赤い彷徨 part II

★★★★☆★☆★★☆
こんにちは、アジア王者です。↑お星さまが増えました。

【本】舛添メモ 厚生官僚との闘い725日/舛添要一

2010-04-30 00:49:28 | エンタメ・書籍所感
この本を読み始めた頃はまさか自民党を出て新党とは思っていなかった(というか、既に読後3週間ほど経過していてやや記憶も風化しつつあり・・・)。何かと胡散臭く感じてしまいがちな政治家先生の書いた本を読んだのは学生時代以来かもしれない。文字通り、舛添要一参議院議員による、在任期間としては最長だという752日間に及ぶ彼の厚生労働大臣としての在任中の回顧記。

時に「平成の伏魔殿」などと称される向きもある厚生労働省。国民の生活や命に直接関わるような非常に重いミッションを背負った役所であるがゆえに、批判の矢面に立ちやすくもある。批判の矢面に立ちやすいからこそ益々保守的になり、その結果として、役所の中の役所と言えるような現状があるのかもしれない。副題の「厚労官僚との闘い752日」は安易な官僚叩きで売り上げを伸ばそうという意識が見え見えで良い感じはしないが、確かに役人の中でも特に「カタい」部類とは言えるのかもしれない。

無論、政治家の著作だけに多少の誇張や大げさな表現は含まれているのだという前提で読んだ。それにつけても、彼の厚労大臣在任中は「消えた年金」、「毒餃子」、「妊婦たらい回し」、「新型インフルエンザ」など、当時世を大いに騒がせたトピックが多かったこともあり、それぞれ当時の役所の混乱ぶり、関係者とのやりとりや事の経緯はなかなか興味深く、面白かった。あらためて、政治家というのは責任が重く大変な仕事だと思う。

念のため誤解のないように言っておくが、自分は特に支持政党はないし、とりあえず官僚を叩いて票や視聴率を稼ごうとする政治家やマスコミには正直辟易している部分もある。そして舛添さんについては、タレント時代からむしろ「生理的に好きになれない」部類の人間とさえいるのかもしれないw 自民を出たことから彼にとって吉と出るのか凶と出るのか、その点については興味深いところではある。

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