すっぽりはまって
ある番組で、外国の有名な観光地で起きたちょっと珍しい事故、その救出劇を紹介していました。自然の岩の間に狭い通路があって、そこを通ると恋が実るとか何とか、そんなことを言っていました。こういうのは世界中いろいろなところにあるものなのですね。日本にだって、各地に、ここを通ると無病息災とか、ありますよね。そんなご利益があるくらいですから、普通の姿勢で楽々歩いて通るというわけにはいきません。当然のことながら、その通路というのも非常に狭いわけで、太った人は通れないのです。
でも、どこにでもむちゃをする人というのはいるもので、入り口の係員が制止したにもかかわらず無理やり挑戦し、心配したとおり、おなかのところがすっぽり岩の間に挟まってしまい、自力で動けなくなりました。係員が手を貸したくらいではどうにもならず、レスキュー隊も駆けつけて救出劇が始まるわけですが、そのときの「すっぽりはまって、どんなに引っ張っても身動きせず」というナレーション、これ、おかしいですね。
すでに本人の意思では抜け出せない状態になっていて、他人がこの太った女性を力いっぱい引っ張っている、女性は、助けを求めて手足をばたつかせてもがいている、それを「身動きせず」と表現するのは間違い。「身動きする」は自動詞で、自分の意思で自分の体を動かすことです。「すっぽりはまってどんなに引っ張っても抜けない」とか、「外れない」とか、もっと大げさに言いたいなら「微動だにせず」とか、ほかに言い方は幾らでもありますよ。
ある番組で、外国の有名な観光地で起きたちょっと珍しい事故、その救出劇を紹介していました。自然の岩の間に狭い通路があって、そこを通ると恋が実るとか何とか、そんなことを言っていました。こういうのは世界中いろいろなところにあるものなのですね。日本にだって、各地に、ここを通ると無病息災とか、ありますよね。そんなご利益があるくらいですから、普通の姿勢で楽々歩いて通るというわけにはいきません。当然のことながら、その通路というのも非常に狭いわけで、太った人は通れないのです。
でも、どこにでもむちゃをする人というのはいるもので、入り口の係員が制止したにもかかわらず無理やり挑戦し、心配したとおり、おなかのところがすっぽり岩の間に挟まってしまい、自力で動けなくなりました。係員が手を貸したくらいではどうにもならず、レスキュー隊も駆けつけて救出劇が始まるわけですが、そのときの「すっぽりはまって、どんなに引っ張っても身動きせず」というナレーション、これ、おかしいですね。
すでに本人の意思では抜け出せない状態になっていて、他人がこの太った女性を力いっぱい引っ張っている、女性は、助けを求めて手足をばたつかせてもがいている、それを「身動きせず」と表現するのは間違い。「身動きする」は自動詞で、自分の意思で自分の体を動かすことです。「すっぽりはまってどんなに引っ張っても抜けない」とか、「外れない」とか、もっと大げさに言いたいなら「微動だにせず」とか、ほかに言い方は幾らでもありますよ。