中野京子の「花つむひとの部屋」

本と映画と音楽と。絵画の中の歴史と。

恐山で一番怖いもの

2012年06月05日 | 雑記
 先日、担当編集者さんに誘われて、恐山の禅僧・南直哉さんの講話を聴きにいってきました。最澄についてのお話。面白かったです。

 恐山へは20年ほども前でしたが、行ったことがあります。聞きしに優る物凄い場所で、とうていこの世のものとも思えません。

 霊場の門前にひろがる強酸性の宇曾利湖からして無気味(魚はウグイしか棲息していない由)。カラカラ廻る無数の赤い風車さえ何だか怖かった。。。

 友人三人と車で行ったのだけれど、自称・霊感の強いひとりはこれでもうフリーズしてしまい、ついに一歩も車から出ませんでした。

 それでわたしともうひとりで中へ入ったのですが、初夏の夕方間近のせいか、それほど観光客は多くなく、あまり長居したくない感じ。でも友人は見えないものは存在していないと考えるタイプなので、何が怖いかわからないと言うのです。

 その後、門の近くに小さなお店があったので冷麦を注文しました。すると麺が完全に固まったひどいしろものが出てきて、お箸で持ち上げると全部上がってきてしまう。味は推して知るべし。

 あとで友人曰く、「恐山で一番怖かったのはあの冷麦!」

 
☆☆☆6月9日(土)、国立新美術館での「大エルミタージュ展」で講演いたします。お時間ありましたらいらしてくださいね!

http://www.ntv.co.jp/hermitage2012/event/index.html
●6月9日(土)14:00-15:30(開場13:30)
中野京子(ドイツ文学者・早稲田大学講師)
「エルミタージュ 女帝の時代」


☆☆テレビ放映がイラスト化されました♪(BS日本テレビ「ぶらぶら美術館」出演のもの)

http://www.bs4.jp/guide/entame/burabura_art/onair/index.html


☆レンザブロー「はじめてのルーヴル」、更新しました。第8回「ルーヴルの少女たち」

http://www.mammo.tv/interview/archives/no304.html

☆☆ウェブ・マガジン「考える高校生のサイト」のインタビュー記事

http://www.mammo.tv/interview/archives/no304.html


☆最新刊「マリー・アントワネット 運命の24時間
    ~知られざるフランス革命ーヴァレンヌ逃亡」(朝日新聞出版社)
 新聞評⇒http://chroniclelibrary.blogspot.jp/2012/04/asahi-shohyo_5455.html
     
マリー・アントワネット 運命の24時間 知られざるフランス革命ヴァレンヌ逃亡

☆「危険な世界史 運命の女篇」(角川書店) 2刷中。
危険な世界史 運命の女篇

☆「危険な世界史 血族結婚篇」(角川文庫)2刷になりました♪
危険な世界史 血族結婚篇 (角川文庫)

☆「怖い絵 泣く女篇」(角川文庫)~「怖い絵2」の文庫化~
4刷になりました♪
     怖い絵 泣く女篇

☆『中野京子と読み解く 名画の謎 ギリシャ神話篇』(文藝春秋) 3刷中。
 中野京子と読み解く名画の謎 ギリシャ神話篇
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文春「本の話」から、「自著を語る」(「謎が解けたら、絵画は最高のエンターテインメントになる」)はこちら

http://www.bunshun.co.jp/jicho/1104nakano/index.htm

☆「印象派で「近代」を読む ~光のモネからゴッホの闇へ~」(NHK新書)2刷中。
印象派で「近代」を読む―光のモネから、ゴッホの闇へ (NHK出版新書 350)

☆「『怖い絵』で人間を読む 」(NHK出版生活人新書) 8刷中。

「怖い絵」で人間を読む (生活人新書)

☆「名画で読み解く ハプスブルク家12の物語」(光文社新書)
15刷中。
名画で読み解く ハプスブルク家12の物語 (光文社新書 366)

☆「芸術家たちの秘めた恋 ―メンデルスゾーン、アンデルセンとその時代 (集英社文庫)
芸術家たちの秘めた恋 ―メンデルスゾーン、アンデルセンとその時代 (集英社文庫 な 53-1)
「週刊朝日」書評⇒ http://book.asahi.com/reviews/column/2011100300004.html


☆「残酷な王と悲しみの王妃」(集英社) 2刷中。
 レンザブローで本書についてインタビューが載っています。お読みくださいね!⇒ http://renzaburo.jp/(「特設サイト」をクリックしてください)

残酷な王と悲しみの王妃


☆光文社新書「名画で読み解く ブルボン王朝12の物語」4刷中。

名画で読み解く ブルボン王朝 12の物語 (光文社新書 463) 


