日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

この商品のマーケットはどの世代だろう?

2011-09-22 14:10:19 | マーケティング
当たり前の様に、ほぼ毎日の様にスーパーへは買い物に行く。
マーケターとはいえ、一生活者なのだ。
その中で、時々「この商品の購買対象となる世代は?」と、考える時がある。
と言うより、そんなことは度々ある。
特に、新商品が登場するとマーケターの悲しい性(?)と言うべきか、思わず商品を手に取ってしまう。多くの場合、それはレジかごへ直行する。

今日も、そんな商品を見た。
見たのだが、手に取っただけでレジかごへは直行しなかった。
理由は「6本パック缶コーヒー」だったからだ。
「6本パック缶コーヒー」に、シングルCDが「おまけ」としてついていたのだ。
それも、今流行のAKB48のCDではない。
80年代にヒットした、日本の歌謡曲(当時「J-POP」という言葉は無かったと記憶している)だ。
いくつか確認(暇だと思わないでください、これも仕事のうちですから)したところ、AKB48を仕掛けた秋元康さんが手がけた「おニャン子クラブ」があったり、大江千里さんや浅香唯さんなど、ある年代以上の人たちにとっては「懐かしすぎる位懐かしい」ラインナップだった。

おそらく、著作権など一部切れたものをおまけとしてつけているのだと思うのだが、果たしてこの商品を誰が購入するのだろう?と、考えてしまったのだ。
もちろん、購入対象として考えられるのは、80年代を10代後半~20代前半と言う年齢で過ごした、現在の40代後半~50代前半なのだと思う。
その人たちが、対象だわかっていても「むぅぅぅ~、このおまけどうよ!」と考えてしまうのだ。

その理由が、「6本パック」という点だ。
コンビニなどでよく見かける、缶入り飲料やペットボトル飲料のおまけなどは、「コレクションをする(最近では「コンプリートする」と言うらしいが)」という楽しみがある。
何より、買う商品の数は1本という単位だ。
その分、気軽に購入できると言うメリットがある。
ところが6本パック、と言うことになると複数パックを買うことにやや抵抗があるのではないだろうか?
「大人買い」をするにしても、おまけ1個につき缶コーヒーを6本買わなくてはならない。
このご時世、それほどの「大人買い」をする人がいるだろうか?
「AKB48」の総選挙投票のために、相当数のCDを購入したと言うファンがいたが、そのような意味合いのモノでも無い。
と、考えるとこのキャンペーンの意図するトコロがわからない。

「1個のおまけで6本売る」と言う、単純明快なキャンペーンなのか?
私の考えすぎなのか?

ちなみにこの商品は「サントリー・ボス」の6本パックのキャンペーンで、調べてみると、すでに8月からスタートしていたようだ。
時代を感じさせる、おもしろくユニークなCMをサントリーは作るが、今回のキャンペーンは・・・な感じがするのは私だけだろうか?