日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

ビジネスには、長期的展望が必要

2007-11-29 09:11:34 | ビジネス
高熱と激しい下痢のため、2日間お休みをさせていただいた。
熱は何とか下がったのだが、問題は下痢だ。
ハッキリ言って、仕事にならない状態が続いている。
トホホ・・・(泣)と言う気分だ。

さて、今日の朝日新聞のWEBサイトに、北海道発「サンタメール」窮地に 郵便局にチラシ置けずと言う記事が掲載されている。
毎年この時期になると、クリスマス関連商品(と言うべきか?)が話題になる。
その一つとして「サンタメール」と「サンタクロース追跡サイト」が話題になる。
「サンタメール」の発祥は、サンタクロース発祥の地・フィンランドが始まりで現在も日本では代理店がその受付をしている。
フィンランドから正式に承認されている自治体事業が、北海道・ひろお発「サンタメール」だ。
これまで、全国の郵便局に無料で置いてもらっていたチラシが有料となったため、予算の関係で置く事ができなくなったと言うのだ。

この「サンタメール」の利用者の内6割以上が、郵送希望だという。
とすれば、例え無料でチラシを置いたとしても、郵便事業会社としては若干の利益があるはずなのだ。
民営化され郵便事業が、事業会社と郵便局会社に分社化されたため、郵便局会社(=夜間・休日郵便の受け付けをしない郵便局)としては、ムダなチラシと言う発想になってしまうのかも知れない。
しかし、今郵便局が一生懸命に展開している年賀状販促キャッチコピー「年賀状は贈り物だと思う」と言う考えからすれば、サンタさんからの手紙も贈り物なのではないだろうか?

マーケティングでは、ブランド構築において重視される一つに「親しみ度」がある。
「親しみ」と言うコトが、直接的に消費行動へと結びついていく場合が少なくない。
例えば、不二家の不祥事があったとき、盛んに言われた「子供の頃から、(誕生日やクリスマス)ケーキは不二家だったので・・・」と言う言葉に象徴されるように、慣れ親しんだモノ・コトに対しては、商品・サービスに対する信頼以外の「懐かしさ」や「(しあわせな)思い出」があるのである。
その「懐かしさ」や「(しあわせな)思い出」を郵便と言う半ば独占事業の中で、一時の利益だけで断ってしまうと言うのは、大きなビジネスチャンスを自ら逃しているとしか思えないのだ。

ちなみに「サンタクロース追跡サイト」を開設しているのは、北アメリカ防衛空軍基地が期間限定で開設しているサイトである。