日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

「40代~50代」と言う市場は無いのだろうか?

2012-05-20 20:34:11 | マーケティング
先週の日曜日は「母の日」だった。
最近では「お母さんの好きな花を贈ろう」という傾向が強いらしく、カーネーションだけでは無くイロイロな花が「母の日用」として、お花屋さんの店頭に置かれる様になってきたようだった。
そして「母の日」と言えば、エプロンなど「お母さんが使うモノ」も、売れる時でもある。
そんな百貨店や大手スーパーのチラシを見て、思ったコトが一つ。
「日本には『マダム』という市場は無いのか?」というコトだった。

この様なチラシを対象としている「お母さん」は、30代後半~40代、50代の女性だろう。
にも関わらず、掲載されている商品を見ると、野暮ったい感じがしたのだ。
特に、アパレル関係になると「ムゥゥゥ~対象年齢が今のお母さんなのかな?」と感じる商品が多かった様な気がした。

何故、先週の「母の日」のことから始まったのか?と言うと、最近通販だけでは無く店頭で見るアパレル全体が、どうも「若年層中心になりすぎている」という気がしているからだ。
特に40代~50代の女性が着る服となると、本当に少ない気がする。

この世代は、バブル景気を経験していることもあり、おしゃれにはとても敏感な世代だと言える。
また「アンチエイジング志向が強い」世代でもある。
時々見かける、20代のような服装をしている「やや無理した若作り」という印象を持つ女性も、実はこの世代に多い。
それだけでは無く、「男女雇用機会均等法」が施行された世代で、ビジネスの第一線で活躍している女性も多く、生活やファッションに対する価値観も多様な世代でもある。

ファッションはあくまでも個人のセンスなので、周囲がとやかく言う必要は無いと思うのだが、「若々しく見えるマダム向けのファッション」という提案がどれだけあるのか?と、見て見ると余りないコトに気がつく。
逆に言えば、今の10代、20代から見て「素敵」だと感じさせる、40代~50代のファッションが無いのだ。
「普通に素敵な大人が少ない」というのが、日本のファンション傾向だという気がしている。

それは下着などにも言えるコトで、ブラジャーの様に「体型を整える」という機能を必要とする下着は、世代に合わせた提案が必要だと思う。
にも関わらず、店頭では「可愛らしいブラジャー」が多く、また女性もその様な傾向を求めている様にも思える。
でも「体型を整える」という機能を必要としたブラジャーなどは、自分の体型似合っていないと「必要以上に老けてみせる」というデメリットがある。

何も「家庭画報」などの高級女性雑誌と呼ばれる雑誌に掲載される様な、ファッションの提案は必要無い。
むしろ、日常服こそ素敵に見える必要がある。
その様に考えれば、今の40代~50代向けファッション市場というのは、大きいのでは無いだろうか?
もちろん、それは男性にも言えるのでは?と、考えている。


チョットおもしろい「コラボ」商品

2012-05-19 18:30:08 | ビジネス
今ではすっかりおなじみとなった感のある「コラボ商品」。
特に食品の分野では盛んで、「湖池屋と日清」共同で作ったポテトチップスなど期間限定品として、販売されるコトも珍しくなくなった。

そんな食品のコラボ商品流行の昨今だが、チョット変わった「コラボ商品」があった。
中日新聞に掲載されている「ミカンドーナッツ」と言う記事だ。

単なる地元名物を使った新製品、と言うだけなら目新しさも無い。
だが、この「ミカンドーナッツ」は、様々な小さな企業が集まって作った「コラボ商品」。
そんなトコロがおもしろい、と思う。
特に、地元の名産品を商品化するに当たり協力をお願いした企業が、隣接県である奈良県宇陀市の農産物加工組合というのが、おもしろい。
位置的には山を一つ越した様な感覚だと思うのだが、小さな企業同士が集まった「コラボ商品」というと、同一地域内でおさまってしまう様な傾向が強かったと思う。
それを、山一つ超した隣接市と言えども、隣の農産物加工組合に依頼する、と言うのは大変だったのではないだろうか?

