笑いまみれ・はなこば日記

笑うことを積極的に考える女の日記
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放送禁止2012

2013年04月03日 | 映画とかDVDとか
先週の「ブラマヨとゆかいな仲間たち」で
カンニングの竹山さんが言いました。

   よくインターネットでもなんでも
   ま、テレビとか出ていると
   「お前なんか芸人じゃねえ!」とか
   「なにかやってみろ」「あいつ何にもできねえ」とか
   書いたりしている

   そんなんだったら「放送禁止」来い
   2時間ぶっ続けで
   おまえらができないことやっている
   スタンダップコメディやってる


なるほど。

わたしは先週ブログに
竹山さんを
どう見ていいのか分からない。
芸人と思ってみなければ好きなのに。
ということを書きました。
そして竹山さん自身は自分のことをどう思っているのか。
「芸人」と言いたがっているようなフシを感じるけど。
とも。

その答えがこれやないかーい!

そして「奇跡がおきました」。
(竹山さんはたいした奇跡とも思えないことなのに
 結構このワードを使いたがる)
手元に
「放送禁止」のDVDがあったのです。
あら偶然!

竹山さんは
さらに「放送禁止」をやることについて
こうも言っております。


   カンニング竹山というのはこういう芸なんだ
   自分なりに確信が出てくるから
   ほかのことが怖くなくなってくる


「芸」について
自信を持つようになり、
内面の安定ができた。と。

そんなに言うんかーい!

これだけご自身でハードルをあげるのであれば
見てみよう。
という気になりました。
正直、気が重かったですけど。
面白さを疑っているものについては
だいたい人間はこんな態度をとります。
それを知っているので
気になりません。
ギャップで
好きになる可能性がおおいにある!

DVDは前回の記事を読んだお友達が
無言で
貸してくれたのです。
奇跡でもなんでもありません。

見た感想は…。


非常にいいにくいけど…まあ、あの、まあ。

つまらなくはなかった。
笑いのつぼが違っていたのかもしれません。
あと、ライブだから
実際足を運ばないと
本当のことは目撃できないし
それに
ブラマヨの番組で
ほとんど内容放送されていたから
事前に聴いていたことをもう一回聴くことになって
放送禁止再放送状態で…。

ゴメン。

言い訳ばかりしましたが、
わたしが求める爆発的な笑いは
ひとつもなくて、
どれも
頭で考える「放送禁止」の範囲を超えない(DVDだからカットされてた?)
「過激」なことを好きな人が考え出して
たくさん真摯に練習して
わりと耳心地良くポップに聞ける内容にした
きまじめな「過激」と
ほっこりした笑いと
くすくすくる小ネタの数々と
あと相方を想う竹山さんの気持ちにあふれた
良い独り芝居でした。
わたしは「過激」とはナチュラルなものだと思っているので
ここがたぶん竹山さんと相いれないところなのかもとも
分析できた。
パンキッシュな精神は
頭で考えてはダメなのです。

竹山さんをテレビで観察していれば
推測できることだったのに
わたしったら、うっかりしていた。

だって竹山さんが
いかにもテレビで映っている俺とは違う的な
言い方したから
信用しちゃった。
やっぱ自分の眼がいちばん信用できるぜ。

テレビで見たとおりの人じゃないか。
真面目でいい人で
やさしくて
アドリブにめっぽう弱い。
基本的に視野が狭い。

とにかく練習している。
ブラマヨの番組で言っていたこと
一言一句すべてライブの内容に入っていた。
呼吸や間合いまで全て。
計算して練習したものだったんだなあ。
ってことが分かる。
分かるっつーか
この舞台のしょっぱなに
「とにかく稽古」
稽古ばっかりやっている
と自分で何度も何度も言ってます。

すごく練習した独白部分は
なめらかに流れていくのに、
毎日、日替わりでゲストを呼んで漫才をする
という場面では
ほかの部分と比べて
つたなさが目立つ。
わずかな違いだけど
練習量の差でそう見える。
また
ゲストとのアドリブの掛け合い部分が
つくられているので
竹山さんのあたふたがすごい。
導入と終わりの部分だけ
「言わなければいけない」感まるだしで
そこだけセリフなんだと分かってしまう。

とか書いておいて
このゲストコーナーに出演した
Hi-Hiの上田さんが
ものすごく格好良かったです。
マイクの前に立った時のたたずまいが
漫才師そのもので
すごく素敵でした。
芸人論など振りかざさなくても
あの立ち姿ひとつで
すべてが分かる。

この漫才のコーナーで
竹山さんが「ここでウンコするぞ!」
というくだりがある。
なんどもやっている定番のくだりだ。
それを上田さんが
「あーやれ! いっつもやらないから、今日はやれ!」
と全肯定する場面がある。
で、竹山さんが「止めろ!」と怒る。

そう。
竹山さんは絶対にウンコはしない。
だって真面目なんだもん。

竹山さんは
自分の周りにしか人がいないかのような
態度を取る。
と前に書きました。
いろんな意味を込めて
そう書いた。

このDVDには周りのひとがたくさん出てきた。
周辺のことをネタに消化させているんだ。
過去の舞台の内容を見ても
身に起こったこと周辺のことを書いている。

そこを「芸」にしたんだね。
なるほど
このやり方で
芸人としての自信を取り戻したのか
と納得した。

すべてが
想像通りのひと。

良いとか悪いとかではなくて
竹山さんが
等身大ではなく
なにかもうちょっとだけ上のほうに
背伸びしようとする様が
わたしには
違和感に映るときがある。
それはある時期を境に徐々に減っていっている気もする。
ナルシズムであり、プライドなのかもしれない。

竹山さんの自己分析については
答えが分かったし、
見方が分かった。
竹山さんが
「『放送禁止』来てみろ!」と言ったのは
あながち間違ってはいない。
竹山さんの全身全霊の真面目さがここにある。
言っていることは
ピー!
と消えることもあるかもしれないけど
わたしにとって
なにかを表現するのに
適切な言葉を使っていれば
「放送禁止」など存在しない。
放送業界に生きてないし。
竹山さんの誠実だけが浮かんで(納得して)消えた。

今度は
竹山さんのナルシズムについて
主眼を置いて
観察を続けようと思う。
「放送禁止」はもう見なくてもいい。
テレビでできるだけ見るよ。

ひそかに思っていることは
よくよく見ると
竹山さんはハンサム
ということだ。



では長くなりました。
また金曜日に。

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