昨日から今日にかけ、大手メディアが一斉に大阪・関西万博の会場内で基準を超えるメタンガスが発生し、爆発の危険がある、と報じている。
毎日新聞:万博会場でメタンガス検知、一時「着火すれば爆発しうる」濃度超え
これらの報道に対して、大阪・関西万博の公式サイトでは、「現在は問題がない」という内容を発表している。
大阪・関西万博EXPO2025:GW工区におけるメタンガスの検知について
万博の運営側の発表内容を見ると、「現在は、着火すれば爆発する危険のある、メタンガス濃度ではなくなった」ということになる。
万博側の発表内容を見ると、大手メディアが報じていた内容は何だったのか?大袈裟な報道なのでは?という、印象を受けるのだが、このような状況になるのは、メタンガスが空気よりも軽いガスである、という点に関係しているのだと思う。
JOGMEC:メタン(めたん)
空気よりも軽いため、発生しても時間が経てば上昇してしまうため、タバコを吸ったりするために火を使っても爆発する危険減る、ということなのだ。
とはいえ、メタンガスそのものは有害ガスであり、発火性の高いガスでもある。
だからこそ、人が集まる場所でこのような有害ガスが発生するようなコトがあっては、いけないのだ。
事実、万博会場ではメタンガスによる爆発が、昨年(2024年)3月に起きている。
しかも爆発した場所は、今回と同じ工区だったようだ。
この爆発事故の後の調査では、他の工区でも可燃性ガスが発生している場所が4か所あることが判明している。
東京新聞:爆発後に「他にはない」と断言したのに・・・可燃性ガス4カ所で発生 大阪・関西万博会場「出ないわけないやん」
確かに、今回の万博会場は夢洲(ゆめしま)と呼ばれる、埋め立て地だ。
その埋め立て地だからこそ、埋め立てられた土壌の他に廃棄物などが含まれていてもおかしくはない。
現在、東京のフジテレビ本社がある場所は、かつて「夢の島」と呼ばれた、廃棄物埋め立て地だった。
そして「可燃性ガスが自然発火し、時折爆発することがある」という話を、私が子供の頃に度々聞いた記憶がある。
昭和の頃に比べ、このような埋め立て技術なども進化し、短期間で問題が起きないような処理方法ができているのか?と思っていたのだが、どうやらそうでもないようだ。
なにより問題なのは、会期開始まで1週間もない、ということだ。
パビリオンの建設も全て終了しておらず、現在も建築中という状況だ。
パビリオンの建設過程を見られる、と考えれば、それはそれで貴重な経験となるとは思うのだが、全体的な印象としてパビリオン建設の遅れだけではなく、万博そのものの開催が大丈夫なのだろうか?と、疑問に感じてしまうのだ。
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