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「イースター(復活祭)」は、ハロウィンに続くイベントになるのか?

2016-02-29 13:01:54 | トレンド

随分春めいた陽気になってきた。
明日からは3月。3日は「桃の節句・お雛様」がある。
そのためだろう、食料品売り場に行くと「お雛様向けのメニュー」の食材が数多く置かれている。
お菓子売り場に行くと、「ひなあられ」や「ひし餅」などがおかれている。
名古屋(というか愛知県)特有の「おこしもの」や「いがまんじゅう」という、お菓子なども店頭で見かけるようになった。

その一方、今年は「たまご」のお菓子を、目にするようになった。
パッケージを見ると、可愛らしい絵が描かれている「たまご」だ。
どうやら「イースター(復活祭)」向けのお菓子のようだ。
とはいうものの、「イースター」そのものは、キリスト教のお祭り。
圧倒的に仏教徒が多いと思われる日本では、「イースター(復活祭)」と言っても、教会に出向いてキリストの復活を祝うという人は、余りいらっしゃらないと思う。
私にとって「イースター」と言えば、映画「イースターパレード」くらいしか思い浮かばない。
とても身近な祝祭だとは、思えないのだ。

ただ、ここ数年の「ハロウィン騒動」などを見ると、いずれは「イースター」も同様のような「イベント」となっていく可能性はあると思う。
日本での「ハロウィン」は、子どもたちが「お菓子をもらうために仮装をして町を歩く」という一部分だけが、取り上げられイベント化した。
それに対して「イースター」は、映画「イースターパレード」のように、「大人が着飾ってパレードをする」というイベント的要素がもともとある。
それだけではなく、きれいに装飾した「イースターエッグ」を庭などに隠し置き、見つけるという「エッグハント」という遊びもある。
「イースターエッグ」そのものは、生卵を使うためとても手間がかかり、壊れやすい。上述した「イースター向けの卵型のお菓子」というのは、「イースターエッグ」のお菓子版だろう。

何より「イースター」は、「春分の日の後の最初の満月の後の日曜日」と決まっているので、「ハロウィン」とは違い、平日になることはない。
毎年、日にちが変わるのはわかりにくいかもしれない反面、日曜日という点ではイベント化しやすいかもしれない。
それこそ、イースターに合わせ大通りを歩行者天国にしてしまう、という方法もあるだろう。

ただ昨年に見られた「ハロウィンの大騒ぎ」のような、お祭りの由来や意味を十分理解しないまま、イベント化するコトは問題があると思う。
「ハロウィン」の場合は、宗教的要素がほとんどないため、イベント化してもさほど問題にはならなかったと思うのだが、「イースター」は「キリストの復活を祝う」という宗教的要素が強い。
もちろん「春の訪れを祝う」という点では良いと思うのだが、単なる「騒ぐためのイベント」にならないようにすることが大切だという気がする。