週末から今日まで、実家に帰省していた。
台風12号直撃で、お盆のお墓参りができなかったことと、父と久しぶりに大山の紅葉を見に行こう・・・と思っての帰省だった。
残念ながら、大山の紅葉を見に出かけることはできずだったが、墓参りだけは何とか行くことができた。
お墓があるのが、松江なので実家のある米子からは路線バスで、往復することとなった。
理由は、父が「バス乗り放題の高齢者パス」を持っている為なのだが、その道すがら「地方ってこんな状態なのか?!」と思う光景をいくつも見ることができた。
一つは、パチンコ店の閉店とドラッグストアーの急増だ。
かつて「不景気になっても、パチンコ店はつぶれない」と言われていた時代があった。
昭和の頃の話ではない。平成でも同様のことが言われていたように思う。
むしろ不景気になると、一時期的でも職を失った人たちがパチンコ店に通う、と言われたこともあったように思う。
色々な意味で、投げやり的気分をパチンコのような手軽なギャンブルで気晴らしをしたい、ということなのだろう(と、想像していた)。
そのパチンコ店が閉店し、代わりにできていたのがドラッグストアーなのだ。
それも1、2店舗というわけではない。
国道沿いにあった、パチンコ店に代わりドラッグストアーが目立つようになっていたのだ。
ここ3,4年、ドラッグストアーの出店が随分多いように感じていた。
感じていた、と言ってもそれは名古屋でのことだ。
人口的に考えても、実家のある米子と名古屋とでは、比べものにはならない。
名古屋でドラッグストアーが増えたとしても「あ~新しいドラッグストアーができたんだ」程度だが、米子のような地方都市だと「ここにも、ドラッグストアーができたの?」というくらい、急増しているという印象になる。
閉店したパチンコ店の後にドラッグストアーというのは、何だか変な気になるが、地方では「駐車場が広い」ことが、集客の第一条件であるということを考えると、相当広い駐車場を確保していたパチンコ店の居抜き店舗というのは、ドラッグストアーにとって魅力なのだろう。
何より、今のドラッグストアーが取り扱っている商品の種類はチョッとしたスーパー並みだ。
時には生鮮野菜などもある。
スーパーマーケットの閉店が相次ぐ地方では、ドラッグストアーがスーパーマーケットの代わりとなっているのかもしれない。
そして、今日高速バスの車窓から見たのは、山を削りソーラーパネルを設置しているところが、いくつもあったことだ。
以前、仕事で太陽光発電について調べたことがあるのだが、今年から太陽光発電の固定価格での買取制度が終了するはずだ。
太陽光発電協会:太陽光発電で売電している皆さまへ (PDFファイル)
これまで、太陽光発電の設置事業者の多くは「売電で儲かります」的な説明をしてきたと思う。
その固定価格での買取制度が、2009年から始まり今年で終了する、という説明をどれだけシッカリしてきたのかは疑問だが、この「固定価格買取制度」があったからこそ、地方自治体は「太陽光発電」に積極的だったはずだ。
それが、今年終了するにもかかわらず、個人か自治体なのかは不明だが、相当な規模の太陽光パネルを設置している場所が、いくつもあったのだ。
上述したように、山を削り太陽光パネルを設置している場所などを見ると、昨今の自然災害による被災原因になるのでは?と、心配したくなるような場所も少なくない。
確かに自然エネルギーへの転換は、急ぐ必要があるとは思うのだが、山を削ってまで太陽光パネルを並べる必要があるのだろうか?と、疑問に感じてしまうのだ。
ドラッグストアーの急増、太陽光パネルの乱立など、地方で起きていることは、日本の経済のゆがみのようなモノがあるのでは?という気がしながら、帰ってきたのだった。