宮城北部の栗原というところで、毎年恒例の旧車イベント。みんながしあわせになるまつり、というイベントです。商店街の一画を封鎖して、旧車たちが並べられるお祭りで、毎年結構な数の観客が来ます。

こんな感じで、近代化とは正反対の商店街に並べられた旧車たち。似合ってます。本当にレトロな建物が集中しており、よく震度7でもなんでもなかったなと感心します。
以前、くりはら田園鉄道というローカル線が走っていた沿線です。
あんまり古い車は知識がないので、あんまりグッとくるものはなかったのですが…

これには大興奮。
取りつく島もないほどコアな内容の四駆道楽専門誌、キュリアス誌(第6巻)に掲載されていたバスではないですか。まさか実機を見れるとは。
メカが三菱ふそう、ボディは富士重工の13型ベースのようです。採光のサンルーフが、文字通り最高。へんてこなワイパにもご注目。

質問 どういうバスですか?
回答 この写真が詳しい。
要は、世界の名だたるVIP向けに造られた特注バスということです。2台制作されたようですが、これしか現存していないのではないでしょうか。サッチャー萌え

あら素敵なお尻。さすがに立派なバスだから、バス協テールじゃなく立派な3連テールです。ウインカがシーケンシャルフラッシャタイプだったら萌え要素倍増だったのですが。

もしもの場合、こんな高い非常口からVIPたちがビビりながら降りてきたのかと思うと笑えます。
非常口は開いてますが、開けると鳴るはずの非常ベルはカットされているようです。

今のバスはスマートだから、こんなこれ見よがしなアウトレットは存在しません。なぜふそうエアロではなく、富士重工の型落ちボディをベースにしたのか、事情通に登場願いたいところです。

中がすごいんだ、このバスは。
この通り、床屋の椅子みたいなキャプテンシートが並んでおり、最後部はコの時形のサロンになっています。
毛足の長いモケットシートは、まさにロイアルサロンの名に恥じない豪華さです。
ただし、屈強な防弾ガラスは開閉できないハメ殺しで、車内は蒸し風呂状態です。ほんと、今年の夏は異常な暑さです。

素晴らしい内装とは正反対の、豪快なコックピット。ダッシュボードからも、ふそうエアロがベースではないのが分かります。運転席は座りませんでしたが、写真で見るとエアが抜けてるようなので、ブレーキやクラッチの踏力チェックはできませんね。変速はエアシフタではなく、ロッドシフト。左下のメータがレヴカウンタです。吐き気がするほどの数のトグルスイッチにもご注目を。

降りる時に気づいた車載電子レンジ。冷凍食品でも温めて食べていたのでしょうか?ナショナル製。
エレックケーキってなあに?
これ1台見れただけで、片道2時間のドライブは全く無駄じゃなかったです。