それだけではなく、他にも協力をお願いした企業が納豆製造の会社というのもユニークなトコロだろう。
それで「納豆菌入り焼きミカンドーナッツ」と言う商品になった、と言う訳だ。
普通であれば、地元の製菓店などに協力をお願いすると思うし、そのほうが自然な気がする。
そこをあえて、納豆を作っている企業にお願いしたのかは、この記事では分からない。
分かる点は「健康志向」というトコロだけ。
ただ、納豆を作る企業にドーナッツを作ってもらう、と言う発想自体とてもおもしろいと思うし、それに応える納豆メーカーさんも挑戦者という気がする。

だからこそ話題にもなるのだが、この様な小規模の企業や農業団体が自分たちの持っている技術を持ち寄って新しい商品を作る、と言うコトは地域産業の活性化だけでは無く、意外な技術発展をさせる可能性もある。
今回の場合は「納豆菌をお菓子に使う」という、今まででは余り考えられない技術だ。
もしかしたら、「納豆菌入りパウンドケーキ」といった商品が登場してもおかしくは無いだろうし、それによって「納豆菌」そのものが一つの商品として市場に登場する可能性もある。

その意味で、とてもおもしろい「コラボ商品」だと思う。

問題点が、違う気がする-2ちゃん掲示板削除-

2012-05-17 19:24:36 | アラカルト
先週から、新聞などで問題というか話題になっている「2ちゃんの削除」。
既に報道されている内容に対して、2ちゃんの創設者西村博幸さんが反論をしている。
2ちゃん創設ひろゆき氏、「警察の削除要請には応じた」(紹介記事は朝日新聞)

この記事を読むと、確かに西村さんの反論には納得ができる部分がある。
でも、問題はその「削除」という点だけなのだろうか?
むしろ、問題なのは2ちゃんと言う掲示板が自由な書き込みができる=さまざまな規制がされていないが故に発生している、覚醒剤などの違法薬物などの売買に使われている、と言う点なのでは?

そこを見落として、「警察からの指示があり、その件に関しては対応をした」と言う反論は、どうなのだろう?
むしろ、「2ちゃん」と言う自由な発言ができる掲示板だからこそ、違法薬物や「闇の職安」などと言われる、反社会的なコトに対して敏感でなくてはならないと思う。
なぜなら、インターネットが登場し普及し始めて僅か10数年でしか無い。
まだまだ、文化としては成長段階にあると言える新しいメディアであり、文化だと思う。
そんな新しい文化でありメディアだからこそ、成長していく過程では反社会的なコトを排除していかなくては、発展していく可能性を自らつぶしてしまう可能性が高くなる。

確かにこれまで、書籍などを含めたメディアの変な自主規制によって、優れた作品が葬られたケースがある。
最近ではないが「ちびくろサンボの問題」などは、その例だろう。
その結果、絵本「ちびくろサンボ」だけではなく、カルピスの黒人のマークなども次々と社会から消されて行ったと言うコトもあった。
その後「ちびくろサンボ」は、復刻版が出版される様になったが、第一次世界大戦後の欧州の画家やデザイナーの窮地を救うと言う目的で、公募され長い間親しまれてきたカルピスの黒人マークなどは、姿を消したままだ。

だからこそ、新しいメディアであり文化であるネットの世界では、運営をする側にもより慎重で幅広い見識が求められるのでは?
実際、「闇の職安」と呼ばれるサイトで強盗殺人が行われ、名古屋の若い女性が亡くなっている。
そればかりか、その強盗殺人を呼びかけた犯人が、自首をしてきたため無期懲役となり、自首をしなかった他の犯人が死刑の判決を受けている。
現在の問題は、司法上のコトになってしまうのだが、話を持ちかけた犯人がこの様なサイトに書き込みをした時点で、削除をされていれば事件そのものも起きてはいなかっただろうし、サイトそのものが無ければ、この様なコトを思いつかなかっただろう。

新しい文化となるメディアには、いくつもの自由と問題と言う二面を抱えている。
だからこそ、利用する側・運営する側双方が、考えなくてはならないと思う。

こんなアプローチもあるのか?!

