「怖い絵」ツアーが大塚美術館で9月19日から開始されます♪
詳細はこちら⇒ http://www.o-museum.or.jp/japanese/event/new/index.html#top
☆☆☆すでに4日中2日分が満員となったそうですので、お急ぎくださいね!(9/11記)
さて、この大塚美術館に関しては、3年ほど前にこのブログで紹介したことがあります。以下へ再録。
「四国の鳴門市に、きわめてユニークな美術館がある。大塚製薬株式会社が1988年に開設した「大塚美術館」がそれだ。
5年前に初めて訪れて以来、今回で3度目。朝10時から夕方5時まで、眼と足が疲れ果てるまで堪能してきた。「ダ・ヴィンチ・コード」の影響か、前より来客数が多く感じられたものの、それでも東京の各種展覧会に比べ、はるかにゆったり鑑賞できるのがありがたい。
さてこの美術館のユニークさだが、それは本ものが一点もないこと。
そのかわり、古今の西洋絵画の名作が1000点以上もそろっていること。
矛盾しているって?
そうです。
実は、こういうふうに考えてもらうとわかりやすい。わたしたちは巨大な画集の中へ入って行くのだと。なぜなら展示作品は全て(システィナ礼拝堂の天井画もふくむ)本ものと同じ大きさなのだ。
ふつう画集は、作品を写真に撮り、紙に印刷してある。実物が大きければ、とうぜんながら縮小しないと本に入りきらない。一方この美術館は、写真に撮った作品を、紙ではなく、特殊な陶板へ等身大に焼き付け、額に飾って展示してある。
この違いは決定的だ。ともすると画集には「モナリザ」も「ナポレオンの戴冠」も同じ大きさに閉じ込めるため、実際には前者77×53cm 、後者629×979cm(2DK のアパートなみ)と見た目の印象が全く違うことへの想像が働きにくい。実物を見なければ迫力がわからない、ということになる。
でもけっきょく大塚美術館も本ものとはいえない?
それはそのとおり。絵の具の厚みや微妙な色あいは、いかんせん、実物と写真の差が出てきてしまう。長く見ていると、表面のツルツル感に飽きてくるばあいもある。生演奏とCDやテープの違いと同じ。
でも音楽を聴きたくなったら毎回コンサートに行く、などということが不可能なように、本ものの絵を全て見にゆくのはよほどの暇人でない限り、無理なのでは。
今回、わたしがどうしてもチェックしなおしたかったのは、ウンターリンデン美術館の「イーゼンハイム祭壇画(グリューネバルト)と、デトロイト美術研究所の「ユーディト」(アルテミシア・ジェンティレスキ)。わざわざこれだけを見に海外へというわけにもゆかず、ほんと、大塚美術館のありがたさが身にしみた。
同じように、たとえばレンブラント好きなら、ここに15点もの彼の自画像がそろっていることに感激するのではないだろうか。これらを全部見るためには、パリ、ベルリン、ドレスデン、エディンバラ、ウィーン、ロンドン、ケンウッド、アムステルダム、フィレンツェ、ケルン、バーグを廻らなければならない。
西洋絵画ファンは是非一度お出かけになってください」
--ここには「怖い絵」シリーズで取り上げた名画が20点以上(参考作を含むと40点近く)そろっているのです。学芸員さんのレクチャーを受けながら、実物大の絵を楽しんでくださいまし♪
ついでに鳴門の渦潮や近くのドイツ館へもぜひ!
