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低下し続ける自民党支持率

2024-06-17 19:16:16 | アラカルト

朝日新聞に、衝撃的な数字を示す記事が掲載されている。
朝日新聞:自民党支持率19%に下落 01年以降、自民政権で最低 

朝日新聞の政党支持率調査は先週末に実施されたものなので、最新ということになると思う。
今月上旬に実施された他の新聞社の政党支持率は20%台だったことを考えると、相当厳しい数字だと考えるべきかもしれない。
いずれにしても、自民党の政党支持率が下がり続け、場合によっては「結党以来初めて」というくらいの、低い支持率となってしまうかもしれない。

この支持率の続落傾向にある理由を、あえて説明するまでもないだろう。
とにかく、岸田政権がぐずぐずというだけではなく、「裏金問題」に切っ掛けに、現在の自民党議員のお粗末ぶりが、次々と報道されたからだ。
以前は、もう少し気骨のある政治家が自民党内にいたような気がするのだが、今の自民党議員を見て、誰一人気骨があると感じられる議員は皆無のような気がする。

なぜ、そのような印象を持ってしまうのか?と言えば、政治家とし未来を語ることが無いからだろう。
「未来を語る」だけではなく、その為のロードマップとなるような話も無い。
今の自民党で出てくる話の多くは「お金」にまつわる話だ。
「お金をばらまけば、政党支持率が上がる」という訳ではなく、「議員一人ひとりの収支報告」が無く、生活者の実質賃金が減り続けていても、お構いなしの増税の話や、私腹を肥やしているような話ばかりでは、生活者も嫌気がさして当然だろう。
にもかかわらず、その実感を持てない自民党議員が多いことも、支持率低下に拍車をかけているのでは?と、考えている。

そもそも「選挙にお金がかかる」最大の理由は、自分の生活圏内が選挙区ではない、という点だろう。
世襲議員が多い自民党議員は、選挙区とは関係の無い東京で生まれ・育ち、選挙区の有権者の声等を聴くのは、選挙区事務所の人たちだ。
そのような「有権者の声を聞く人」を雇う必要があるため、人件費がかかってしまうのだ。
今のようなネット社会であれば、議員に対する陳情も選挙区事務所や東京の事務所に行くのではなく、e‐メール等で受け付ければ良いのでは?
ネットでの陳情受付となれば、毎月支払われる「旧通信事務費」も削減されるだろうし、月の内1回位はZOOMで地元支持者から話を聞く機会を設ければ、交通費等も抑えられる。

もちろん、選挙区内の有権者にも大きな意識改革が必要だろう。
地方であればあるほど、「陳情の内容」が個人的なもの(例えば、子どもの就職あっせん、公共事業の請負等)が、増えてくる(と言われている)。
政治家の持つ権力を借り、自己益を得るために支援をしている、という構図もまた古い政治の姿でもあるのだ。
その傾向が強いのもまた、自民党だと言える。
自民党は、長い間政権与党であったため、政治家としての実力よりも祖父や父親等から引き継いできた「地盤・看板・かばん」という、選挙で優位とされる「3の要素」が既にあり、その「神輿に乗っている」からだろう。
現在の自民党幹部の顔ぶれを見れば、一目瞭然だし、そのような人達が「政治資金規制」を考えられるはずもない。

「自民党をぶっ壊す」のは、岸田総理だったのだな~と、改めて感じている。
これまでの自民党は「保守から中道までが集まっている」ことから、「党内政権交代」をすることができた、と言われていた。
今の自民党にはそのようなことも無く、良くも悪くも自民党議員が同じような環境で育ってきた世襲議員が多いこともあり、「政治家としての志」も低い、ということが露呈したのだろう。
「3代目が家業を潰す」という言葉通りの状況が、今の自民党なのかもしれない。