2012-05-16 11:52:17 | マーケティング
昨日の新聞各社のWEBサイトに、ホンダの「一人乗り用モビティー」が掲載されていた。
本田技研工業ニュースリリース
人と調和する新たなパーソナルモビリティー「UNI-CUB」を発表 ~共同実証実験を開始~
ところが、この新しい乗り物「どのような使い方があるのか分からない」という。
そこで始めるのが「共同実証実験」というコトらしい。

開発手順から考えれば、順番が逆という気がしないでも無い。
なぜなら、多くの製品は「事前に購買対象を想定をし、意識調査や生活スタイルなどの市場調査を実施、それらの調査を基に製品イメージをかため、作り出していく」という手順で開発が行われるからだ。
その方が開発途中に発生する問題点や、市場調査から得られた様々なデータによる修正がしやすいためだ。

ところがこのUNI-CUBというパーソナルモビリティーは、「作ってみたけど、どうやって使おうか?」というコトのようだ。
もちろんこれまでもトヨタも「パーソナルモビリティー」を発表してきた。
名古屋のミッドランドスクエアにある、トヨタショールームにはこの「パーソナルモビリティー」が展示してあり、以前行ったときには子ども向け試乗会の案内がされていた。
ただトヨタとホンダが違うのは、トヨタの場合ある程度「使うコト」を想定していた様な感じがするのに対し、ホンダは「作ってみたものの、どう使うかアイディアを下さい」という感じを受ける。
もちろん、ホンダのサイトを見ると「想定使用例」があるのだが、「現実としてどう?」と言う感じがする。

その意味で今回の「共同実証実験」は、「広く様々な人から使い方のアイディアを頂戴しよう」と言う感じがするのだ。
もちろん「パーソナルモビリティー」という分野は、これまでに無い市場の製品だ。
だからこそ、企業の中では無く様々なそれこそ老若男女を問わず、アイディアを貰い一緒に市場を創っていく、と言うコトが重要なのかも知れない。
実際、同様の乗り物として「セグウェイ」がある。
しかし、この「セグウェイ」そのものも、普及というまでには至っていない。
道路交通法などの問題も大きいとは思うのだが、「使い方」と言う点では「どう使って良いのか分からない」というトコロで、とどまっている様な気がしている。
とすれば、ホンダのこの様なアプローチは、「それってアリですか?!」と言う気がしない訳では無い。
ただ、「ユーザーと一緒に市場を創っていく」と言う視点で考えれば、それもまた一つの方法だと思う。

拙ブログに来られる方は、このホンダ「UNIーCUB」をどんな風に使うだろう。
ありきたりな使い方では無く、子どもの様な夢のある使い方を考えてみるのも、一興なのでは?

「入れ墨」は、ファッションになったのだろうか?

2012-05-15 12:12:59 | ライフスタイル
大阪市長の橋下さんが、「入れ墨をしている職員は、免職だ!」と言って調査を始めたら、なんと環境局の3000人余りいる職員の内、50人が入れ墨を入れている、と報告をしたと言う。
この数は、まだまだ増えるのではないか?と言うのが、メディアの予想のようだ。
おそらく、環境局という部署で入れ墨をしている職員が多かった、と言うだけで大阪市職員全体では、それほど多くは無いと思う。
と言うか、多く無いと信じたい。

