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浮上しない日本のジェンダーギャップ指数

2024-06-12 19:58:26 | アラカルト

昨今、いろいろなところで「ジェンダー」という言葉を、耳にすることが増えた。
その一つが、天皇家の長女・敬宮愛子さまと皇統という問題だろう。
理由はご存じの通り、現在の皇室典範が「男系男子」と規定しているが、その「男系男子」となる人物に、「国民の象徴」という期待ができない、というところに端を発しているのでは?と、考えている。
それは、敬宮殿下に対して多くの国民が、敬愛の情を抱き、同時に親しみを感じている、ということもあるからだろう。

皇統の問題については、ここで話す内容ではないが、未だに「男性優位」という潜在意識を持っている方は、少なくないと感じることが多い。
それはビジネスや政界といった、これまで「男性の独壇場」と言われてきた分野では、色濃く残っていると感じている。
いわゆる「ガラスの天井」と、呼ばれるモノだ。

もちろん、各分野における「優秀さ」は、性差ではかられるモノではないのだが、指導する側・選定する側にそのような「性差バイアス」のようなものがあるとすれば、圧倒的に不利になるのは女性だろう。
そこで、無理やり「クォーター制」のように、決り事を作り無理やりでも替えるという方法が、言われるようになるのだ。
それが大学の理工学部受験における「女子枠」と、言われるモノでもある。
入試における「女子枠」は、女性に対して有利なのだから、受験という「公平性」が求められる場面で、適正なのか?という指摘が、され続けるのはそのような背景があるからだろう。

これらの状況の社会を変えようとする動きがあるのに対して、一番遅れているのは政治の世界なは?と、感じる方も多いと思う。
何故なら、女性議員と呼ばれる方々の多くは、父や夫の後継者として選挙に立候補し、父親や夫の基盤・看板・資金をそのまま引き継ぎ、選挙をし、当選しているからだ。
いわゆる「基盤・看板・鞄」の3つを持たない、志だけで選挙戦に打って出て当選することができる女性は、とても少ない。
小選挙区制で、当選する女性の多くは党幹部にとって「集票力」を買われているだけで、政治に対する志で立候補させ、小選挙区の上位に名を連ねる様にしているわけではない、と感じるからだ。

最も、世襲が多い自民党議員は、祖父や父親が創り上げた「支援者」の力で議員になっているだけなので、ジェンダーギャップが東アジアの中でも低迷している、と指摘されても興味も関心も持てないだろう。
見方を変えると、「何も考えていない人が議員をしている」という、可能性もある。
それは有権者である、私たちの潜在意識が「そのような、何も考えない議員を望んでいる」ということなのかもしれない。

「ジェンダーギャップ指数の低迷」は、もしかしたら私たちの「変化を嫌う」という潜在的意識の表れともいえそうだ。



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