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女性マーケターから見た日々の出来事

食品ロスと恵方巻

2024-02-06 17:39:11 | アラカルト

立春も過ぎ、暦の上では春となった。
立春の前の日と言えば、「(春の)節分」ということになる。
全国各地、神社やお寺等では「節分行事」が行われたはずだ。
今年は、「コロナ禍」が5類相当へ移行し、大きな声を出し豆まきなどが行われたようだ。

そして「節分」と言えば、昨今は豆まきよりも「恵方巻」の方が、メジャーになった感がある。
おそらく、マンションの高層化により「豆まき」そのものができない家庭が増え、代わりに「恵方巻」で「節分気分を味わう」という、家庭が増えたのでは?と、想像している。
生活環境の変化ということになると思うし、ある意味仕方ないとも思っている。

とはいえ「恵方巻」と言えば、「食品ロス」の象徴のようにもなっている。
この場合「恵方巻」という食べ物が、悪いわけではない。
見込み製造の結果、大量の「恵方巻」が食べられることなく、廃棄処分されるという意味だ。

であれば、「子ども食堂」のようなところへ届けるとか、ホームレスの炊き出しに提供する、という方法もあるとは思うのだが、その恵方巻を無償で提供して良いのか?という話が当然出てくる。
以前問題になったのは、コンビニのアルバイトやフランチャイザーのオーナーが、大量購入をし、最終的に廃棄処分をした、ということだったが、どうやらこの時の批判(?)により、本部社員が大量に購入することで「売上」をつくりつつ、廃棄処分をするということになってきているようだ。
Yahoo!:「本部社員が自腹で買い取り」恵方巻の廃棄、消費者は毎年知らずに費用負担 経済・環境・社会への影響大 

自腹負担となれば、当然自腹購入した人にとっては「余分な買い物」ということになる。
それを捨てる為に使うのだから、経済的ロスとなるのは当然だろう。
しかもその量は、大量だ。
セブンイレブン等は5億円超分の恵方巻を処分している、と記事にある。
その処分費用は、誰が出すのか?と言えば、おそらく廃棄処分をする自治体に住む人達ということになるだろう。
見出しにある「消費者は毎年知らずに費用負担」というのは、このことを指している。
勿論、恵方巻をつくった人達の労力も無駄になる、ということだ。

この問題を解決する為には?と考えた時、おせちや恵方巻、クリスマスケーキ等「食品ロス」として名前の上がる「行事食」に関して、「売り切れゴメン+完全予約」という方法くらいしかないのでは?
それほど、世間の人達は「恵方巻」が食べたいのか?と、「何となく節分だから…」という程度の人たちの方が多いのでは?
サイズも「ハーフサイズでも、福を呼ぶ」というキャンペーンをすれば、1本食べることを躊躇していた人たちが、購入するかもしれない。
製造本数を減らし、生活者が食べやすいサイズの「恵方巻」で、十分なのではないだろうか?

行事食というだけではなく、社会的な不安が多い今だからこそ「福を呼び込みたい」と思う人達は多いと思う。
であれば、神社仏閣で行われる「節分会に出かける」という提案があってもよいのでは?と、思うのだ。




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