日曜の昼夜で二人のモーツァルトを見てきました(汗)
いや、今回は「コンスタンツェはどうでもいいから男爵夫人を香寿たつきさんで、モーツァルトは二人とも見る」という希望と旅行の日程を合わせた結果、1週間で2回行かないといけないことになり、それだったら1日で見ちゃえ! ということで・・・(汗)
CDも滅多に聴かないので、かなり久々の「モーツァルト!」でしたが、久しぶりが幸いしたのか、いやそれでも再演でグレードアッブしてたと思うのですが、なんだかとてもよかったです。こんなにいい作品だったかなと。特に音楽の素晴らしさに感動していました。
初演の最初の方を見ていた時は、1幕ではつまらなくてどうしようかと思ったものですが、終わりごろに行ったらすごく良くなっていたことを思い出します。同じ作品でも変わるものなんですねえ。
再演のアップグレードについて書く前に新キャストについて。
香寿たつきさんは期待通りで良かったです。歌も申し分なくうっとり聴けたし、役の解釈も好きかなあと。いい人なんだか悪い人なんだか中途半端なのではなく、結構はっきりと冷たい男爵夫人で、その方が私には理解しやすくて良かったです。
木村佳乃さんのコンスタンツェは、全く期待してなかったんですが(汗)今まで見た中で一番良かったように思いました。歌も思ったほどひどくなかったし(汗)
今までのコンスタンツェは、「怠け者でダメな人間」という歌詞がピンと来なかったのですが、今回はあばずれな感じがほどよく出ていて良かったように思います。
それでいて純粋でひたむきな心も持っていて、というのも違和感がなかったですし。ヴォルフガングと疎遠になりながらも愛している、というのもわかりやすくてよかったです。墓場の場面でも、冷たい部分を見せつつも、かつてヴォルフガングを愛していたコンスタンツェと同一人物だというつながりも感じられました。
彼女のコンスタンェについては評価分かれてるみたいですが、私は程度にもよるけれど、やっぱり歌よりも芝居がちゃんとしている方がいいなあと思います。
市村さんだってそうですよね。歌だけなら林アキラさんの方がずーっと上手かったですが、市村さんの方が泣けるんですもん。
まあ、私は安達祐美のコゼットもOKとかだった人なのであれですが・・・(汗)
さて主演の二人ですが、まず井上芳雄くんは声も太くなり、かなり大人になったなーという印象でした。初演の時はいっぱいいっぱいでやっていた感じでしたが、かなり余裕が出て来ているように感じました。まあ、初演の方がよりバカっぽいところはよかったような気もしますが(笑)
でも、ナンネルとはしゃぐ場面はいい大人がはしゃいでいるように見えてしまって(汗)まだ初演の方がかわいかったかもしれません。このあたりはアッキーの方が自然だなあ・・・
でも、プラタ公園のあたりは、余裕ができた分ワルって感じに見えて前よりも良かったです(笑)
時折台詞のところでシェイクスピアか?というような喋り方をしていたのが印象的でした。ああ蜷川効果がこんなところに、と(笑)
いやでも、全体的にかなりグレードアップしていたと思います、井上ヴォルフ。
もともと、井上ヴォルフは父親との関係がいいなあ、と思っていたのですが、今回はそのあたりもより深みが出ていて良かったです。父親に反発する気持ちがありつつも、かなり父親を愛していて実は依存している部分もある、そのあたりが、父親の死を契機に狂気が深まるところにストレートにつながっていいなあと思います。
最後の方、狂気にかられた演技は、前から良かったけれど、本当にすごみが出て良くなりました。狂っているだけでなく、哀れみを感じました。
特に、最後にアマデの差し出す羽根ペンを見て「僕こそミュージック」を歌う場面は、音楽の喜びを思い出して笑顔するヴォルフガングと、明るい「僕こそミュージック」のメロディに思わず泣かされてしまいました。
一方の中川ヴォルフですが、初演の時はぎこちなさもありましたが、その後色々舞台もこなして、すっかり役者としても板について来ましたね。とても安心して見られました。
歌はもう申し分ないですし。
はしゃぐ場面もヨッシーより自然かなと思うんですが。
これも初演から思っていたんですが、中川ヴォルフは、音楽への情熱や、自由になりたいという思いは強いけれど、父親との関係が井上ヴォルフよりも弱いと思うんですよね。アッキーの解釈でもOKとは思うんですが、個人的にはヨッシーの方が好きですね。
で、その父親のレオポルトですが、初演の時でもう完璧と思っていましたが、更に進化していたのにはびっくりでした。本当に、「心を鉄に閉ざして」は泣けます。
ナンネルも、夫との関係とか、さらに掘り下げている感じで、進化してるなあと思いました。ナンネルは、最後の「影を逃れて」を歌うとき、役に入ったままで、泣きそうな顔で歌っているのが来るんですよね。
というわけでグレードアップしていた「モーツァルト!」なのですが、やっぱり曲がいいんですよね。
いや、初演の最初の頃は同じ曲でも特に良くなかったので、曲が良いだけではないんだと思いますが・・・
なんだかドイツで見たくなってしまったのですが、今やってないみたいですね。あれ、どこかで見たような気がしたんだけど・・・終わっちゃったのかなあ。
妹は博多座まで行きたいとか言ってたりして。便乗して行っちゃおうかなあ・・・(笑)