ただこのニュースを知って、「入れ墨を入れる」という意味が変わりつつあるのだろうか?と、考えてしまった。
と言うのも1ヶ月ほど前のある日曜日の夕方、近所のスーパーへ買い物に出かけた時のこと、それほど暑いと言う日ではなかったのだが、買い物客の中に半袖姿の男性の両腕に、見事な「入れ墨」がされていたのだ。
その人自身を知っている訳では無いので何とも言えないのだが、おそらく一般社会生活を普通に営んでいらっしゃる方なのだと思う。
思うのだが、その方の周囲だけ日曜日の夕方の「ほんわか」とした雰囲気は無く、他の買い物客もその方を見ると、自然に遠ざける様なトコロがあった。
私自身も、何となくだが遠ざけたい気分になったことは確かだった。

ただご本人は、「入れ墨」と言うよりも「タトゥ」というつもりだったのでは?と、思っている。
「入れ墨」と「タトゥ」も同じだと思うのだが、何となく「入れ墨」というと日本社会ではチョット道を間違えてしまった人たち、と言うイメージがある。
一方「タトゥ」となると、「ファッションの一部」という感覚があるのでは?

実際、イングランド代表のベッカム選手などは、腕や背中に「タトゥ」をいくつも入れている。
ハリウッド俳優さんの中にも同じように、「タトゥ」を入れている俳優さんは男女問わずいらっしゃるし、日本のタレントさんの中にもその様な方はいらっしゃるようだ。
とすれば、その様な人たちに憧れて、ファッションの感覚でタトゥを入れる人がいてもおかしくは無いだろう。
例えそれが、日本の一般的企業や公務員にそぐわないモノだとしても。

考えてみれば、40年くらい前男性のピアスなどはファッションとしても信じられない!と思われていた。
一時は、ゲイのサインとまで言われた男性のピアスだ。
それが著名なスポーツ選手や映画俳優、ミュージシャンがする様になると、一般の男性がする様になるのに、時間はさほど掛からなかった。
今では「それって、まずいでしょう!」と思われる様なピアス(と言うより、耳に大きな鳩目付きの穴)をしている若い男性を見かけるコトがある。
10数年前には、サインペンの様なピアスをしている男性を見て、言葉を失う程驚いたコトもあった。
さすがにその様な人たちは、希なケースだと思うがそれほど男性のピアスは、反社会的でも無ければ、何でも無い様な受け止められ方をされる様になってきたと思う。
と言っても、今でもピアスをして就活をしている学生は、いないと思うが。

ただ日本の社会では、「タトゥ」であっても「入れ墨」であるコトには変わりなく、江戸時代~明治の頃に様々な職種の方たちが「いなせなで入れ墨をしていた」という社会的認識になるコトは無いと思う。
とすれば「ファッション」であっても、日本では受け容れられがたいファッションである、と覚悟をした上で、考えるべきなのだと思うのだ。
もう一つ付け加えるならば、健康診断で問題になるので、やはり余りお勧めできないファッションだと思う。

朝日新聞、大丈夫?

2012-05-14 17:44:46 | アラカルト
今朝、朝日新聞を開いてビックリした。
それは、真ん中全4面を使って「AKB48総選挙」の特集が組まれていたからだ。
もちろん、記事では無く「広告」としての掲載。
広告なのだから、文句を言う必要は無いのだが・・・でも、一応朝日新聞と言えば、日本を代表する日刊紙だったような気がする。
その日刊紙の真ん真ん中に、一瞬「スポーツ新聞でした?」と勘違いしそうな程のカラー印刷の広告。
よくよく見ると「AKB49×日刊スポーツ×朝日新聞」とある。
通常の日刊紙と違う印象だったのは「日刊スポーツ」が関係していたからだ、と理解しても、朝日新聞の「記事兼広告」と言うコトだろうか?

