日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

予算よりも前に、使われ方が問題?

2009-12-01 21:54:00 | スポーツ
今日、夕方のニュースを見ていたら「事業仕分け」で予算を削られた、オリンピック選手たちが「削減見直し」を求める記者会見の様子が、放送されていた。
このような光景を見るのは、ノーベル賞受賞者の皆さんが会見を開いて2度目でという気がする。

ノーベル賞受賞者の皆さんは、「科学技術立国・日本が、世界から立ち遅れる」というコトとともに「これまで、科学の分野ではほぼ予算通りだった。これが科学技術立国・日本を支えた」という内容の話もされていたと記憶している。

これに対して、今回のオリンピック選手たちの内容はだいぶ違う。
「そもそも、強化費用が少ないのに、これ以上削られたら競技ができない」という内容だった(ようだ)。
日本のスポーツ振興のお寒い事情は、拙ブログでも過去何度か指摘した(と言っても、ここ1年以上書いていないが・・・)。
その背景にあるのは、日本のスポーツ振興の中心が学校と企業に支えられてきた、と言う過去に影響されている部分がある。
特に、企業支援は計り知れないモノがある。
それは「スポンサー」というだけではなく、「選手育成~選手強化」まで、まさに「負んぶに抱っこ」状態で、企業に依存してきた。
東京オリンピックで金メダルを獲得した、女子バレーなどはその典型かも知れない。
監督も選手も、ほぼ一つの企業出身者で固められいたのだから。

それが、経済状況の大きな変化により「企業丸抱えスポーツ」が、できなくなってしまった。
その結果が、企業スポーツ部の廃部だ。
花形スポーツであっても、このような状況なのだ。
オリンピックで一瞬話題になっただけのスポーツであれば、その環境はもっと厳しい状況にあると言うのは、想像ができる。

反面、スポーツ振興の名を借りたスポーツ施設の拡充振りは、目を見張るものがある。
中には、ダムや道路建設などの補助金で造られたモノも少なくないようだが、そのような施設は、1日の利用者が数名で、結局運営・維持費で赤字が発生している。

それよりも問題だと思うのは、「選手育成~強化」にお金が使われず、他で使われている可能性が高いというコトだ。
以前、あるスポーツ関係者の方から聞いた話だが、国際試合などで遠征する場合、役員がビジネスなのに選手がエコノミーと言うのが、当たり前となっている競技もあると言う。
それも選手よりも、役員の数の方が多いと言うのだ。
肝心な選手育成~強化ではなく、まったく別のトコロに強化費用などが使われている可能性が高いのが、スポーツの分野でもあるのだ。

今日のオリンピック選手の記者会見場に、スポーツ連盟の関係者の姿が無かったのは、そんなコトも理由の一つなのでは?と、勘ぐりたくなってしまった。
それに、自民党の森元総理が、日本スポーツの顔役(気取り)ではね・・・まず、そこから変えないと無理でしょう・・・。



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