ぐらのにっき

主に趣味のことを好き勝手に書き綴っています。「指輪物語」とトールキンの著作に関してはネタバレの配慮を一切していません。

SEE特典映像その9:ロケ地とCG

2005年05月05日 | 指輪物語&トールキン
今更なんですが(汗)久々にRotK SEEを見ました。ロケ地の話とWETAの話です。
映画観るまでに1回しか原作を読んでいなかった私ですが、建造物や衣装には明確なイメージがなかったのですぐに映画に馴染んでしまいましたが、風景や自然には違和感を感じていました。
本を読みながら視覚的なイメージはあまり持たない方なんですが(汗)トールキンの自然の描写にはとても惹かれるものがあります。
トールキンの描く自然は荒々しいながらとても美しくて、情景描写だけ読んでいてもうっとりしてしまうところが多々あります。これは馬の描写にも思うのですが、間違いなくトールキン自身の体験(まあロリアンなどはかなり想像の世界ですが)を下敷きに、愛情を持って描かれている風景だなあと感じます。
瀬田貞二さんの訳のせいもあるのかと思ったこともありますが、ちょこっと原書を読んだ限りでは、邦訳を読むのと同等、いやそれ以上に自然の美しさを感じましたから、やはりトールキンの描写力なんだなあ、と思ったものです。
なので、LotR映画に出てくる中つ国の光景は、なんだかとても「ニュージーランド」と感じられる部分もあって(って行ったことないんですけどね(汗))、ずっと違和感は感じていました。
と言っても、そんなにすごく不満があるわけではないし、どこだったらあれ以上の美しい自然があるのかと言われてもわかりませんので、あれはあれでいいと思いますけど。
でもやっぱりあの映画の風景を「中つ国」とは思えなくて、それもあってそんなにニュージーランドに行きたいという気持ちにもならないようです、どうやら。まあ、ホビット村はさすがにちょっと行ってみたいですけど。
むしろ、昨年春にイギリスに行った時、野原に一面にちらばる小さな草花を観ながら、ベアギルが言っていたロスサールナッハの春を思い浮かべたりしていました。やっぱりあれはイングランドの風景なんだろうなあ、と思うわけです。
・・・なんか特典映像の話からかなり逸れてますが(汗)
それからWETAの特典映像ですが、死者の道の髑髏雪崩の撮影の話を見た時も思いましたが、見ている方は苦笑してしまうような場面を一生懸命作ってたんだなあと・・・(汗)
言われて見れば確かに、ペレンノール野の映像はすごいと思います。CGと実写の境目が全然わからないし、じゅうもとってもリアルで。そういう点に注目すると、やはりすごい作品なんだなあと思います。
でも、やっぱり映画のペレンノール野の戦いは好きになれないなあ。原作でも最も好きな場面のひとつなので、あれだけ原作とかけ離れたものになってしまったということは、やっぱり納得できないです・・・じゅうの映像はすごく好きですけどね。
そして、ゴラムの最期について、こんなところでPJの思わぬコメントを聞いてしまいました(汗)「ゴラムは指輪に裏切られて悲しんでいた」のだそうですね・・・
原作ではゴクリが最期には指輪と一緒になれて、幸せなまま死んでいったのだと思うことが救いだったので、やっぱりあの映画のゴラムの最期は好きではないですね。映画しか知らなければ、それなりに良いかもしれないけれど・・・
まあ、色々文句があるのは全て脚本とか監督の責任で(汗)見ていてCGだという違和感をほとんど意識しない映像を作ったWETAの仕事には素直に拍手したいです。映像に説得力がなかったら、物語に集中もできませんからね。
コメント
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