私が驚いたのは、もちろん朝日新聞の真ん真ん中にこの様な広告を掲載した、と言うコトもあるのだが、もう一つ感じたコトは、「メディアが作るブーム」と言うコトだった。
実は、先週だったと思うがある経済雑誌が、名古屋の特集を組んでいた。
その表紙に使われていたのが、AKB48の姉妹チーム、名古屋のSKB48のメンバーだった。
おそらく以前であれば、名古屋城とか金の鯱、もしくはトヨタ自動車の社章とトヨタ車、「名古屋めし」と言うコトも考えられる。
それが、ある意味「名古屋の顔」としてSKB48のメンバーが登場したのだった。
確かに、彼女たちはNHKローカルなどに登場しているらしいが、名古屋に住んでいてそれほど人気があるとは思っていなかった。
むしろ、メディアが一生懸命盛り立てている、と言う印象のほうが強かったのだ。
だからその経済雑誌の表紙を見たとき、「制作者側もイロイロ事情があって大変だな~」と半ば同情的気分があった。
それと同じような感覚を、今回の朝日新聞のAKB特集の広告でも感じたのだ。

確かに、「AKBの総選挙」と言うのは、芸能記事として話題づくりにはもってこいだと思う。
それによって、販売不振が続いているCDセールスが飛躍的に伸びると言う、レコード会社にとってもうれしい企画だろう。
ただ、実際にはCDを含めライブ活動中心で、余りテレビなどに登場しないミュージシャンのCDなどは、ミリオンセラーとは言わないまでもヒットはしているはずだ。
その様なミュージシャンでは、芸能記事にはなりにくく、当然その様な記事を中心に扱うスポーツ新聞などにとっては、扱い難いと言うコトだろう。
だからこそ、記事として取り上げやすいアイドル系がこの様な形で、登場するのだろう。
メディアが大々的に取り上げるコトで、「人気があるんだ・・・」と、印象づけるコトができる。
かくしてアイドルは、メディアによって作られると言うコトだろう。

だからと言って、天下の朝日新聞が真ん真ん中の4面をAKB48の総選挙の広告記事にする必要は無いと思う。
AKBの総選挙に興味の無い読者も、少なからずいるのだから。




地下足袋を世界に発信するチャンス?-通販サイトを眺めながら、考えたコト-

2012-05-12 21:47:37 | アラカルト
仕事とは関係無く、ショッピングサイトを見るコトが多い。
その理由は、店頭ではなかなか買えないモノを探すため。
特に病気・手術後は、一般的な下着が着けれない時期があり、その様な時心強かったのがショッピングサイトだった。

実際、百貨店などの店頭で見つけるコトができない様な、術後ケアの下着などは市場が小さいコトを考えると、やはり通販というかショッピングサイトのほうが便利だし、サイト側も確実な顧客を獲得する為のツールとしては、良いのだろう・・・と、改めて感じた次第だ。

そして最近、何気なく見ていた靴専門のショッピングサイトに「これは?」と、思うモノがあった。
ミニマムシューズZEMと言う、ランニング?シューズ。
しかし私の目には、どうやって見ても「チョットおしゃれな地下足袋」くらいにしか見えない。
試しに、地下足袋のショッピングサイト(=ガッテン系商品扱いサイト)を見てみると、随分安い。
それだけでは無く、地下足袋そのものも進化し、おしゃれになってきているようだ。
ついでに、「おしゃれな地下足袋」の代名詞とも言われている、京都のSOU・SOUのサイトもチェック。
それにプラス、昨年アディダスが発売し話題になった「五本指シューズ(室内専用トレーニングシューズ)」も見てみる。

どうやら最近はトレーニングシューズとして「地下足袋風」が、人気というか話題のようだ。
実際、フリークライミングなどをされる方や太極拳などの武術(?)をする方には、地下足袋愛用者が多いと言う話も聞く。
それに、「素足で地面をつかむ感覚がトレーニングには大切」という様なコトが書いてあると、スポーツだけでは無く、要介護者のリハビリトレーニングシューズなどにも応用できるのでは?と、ショッピングサイトの画面を見ながら、考えてしまうのだ。

であれば、地下足袋そのものが注目されない理由はなんだろう?
一つは「地下足袋=特定の職業の人用、もしくはお祭り用」という固定された、イメージがあるからだろう。
作る側も、その固定されたイメージの中で作っているのだろう。
もう一つは、地下足袋そのものを知らない世代が、多くなってきている、と言うコトもあるかも知れない。
だとしたら、何となく勿体ない気がする。
ZEMのミニマムシューズよりも、ずっと前から日本には地下足袋というミニマムシューズがあって、現在でも現役として活躍している。
とすれば、日本のスポーツメーカーが地下足袋メーカーと共同で開発をし「スポーツ地下足袋」という分野を世界に発信しても良いのでは?