☆9月の講演会
9月21日(月)1時半~
東京丸善 オアゾにて「THEハプスブルク展」にちなんだもの。
⇒ http://www.maruzen.co.jp/Blog/Blog/maruzen02/P/7813.aspx
9月23日(水)2時~
宇都宮美術館「栄光のルネサンスから華麗なるロココ」展
(ここの美術館は主に現代美術展なのだそうですが、
今回めずらしくオールド・マスターがくるということで)
⇒ http://u-moa.jp/jp/event/index.html
☆「恐怖と愛の映画102」読者プレゼント中⇒ http://premium.asahi.com/present/TKY200908210291.html
☆THEハプスブルク展公式ムックが発売になりました。池田理代子さんの対談や、わたしの寄稿「ハプスブルクの男たち」も載っています。お読みください。
☆「恐怖と愛の映画102」(文春文庫)
新聞での紹介から抜粋ーー「思わず見たい映画をピックアップしたくなるエッセー集」「映画の印象的なシーンに触発され、著者一流の物の見方を遺憾なく発揮している」「このテーマでこの映画?と驚くような選択も。公開当時は興味を覚えなかった作品でも、改めて見たいと思うきっかけになるかも」
☆「怖い絵3」♪ シリーズ完結篇です。3刷中♪
☆「おとなのためのオペラ入門」(講談社+α文庫)
☆「歴史が語る 恋の嵐」(角川文庫)。「恋に死す」の文庫化版です。
☆最新刊「名画で読み解く ハプスブルク家12の物語」(光文社新書)、7刷中♪
☆最新刊「危険な世界史」(角川書店) 2刷になり、帯が黄色から白に変わりました♪
毎日新聞での紹介⇒ http://mainichi.jp/enta/book/shinkan/news/20080903ddm015070149000c.html
☆「怖い絵2」、7刷中。
☆「怖い絵」12刷中
詳細はこちら⇒ http://www.o-museum.or.jp/japanese/event/new/index.html#top
☆☆☆すでに4日中2日分が満員となったそうですので、お急ぎくださいね!(9/11記)
さて、この大塚美術館に関しては、3年ほど前にこのブログで紹介したことがあります。以下へ再録。
「四国の鳴門市に、きわめてユニークな美術館がある。大塚製薬株式会社が1988年に開設した「大塚美術館」がそれだ。
5年前に初めて訪れて以来、今回で3度目。朝10時から夕方5時まで、眼と足が疲れ果てるまで堪能してきた。「ダ・ヴィンチ・コード」の影響か、前より来客数が多く感じられたものの、それでも東京の各種展覧会に比べ、はるかにゆったり鑑賞できるのがありがたい。
さてこの美術館のユニークさだが、それは本ものが一点もないこと。
そのかわり、古今の西洋絵画の名作が1000点以上もそろっていること。
矛盾しているって?
そうです。
実は、こういうふうに考えてもらうとわかりやすい。わたしたちは巨大な画集の中へ入って行くのだと。なぜなら展示作品は全て(システィナ礼拝堂の天井画もふくむ)本ものと同じ大きさなのだ。
ふつう画集は、作品を写真に撮り、紙に印刷してある。実物が大きければ、とうぜんながら縮小しないと本に入りきらない。一方この美術館は、写真に撮った作品を、紙ではなく、特殊な陶板へ等身大に焼き付け、額に飾って展示してある。
この違いは決定的だ。ともすると画集には「モナリザ」も「ナポレオンの戴冠」も同じ大きさに閉じ込めるため、実際には前者77×53cm 、後者629×979cm(2DK のアパートなみ)と見た目の印象が全く違うことへの想像が働きにくい。実物を見なければ迫力がわからない、ということになる。
でもけっきょく大塚美術館も本ものとはいえない?
それはそのとおり。絵の具の厚みや微妙な色あいは、いかんせん、実物と写真の差が出てきてしまう。長く見ていると、表面のツルツル感に飽きてくるばあいもある。生演奏とCDやテープの違いと同じ。
でも音楽を聴きたくなったら毎回コンサートに行く、などということが不可能なように、本ものの絵を全て見にゆくのはよほどの暇人でない限り、無理なのでは。
今回、わたしがどうしてもチェックしなおしたかったのは、ウンターリンデン美術館の「イーゼンハイム祭壇画(グリューネバルト)と、デトロイト美術研究所の「ユーディト」(アルテミシア・ジェンティレスキ)。わざわざこれだけを見に海外へというわけにもゆかず、ほんと、大塚美術館のありがたさが身にしみた。
同じように、たとえばレンブラント好きなら、ここに15点もの彼の自画像がそろっていることに感激するのではないだろうか。これらを全部見るためには、パリ、ベルリン、ドレスデン、エディンバラ、ウィーン、ロンドン、ケンウッド、アムステルダム、フィレンツェ、ケルン、バーグを廻らなければならない。
西洋絵画ファンは是非一度お出かけになってください」
--ここには「怖い絵」シリーズで取り上げた名画が20点以上(参考作を含むと40点近く)そろっているのです。学芸員さんのレクチャーを受けながら、実物大の絵を楽しんでくださいまし♪
ついでに鳴門の渦潮や近くのドイツ館へもぜひ!
