですが、仕事は? 「教育に」だから教員・・・ではなく、しっかり勉強しないといけないのです。それを表す簡潔な言葉は「学業」で、「病院側はシャオさんが今後の治療や学業に専念できるように」でないといけないのですよ <( ̄д ̄)>。
 「Live News it!」(2020/7/27)で、体調不良が続く大学生が休学して実家で療養しているという話をしていたとき、ナレーションは「休学して」だったのですが、なぜかテロップは「休校して」でした( ̄д ̄)! こんなミスをするなんて、いけませんね。
 「食費は切り詰めたり、特に我慢することもない」(2020/8/2 7:00 キャリコネニュース)って、食費は切り詰めているのですね、それでも我慢することもないって、もともと小食なのかな。記事中で紹介した読者の投稿文は「食費を切り詰めるなど、何か特別に我慢していることはありません」で、いやいや、余裕じゃないですかっ Ψ( ̄д ̄)Ψ。
 「世界まる見え!テレビ特捜部」(2020/10/26)で見た「モバイル決算サービス」というテロップ、「モバイル決済サービス」なのに! 「情報7daysニュースキャスター」(2020/11/7)で見た「側近離れ」というテロップ、トランプ大統領の側近が転職先を探しだした、大統領から離れていっている、それは「側近のトランプ離れ」でしょ!
 「猫友が広がるかも!猫の『世界の呼び方』5選」(2021/2/17 9:00 ねこちゃんホンポ)って、何だ何だ、不思議ぃ( ̄・ ̄)。猫界って、いろいろあるのか? わくわく! 記事には、英語「Cat」、フランス語「chat」、スペイン語「Gato」など、猫を幾つかの外国語でどう呼ぶか書いてありました。なぁんだ、「世界の『猫の呼び方』」か。
 「ドイツの4選手が足首まで覆った“ボディースーツ”を着用して競技したのだ。(中略)エレガントなデザインであれば、『ヒップから足首までの長さのレオタード』を着用することが許可されているにも関わらず、これまで女子体操界ではレオタードが主流で、宗教的な理由を除けば足首まで覆うユニフォームを着る選手はいなかった」(2021/7/26 17:06 THE DIGEST)って?
 よく分からないので他の記事を確認しましたよ。「体操女子ドイツ代表チームが、レオタードに代わり、ユニタード(足首まで脚全体を覆うボディースーツ)を着用。国際体操連盟によると、半袖または長袖で、脚を覆うことは、色がレオタードとマッチしている限りは認められる」ということでした。
 そうすると、「ドイツの4選手が足首まで覆った“ボディースーツ”を着用して競技したのだ。(中略)エレガントなデザインであれば『足首までの長さのユニタード』を着用することが許可されているにもかかわらず、これまで女子体操界ではレオタードが主流で、宗教的な理由を除けばユニタードを着る選手はいなかった」ですかね。
 「ダークサイドミステリー」(2021/8/6)にて。ロンギヌスの聖槍について「神と悪魔の世界の扉を開いたり」というナレーションが流れ、「世界の扉を開く/映画『コンスタンティン』」というテロップが出ました。イエス・キリストの処刑に使われた槍、奇跡を起こす、世界を征服する力を得る、などなど、ミステリアスな槍です。
 「コンスタンティン」では、冒頭に「“運命の槍”を得た者は世界の運命を握る」という文字が出ます。廃墟となった教会で見付かった“運命の槍”が大天使ガブリエルの元に運ばれ、ガブリエルがその槍を用いてルシファーの息子を人間界へ解き放とうとする、それを悪魔祓い師のコンスタンティンが阻止するという話です。
 神と悪魔、天国と地獄、それぞれの領分を保っているけれど、“運命の槍”によって均衡が破れるということで、「神と悪魔の世界の扉を開いたり」は分かります。でも、単純に「世界の扉を開く」などと書くのは意味が違いますし、「コンスタンティン」の内容とも違います。「世界の扉」ではなく「地獄の扉」なのですよぉ ( ゚д゚)。
 また、死海文書については、「国際委員会は一体何をしているのか、世間が不審に感じる中、怪しげなうわさが現れだす」というナレーション、「国際委員会への不審」「怪しげな噂」というテロップ( ̄д ̄)! 「現れだす」は変ですね、「現れる」「流れる」でしょ。「不審に感じる」ということは「国際委員会への不信」でしょ。
 死海文書は、1950年から、順次、内容が解読・出版されていき、ほぼ停止した時期もありましたが、デジタル技術を導入して1995年以降一気に進み、2011年にすべてが出そろったそうです。画面には「…1982年、1990年、1992年、1944年、1995年」と並んでいたのですが、1992年の後で1995年の前は「1994年」でしょ!
 「スッキリ」(2021/9/30)で、「旧友から助けを求められたのをきっかけに」と聞こえたとき、画面に出ていたテロップは「旧友からの助けをきっかけに」でした( ̄д ̄)! 文字数を気にしたのでしょうけれど、テキトーに短くしたせいで正反対の意味になるなんていけませんね。
 助けを求めるというのは、どういう種類でも、どんなレベルでも、「SOS」という表現がおなじみですよね、「旧友からのSOSをきっかけに」でしょうか。「SOS」は、救難要請、救助要請、緊急援助要請、ピンチだから助けてくれ、ということですが、やはりSOSしかないかな( ̄- ̄)。
 「『4630万円誤送金男』逮捕! 容疑者を待ち受ける税金地獄、自己破産も絶望的か…」(2022/5/19 16:40 SmartFLASH)って、違いますよ、「4630万円横領男」でしょ、「4630万円誤送金男」は阿武町役場にいるはず、いや、直接の担当者、上司、金融機関の職員、「4630万円誤送金男」は複数ですね・・・、みんな男なのかどうか、知りませんが。
 「上原弁護士による不正受給の手口」は「スッキリ」(2022/5/31)で見たのですが、弁護士まで? これは持続化給付金詐欺について説明する画面の文字で、弁護士が不正受給をしたのではなく、弁護士の説明によれば、ということです。だったら「上原弁護士に聞いた不正受給の手口」とでも書こうよ。事実をちゃんと書けない人がいーっぱい!

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