ランサー乗りが増えるってことは良いことだ
最初GSRかMRかなぁと思って、持ち主に声を掛けてみました。
前期CK2A型のMXツーリングでした。もうCKランサーをいじって乗っている人も少なくなりました、ここまでいじってあると目立ちますね。
オーナーは学生さんで、お金が掛からないようにと1500のランサーを指名買いだそうです。渋い、渋すぎるぞ。
本当はエボが欲しかったようですが、確かに学生さんでエボを買ってしまっては、維持が難しいでしょう。ロクなタマも残ってないですし、買ってからが大変なのは容易に想像できます。
そこで1800ターボのGSRや1600MIVECのMRなどといった身近なハイパワーグレードがあるわけですが、1500のツーリングを選んでしまうあたりがマニア心を刺激しますね。
ランサーのMXツーリングは、当クソブログでおなじみのエクシードとエンジンなどを含めて同一の仕様です。エクシード自体が、MXサルーンとMXツーリングの合いの子みたいなもんですし。
ツーリングとは銘打っていますが、パワーユニットや足回りはMXサルーンなどといった1500のベーシックグレードと同一です。ベースとなったMXサルーンと比較し、標準でエアロパーツを装備し、椅子はモケットではなく平織りのニット地で、派手な模様になっています。また、14インチの65タイアを履いています(ただし、鉄チン)。
オーディオレスでしたので、価格を考えるとMXサルーンの方が買い得感がありましたが、若々しい仕様に戻ったランサーのイメージにピッタリのグレードでしたから、当時は人気グレードだったと思います。
現在はエコカー減税効果で相当数がスクラップされたと思われる前期ツーリング、やっぱり久しぶりに見るとかっこいいぞ。
社外品のテールもかっこいいですね、これLEDだから俺も欲しいです。前期ランサーのイメージも崩れていませんし、すぐ黄ばむけったいなユーロテールよりも遥かにかっこいいです。
ダウンサス、社外マフラを組まれた外装は、とても1500のランサーには見えない迫力があります。その代わり、乗り心地と静粛性は犠牲になっているようです。
このブリッツの社外マフラ、アイドリングは静かですが、吹かすと結構な音量です。っていうか、「こんな良い音するのかw」と思ってしまいました。
こちらがエンジンです。エアクリやプラグコードなどに手が加えられています。
このランサーは、当時人気だった2代目ディアマンテの後を追うようにモデルチェンジしたモデルです。スタイルも、当時どの雑誌でもミニ・ディアマンテと表現されていた個性的なものでした。
すっきりした前期モデルは、先代モデルに似た顔つきで、少なくとも当時ライバルだった100系カローラ前期やB14のサニーなどに比べれば遥かに魅力的なデザインだと思います。
何を思ったのか、後期型では本当にミニ・ディアマンテな濃い顔に変更されてくどくなりましたが、やっぱり前期型の方が、今の車にはない優しい顔つきで一生飽きないデザインだと思います(でも、後期型の顔は「スルメ」で、後からジワジワつぼに入ってきますけどネ)。
現在、ランサーを名乗る車は事実上存在しません。進化をやめたランエボや日産からやってきたみっともないライトバンにその名が「残っている」だけです。
もっとも、新型ミラージュをベースにトランクをつけただけで「ランサー」を名乗る車が復活しそうな気はしますが、あのデザインソースでは、アリアやプラッツみたいな車になるのは容易に想像できますね。
かっこいいランサーが、再び出てくれることを望みます。