また再演しそうな気はしますけどね。
いや、今回は「コンスタンツェはどうでもいいから男爵夫人を香寿たつきさんで、モーツァルトは二人とも見る」という希望と旅行の日程を合わせた結果、1週間で2回行かないといけないことになり、それだったら1日で見ちゃえ! ということで・・・(汗)
CDも滅多に聴かないので、かなり久々の「モーツァルト!」でしたが、久しぶりが幸いしたのか、いやそれでも再演でグレードアッブしてたと思うのですが、なんだかとてもよかったです。こんなにいい作品だったかなと。特に音楽の素晴らしさに感動していました。
初演の最初の方を見ていた時は、1幕ではつまらなくてどうしようかと思ったものですが、終わりごろに行ったらすごく良くなっていたことを思い出します。同じ作品でも変わるものなんですねえ。
再演のアップグレードについて書く前に新キャストについて。
香寿たつきさんは期待通りで良かったです。歌も申し分なくうっとり聴けたし、役の解釈も好きかなあと。いい人なんだか悪い人なんだか中途半端なのではなく、結構はっきりと冷たい男爵夫人で、その方が私には理解しやすくて良かったです。
木村佳乃さんのコンスタンツェは、全く期待してなかったんですが(汗)今まで見た中で一番良かったように思いました。歌も思ったほどひどくなかったし(汗)
今までのコンスタンツェは、「怠け者でダメな人間」という歌詞がピンと来なかったのですが、今回はあばずれな感じがほどよく出ていて良かったように思います。
それでいて純粋でひたむきな心も持っていて、というのも違和感がなかったですし。ヴォルフガングと疎遠になりながらも愛している、というのもわかりやすくてよかったです。墓場の場面でも、冷たい部分を見せつつも、かつてヴォルフガングを愛していたコンスタンツェと同一人物だというつながりも感じられました。
彼女のコンスタンェについては評価分かれてるみたいですが、私は程度にもよるけれど、やっぱり歌よりも芝居がちゃんとしている方がいいなあと思います。
市村さんだってそうですよね。歌だけなら林アキラさんの方がずーっと上手かったですが、市村さんの方が泣けるんですもん。
まあ、私は安達祐美のコゼットもOKとかだった人なのであれですが・・・(汗)
さて主演の二人ですが、まず井上芳雄くんは声も太くなり、かなり大人になったなーという印象でした。初演の時はいっぱいいっぱいでやっていた感じでしたが、かなり余裕が出て来ているように感じました。まあ、初演の方がよりバカっぽいところはよかったような気もしますが(笑)
でも、ナンネルとはしゃぐ場面はいい大人がはしゃいでいるように見えてしまって(汗)まだ初演の方がかわいかったかもしれません。このあたりはアッキーの方が自然だなあ・・・
でも、プラタ公園のあたりは、余裕ができた分ワルって感じに見えて前よりも良かったです(笑)
時折台詞のところでシェイクスピアか?というような喋り方をしていたのが印象的でした。ああ蜷川効果がこんなところに、と(笑)
いやでも、全体的にかなりグレードアップしていたと思います、井上ヴォルフ。
もともと、井上ヴォルフは父親との関係がいいなあ、と思っていたのですが、今回はそのあたりもより深みが出ていて良かったです。父親に反発する気持ちがありつつも、かなり父親を愛していて実は依存している部分もある、そのあたりが、父親の死を契機に狂気が深まるところにストレートにつながっていいなあと思います。
最後の方、狂気にかられた演技は、前から良かったけれど、本当にすごみが出て良くなりました。狂っているだけでなく、哀れみを感じました。
特に、最後にアマデの差し出す羽根ペンを見て「僕こそミュージック」を歌う場面は、音楽の喜びを思い出して笑顔するヴォルフガングと、明るい「僕こそミュージック」のメロディに思わず泣かされてしまいました。
一方の中川ヴォルフですが、初演の時はぎこちなさもありましたが、その後色々舞台もこなして、すっかり役者としても板について来ましたね。とても安心して見られました。
歌はもう申し分ないですし。
はしゃぐ場面もヨッシーより自然かなと思うんですが。
これも初演から思っていたんですが、中川ヴォルフは、音楽への情熱や、自由になりたいという思いは強いけれど、父親との関係が井上ヴォルフよりも弱いと思うんですよね。アッキーの解釈でもOKとは思うんですが、個人的にはヨッシーの方が好きですね。
で、その父親のレオポルトですが、初演の時でもう完璧と思っていましたが、更に進化していたのにはびっくりでした。本当に、「心を鉄に閉ざして」は泣けます。
ナンネルも、夫との関係とか、さらに掘り下げている感じで、進化してるなあと思いました。ナンネルは、最後の「影を逃れて」を歌うとき、役に入ったままで、泣きそうな顔で歌っているのが来るんですよね。
というわけでグレードアップしていた「モーツァルト!」なのですが、やっぱり曲がいいんですよね。
いや、初演の最初の頃は同じ曲でも特に良くなかったので、曲が良いだけではないんだと思いますが・・・
なんだかドイツで見たくなってしまったのですが、今やってないみたいですね。あれ、どこかで見たような気がしたんだけど・・・終わっちゃったのかなあ。
妹は博多座まで行きたいとか言ってたりして。便乗して行っちゃおうかなあ・・・(笑)
また再演しそうな気はしますけどね。