折しも今年は、オリンピックイヤー。
スポーツが注目される年だからこそ、日本の隠れた優れものを世界に発信してもおもしろいと思う。

自動車メーカーもクルマだけを売る時代では無い

2012-05-11 13:17:33 | ビジネス
Yahooのインターネット広告のトコロに、時々Upされるホンダの広告が気になっていた。
「HOND dostmap」という広告(PC画面の下あたりに「位置情報の要求」を求める内容がUpされます)。
とても可愛らしい様々な丸い絵文字のキャラクターが、数多く登場している広告。
この「dostmap」の基になっているのが、「dost Internavi」と言うシステム。
残念ながら、ホンダ車ユーザーに限られるサービス。
もちろん、ホンダがこの様なシステムをユーザーを対象にしているのには訳がある。
それは「ホンダ車ユーザーの囲い込み」だろう。

ただ、この様なサービスが企業の枠を超えて運用されていくと、日本のドライブ事情も変わっていく様な気がする。
先週のGWやお盆やお正月など、クルマを普段利用しない人も利用し各地の高速道路では大渋滞が起きる様な時などは、便利なのでは?と思っている。
そのためには、業界全体が「日本のモータリゼーションをどう考えるのか?」というコトが、とても重要になるだろう、と言うのは誰もが思うトコロだと思う。
その場合は、自動車メーカーだけでは無く高速道路を造る国土交通省なども巻き込む、大事業となる可能性もあるだろう。

そんなホンダ独自の交通システムだが、実は最近のホンダは様々なコミュニケーション企画を積極的に展開をしている。
その一つが「Hondaと一緒に外遊び」と言うサイトなどだろう。
クルマで出かけるアウトドアと言うよりも、親子でトレッキングとか里山で昆虫採集、天体観測やバードウォッチング、愛犬と一緒に出かける、という「家族の中にあるクルマ」という提案をしている。
ユニークなトコロでは「釣りクラブ」だろうか?
何もホンダが「釣りクラブ」を作らなくても良いと思うのだが、ユーザーの趣味はイロイロ。
そんなユーザー同士のコミュニケーションとして「釣りクラブ」があるのだろう。
もちろん、それがホンダという企業の押しつけに成らない様な、工夫も感じられる。

その様に考えると、自動車メーカーだからクルマのことだけで良い、と言う時代では無いと言うコトが分かる。
クルマという「移動する道具を使って、どんな生活を提案するのか?」当然と言えば、当然だが本気度と言うコトを考えると、自動車メーカーであっても「自動車を売る」だけの時代ではない、と言うコトをホンダは言っている様な気がする。

帳尻合わせのような数字?

2012-05-10 20:38:02 | 徒然
再稼働の可否で問題になっている、関西電力の大飯原子力発電所。
その大飯原子力発電所が、稼働すると強制節電の必要がない、と言う内容のニュースが報じられている。
このニュースを聞いて「本当にそうなの?帳尻合わせなんじゃない?」と、感じているのは私だけだろうか?

