経営の視点から考える「知財発想法」

これからのビジネスパーソンに求められる「知財発想法」について考える

おっさんの呟き

2007-02-19 | その他
 先週の金曜日に、知財検定2級公認セミナーで特許法等の講義を担当しました。受講者には社会人の方が多いのですが、忙しい社会人にとって勉強が進むかどうかはモチベーションが最大の問題であるように思います。そうしたこともあって、セミナーでは少しでも皆様方のモチベーションにプラスになればと、「知的財産の仕事とは何なのか、どういう意味があるのか」という点について、私の考えをお話させていただいています。
 
 それにしても受験勉強というものは、その最中には「どうしてこんな無駄な勉強をしなければならないのか?」「しょせん試験なんて通ればいいだけだ!」なんて考えてしまいがちですが、時間が経ってみると試験で求められることの意味が見えてきたりするものです。
 例えば、弁理士試験であれば・・・
 論文試験については、「コミュニケーション能力」が問われていることの本質なのではないかと思います。論文試験では、ある程度の知識を身につけた後は、出題者の「問いに答える」ことが勝負の分かれ目になります。答案を書くときに出題者の意図を十分に理解して、「知っていること」ではなく「答えるべきこと」を答えることができるかどうかが、この試験で問われていることなのではないでしょうか。このようなことを論文試験を克服するプロセスで学ぶことができれば、その後の仕事でも大いに役立つことになるはずです。
 択一試験については(昔の多肢試験ですが)、「万全の準備」が問われていることの本質なのではないかと思います。やったつもり、できるだろう、といったレベルの準備では、いつもと違う緊張感の高まる場面で100%の力を発揮することはなかなかできません。その後の仕事においても、特に緊張感の避けられない場面では、二重、三重の準備をしておくという習慣は、とても必要になることなのではないでしょうか。

 このように、嵌り込んでいるときは無駄なように思えることでも、そのプロセスにおいて実は大切なことを学び取ったりしているものです。こういうことを言うようになると、つくづくオッサンになったものだと思い知らされますが。
 知財検定は3月11日ですが、受験生の皆さんのご検討をお祈りしています。

【PR】
2級受験の皆様には、拙著「<入門の入門>知的財産のしくみ」が、副読本としてお勧めです!!(笑)

<入門の入門>知的財産のしくみ

日本実業出版社

このアイテムの詳細を見る