日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

企業と時代-変化への対応-

2006-01-26 21:58:24 | ビジネス
新聞各社のWEBサイトでUpされている「ダイエーとユニクロの提携販売」。
ダイエーとユニクロは、「犬猿の仲」だった。
というのも、ダイエーがユニクロ的な商品開発に乗り出し、そのデザインやコンセプト、もちろん価格帯までもが、ソックリ。
その為に起きた「ケンカ」だった。

現在でも近所のダイエーで、そのショップを見ることがあるのだが・・・商品としてイマイチ魅力が感じられない。
商品ラインとして、ダイエーに買い物に来るお客様と、商品のターゲットにズレを感じるのだ。
それだけではない、「ダイエーで洋服を買うなら、ユニクロで買う」という、50代女性は多い。
ユニクロの商品に、デザイン性がどれだけ優れているのか?といわれれば、やや疑問なところはある。
しかし、ダイエーはやはり「(食品を中心とした)スーパーマーケット」であって、洋服を買うところではないのだろう。

一方、ユニクロも苦戦を強いられている。
ダイエーと同じ「スーパーマーケット」界で、躍進著しい「イオン」等による同じような商品ラインの展開だ。
イオンの場合、下手にデザイン性を求めず、ひたすら「ベーシック」という洋服しか出していない。
正に、ユニクロが目指した「ユニバーサル・クローズ」という商品を、出し続けている。
価格帯もユニクロと、ほぼ同じ。
「スーパーでの買い物ついでに、買う」のには、手頃な価格であり、失敗の無い買い物でもある。

今やユニクロも「ブランド」ととして、確立した感がある。
だからこそ、リキテンシュタインやバスキア、キース・ヘリングなどのTシャツや、女性雑誌とのコラボレーション・モデルへと繋がっているのだろう。
でも、余りにもそのようなことを追求しすぎたこと?で、本来の「ユニバーサル・クローズ」というあり方はどうなってしまったのだろう?と疑問に思っていた。
今回ダイエーとジョイントすることで、ダイエーもユニクロも「ユニバーサル」ということを、もっと提案して欲しい。

そして、讀賣新聞のWEBサイトに「不妊治療で休暇・休職制度、電機連合が春闘で要求へ」という記事があった。
労働組合が提案する「少子化対策」、ということになるのかも知れない。
事実、拙ブログでも幾度か書いているが「不妊治療」というのは「時間とお金と労力が膨大」に必要とする。
その為に、子供を諦める人も少なくない。
「子育て」というのは、もはや夫婦の問題ではなく「地域や企業を含めた社会の問題」ということを、労働組合も意識しはじめたということだろう。

もうひとつ。
ソニーが「アイボ」の生産終了を決めた
発売当初は、予約待ち半年と言われていたような記憶があるのだが・・・。
昨今の「人型ロボット」に押されてなのか?ペットブームに押されてということなのか・・・。
いずれにしても、ソニーは大きな曲がり角に来ている。
昨日には、ウォークマンの国内での生産をやめ、海外に移すという発表をしたばかりだ。
既に「エンターティメント企業」としてのソニーではなく、どんなソニーになっていくのだろう?
確かに、ここ数年のソニー商品には「ソニーらしさ」という魅力は感じられなかった。
量販店に行っても、ソニーもパナソニックも同じに見えたからだ。
ライブドアの新社長さんは、ソニー出身だった。
「ソニーらしさ」とは、時代をリードする「楽しさ」だったのではないか?
ソニーDNAに期待したい。