現在、経済界を中心に原子力発電所の稼働を望む声は、少なくない。
休止している火力発電所を稼働させるよりも、安価で安定的な電力供給ができる、と言うのがその理由だ。
確かにこれまでの考え方では、「安価で安定的な電力供給ができる原子力発電」だった。
ただし、それは東京電力・福島第一原子力発電所事故が起きる前までの話だ。

今回のフクシマ事故で、国民の多くは原子力発電所の安価で安定的電力供給で得られる利益よりも、事故によって失われる生活の安全・安心と言う原発による不利益や、これまでと違う生活観を持ってしまった。
だからこそ、いくら経済界が中心になって原子力発電所の再開を言っても、世論が動かないのだ。

現在の日本の電力使用状況を考えれば、原子力発電所の再稼働は仕方の無い部分があると思う。
思うが、そのためも安全の担保が補償されていない、と国民の多くが感じている間は慎重な論議が必要だと思う。
とすれば、今回のこの発表は余りにも拙速というか、帳尻合わせと言う印象を持ってしまう様な内容の様な気がしている。

大切なコトは、原子力発電というこれまで国が推し進めてきた電力政策の新たなビジョンづくりと国民とのコンセンサスなのでは?
もしかしたら、原発から自然エネルギーを含めた新しいエネルギーが登場するかも知れない。
それが日本発の新しいエネルギー政策として、世界をリードしていけば、その価値は大きなものになるはずだ。
そこを抜きに数字で「電力不足です。原発を稼働させないと強制的節電を強いられますよ」と言っているだけなら、国民の理解は得られないのではないだろうか。


インターネット広告だからできるコト

2012-05-08 20:41:59 | CMウォッチ
インターネットのポータルサイト・Yahooの右上には様々な企業の広告やお知らせが、掲示される。
ネクスコ中日本の名神高速道路の集中工事などのお知らせなどは、日頃高速道路を利用される方にとって、重要なお知らせだろう。
この様なすべての人を対象とはしていないが、重要な告知や特定の顧客層を対象とした企業広告が多いコトはご存じのはずだ。
反面「インターネット広告だからできるCM」と言う気がするモノを、最近頻繁に見るようになった気がする。

GWの頃から始まった、サントリーの「カロリのTシャツキャンペーン」などは、その一例だろう。
なんと言っても、キャンペーンで当たるTシャツすべてのデザインを見せている。
とてもテレビCMの一般的な放送時間である15秒とか30秒では、見せきるコトができない。
それがインターネット広告となると、Tシャツ一枚一枚がランウェイを歩くモデルさんの様に、ポーズを決めフロント柄などをしっかり見せるコトができる。
BGMとして使われている「Grils Just Want to Have Fun」が、CMに登場するTシャツというモデルたちの雰囲気をよく現している様な気がする。
これが15秒程度のテレビCMだったら、その楽しさは半減してしまうだろう。
紹介しているサイトは、テレビCMが見られるので比較してみると、インターネット広告とテレビCMの違いが実感できると思う。

そしてテレビCMが「時代を伝える」という感覚が強いのに対して、インターネット広告は「複数のコトを伝える」というコトにも優れている点があると思う。
その一例がYahooが協賛をしている「復興デパートメント特集」と言う広告。

楽天を始めとする通販のサイトなどの広告もまた、インターネット広告ではとても多い。
気になる広告をクリックすれば、直接そのサイトへ飛ぶコトになっている、と言うのはご存じの通り。
テレビCMではできない「販売をする」という点でも、インターネット広告は効果的なツールだと言える。
その中には「復興デパートメント」のように、東日本大震災で被災された方々が動き出している姿を伝えるとともに、通販サイトという二つの面がある。
まさに、この様な「伝える+販売」という複数のコトを一つの広告にできる、と言うのがインターネット広告の強みなのかも知れない。

個人的には、テレビCMが伝える「時代感」がとても好きだ。
しかし残念なコトに、ここ2,3年のテレビCMには「時代感」とか「時の空気」を伝えるCMが少なくなってきている様な感じをうけていた。
企業そのものに余裕が無くなり、とにかく「売る」というコトばかりが優先されてきているのだろう。
その点ではインターネット広告は、まだまだ新しい媒体というコトもアリ、作り手が実験的なコトにもチャレンジしている様な気がする。