☆9月の講演会
9月21日(月)1時半~
東京丸善 オアゾにて「THEハプスブルク展」にちなんだもの。
⇒ http://www.maruzen.co.jp/Blog/Blog/maruzen02/P/7813.aspx
9月23日(水)2時~
宇都宮美術館「栄光のルネサンスから華麗なるロココ」展
(ここの美術館は主に現代美術展なのだそうですが、
今回めずらしくオールド・マスターがくるということで)
⇒ http://u-moa.jp/jp/event/index.html
☆「恐怖と愛の映画102」読者プレゼント中⇒ http://premium.asahi.com/present/TKY200908210291.html
☆THEハプスブルク展公式ムックが発売になりました。池田理代子さんの対談や、わたしの寄稿「ハプスブルクの男たち」も載っています。お読みください。
☆「恐怖と愛の映画102」(文春文庫)
新聞での紹介から抜粋ーー「思わず見たい映画をピックアップしたくなるエッセー集」「映画の印象的なシーンに触発され、著者一流の物の見方を遺憾なく発揮している」「このテーマでこの映画?と驚くような選択も。公開当時は興味を覚えなかった作品でも、改めて見たいと思うきっかけになるかも」
☆「怖い絵3」♪ シリーズ完結篇です。3刷中♪
☆「おとなのためのオペラ入門」(講談社+α文庫)
☆「歴史が語る 恋の嵐」(角川文庫)。「恋に死す」の文庫化版です。
☆最新刊「名画で読み解く ハプスブルク家12の物語」(光文社新書)、7刷中♪
☆最新刊「危険な世界史」(角川書店) 2刷になり、帯が黄色から白に変わりました♪
毎日新聞での紹介⇒ http://mainichi.jp/enta/book/shinkan/news/20080903ddm015070149000c.html
☆「怖い絵2」、7刷中。
☆「怖い絵」12刷中
4日にわたって4回のギャラリートークというので、どんな絵に当たるかも楽しみですね。また感想きかせてくださいね!(わたしはこの連休、丸の内と宇都宮で講演です)。
中野さんがブログをもっていると知らなくて、(すみません)、報告?が遅くなってしまいました。
先日文春文庫の『恐怖と愛の映画102』を楽しく読ませていただきました。
どんなくらい楽しかったかは、私のブログ「本のブログ ほん☆たす」に書きましたので、お時間があれば、どうぞ。
http://hontasu.blog49.fc2.com/blog-entry-314.html
「本ブログ」も読ませていただきました。嬉しかったです☆
先生のレクチャーに伺ったり、ご本を読んだりはできないのですが、デトロイト美術館までは車で30分でいけます。美術館の会員なのに、アルテミシアのことは全然気づきませんでした。あたらめてじっくりみてこようと思っています。(いい作品がとっても多くてみきれないのです。)
ヨーロッパ在住の方たちのコメントにもありましたが、アマゾンでは国外からの購入ができないみたいですね。
美術館の会員になるほどお好きなんですね。いつか『怖い絵』を読んでいただきたいです☆
…等。順不同。最後に『怖い絵』1・2・3の作品と、美術館で見られる作品とツアー紹介作品が色別になったリストをもらいました。日本に来たルーブルやオルセーの作品もここでゆっくりと見るとまた新たな発見も。5時の閉館まで堪能しました。楽しい休日になりました!
ユーディトはいろんな画家が描いているので、比べる楽しみがあったのではないかと思います。学芸員さんのお話では、男性のお客さまが多いということでしたが、いかがでしたか?
すてきな休日になって、わたしも嬉しいです♪