☆「怖い絵」16刷中。

怖い絵

☆「怖い絵2」、9刷中。

怖い絵2

☆「怖い絵3」 6刷中。

怖い絵3


☆「危険な世界史」(角川書店) 5刷中。
危険な世界史


「おとなのためのオペラ入門」(講談社+α文庫)
おとなのための「オペラ」入門 (講談社プラスアルファ文庫)

☆「恐怖と愛の映画102」(文春文庫)
 
 恐怖と愛の映画102 (文春文庫)

☆「歴史が語る 恋の嵐」(角川文庫)。「恋に死す」の文庫化版です。

歴史が語る 恋の嵐 (角川文庫)

sai

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8 コメント

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こんばんは (AYA)
2012-06-07 22:33:35
私は恐山行った事はないのですが、ちょっと日本にはない雰囲気の場所みたいですね。もしかすると、その冷や麦のお店までが恐怖のセットだったのでは…!!

今ローズ・ベルタンの伝記を読んでいるのですが、マリーアントワネットが幽閉されてからもドレスを仕立てていたと知ってびっくりしました。デザインの華やかさとは裏腹に、なかなか豪胆な人物みたいでとても興味深いです。中野先生のアントワネットの本に続いて読んでいるので、最近すっかりフランス革命漬けの毎日です(笑)
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はじめまして(^-^)/ (露文好き)
2012-06-09 18:46:26
本日講演会初参加させていただきました。

楽しいお話ありがとうございました。

また機会があればお邪魔したいと思います。
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ヴァレンヌ逃亡 (みちる)
2012-06-09 21:22:53
はじめまして中野先生。「ベルばら」以来、フランス革命に興味があって「ヴァレンヌ逃亡」、とっても楽しく読ませていただきました。「怖い絵」も読み始めています。とろこで「ヴァレンヌ」のとびらページにある「タケへ」という感謝のお名前はご主人さま?それとも、先生のフェルゼン? ロマンチックに想像をたくましくしています。
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素晴らしい週末 (mimi)
2012-06-10 15:36:35
昨日国立新美にて楽しく拝聴いたしました。数日前に大エルミタージュ展(ついでにセザンヌも)を鑑賞致しまして、手元には忙しくて行けずにいたボストン美術館展の(頂き物)ticketがあります。最終日間近の東博です。。よくばりな私はまず講演会の整理券をgetし、上野へ。。駆け足で六本木に戻り無事に聴講する事が出来、充実した週末でした。ジェロームの話~印象派のあたり、well made play・聖遺物の意味、とても興味深く楽しめました。大満足!
また、秋公開のリヒテンシュタインも気になります。
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Unknown (みなさま(kyoko))
2012-06-10 16:34:33
AYAさん
 幽閉と言ってもルイ十六世の食事も、以前とそう変わらないフルコースなので、わたしたちが想像するような刑務所生活とは少し違ったようですね。

露文好きさん
 新美の講演会へいらしてくださったのですね、ありがとうございます♪ 楽しんでいただけて嬉しいです。

みちるさん
 ご訪問ありがとうございます♪
 実は「タケへ」はほとんどの本に載せています。でも理由はナイショということで。。。

mimiさん
 六本木⇒上野⇒六本木とは、なんとエネルギッシュな!でも講演、楽しんでいただけて嬉しいです。セザンヌはもうすぐ終わりなのですごく混んでいましたね。
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エルミタージュ! (mid mid)
2012-06-10 21:52:45
昨日の講演会に参加させていただきました。ドガ展以来でしたが、相変わらず中野先生のお話は楽しく、もっと聞きた~い!という感じでした。ダナエは昔、我が家の居間に複製画が飾られており、亡き父の思い出と重なります。母の話ではどうやら私も修復前の作品を見ているらしいのですが、まだ子供の頃で全然覚えていないのが残念です。
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Unknown (うさこママ)
2012-06-11 21:18:33
土曜日のレクチャー、1時間半たっぷりの充実の時間で、楽しませて頂きました。ロシアにはあまり興味なかったのですが、中野さんが語られると、どんなテーマでも興味を惹かれてしまうようで、ピョートル大帝やエカテリーナ女帝にも興味がわいてきました。ノートルダム大聖堂の聖遺物の話は驚きでしたし、アカデミーと印象派の対比が一層、はっきり認識できて、講演会では五感が研ぎ澄まされて、本を読むより強く印象に残り、展覧会にちなんだこうした講演イベント、とても有難いです。
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Unknown (mid midさん&うさこママさん(kyoko))
2012-06-12 09:41:35
mid midさん
 お父上はレンブラントがお好きだったんですね!きっと修復前のダナエを見て感動されたのでしょう。mid midさんもロシア(当時のソ連)で見ていたなんて羨ましい。子どもとはいえ、必ずや無意識下に残っていると思いますよ♪

うさこママさん
 ロシアに関心を惹かれるようになったとのこと、嬉しいです。パリ行きが風邪で延期になったのは残念ですが、来年はぜひパリからペテルブルクまで廻ってきてくださいね!
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