ぐらのにっき

主に趣味のことを好き勝手に書き綴っています。「指輪物語」とトールキンの著作に関してはネタバレの配慮を一切していません。

「指輪物語」との出会い

2004年07月11日 | 指輪物語&トールキン
前の日記に書いたことがあるような気もするのですが、最近「ゲド戦記」とか「ハリーポッター」とか、「指輪」との出会いのきっかけになる作品を読んだり見たりしたので、「指輪」との出会いについて書いてみようかなあ、という気になりました。
そもそもの始まりは、ベストセラーらしいと聞いて「ハリーポッターと賢者の石」を読んだことでした。映画になる前です。
いやー、つまらなかったんですよねー(汗)本当にどこが面白いのか理解できずに苦しみました(汗)「ハリポタ」については、3巻あたりからようやく面白いかな、と思うようになりました。
私は良く考えたらファンタジー作品はほとんど読んでいなかったのですが、にもかかわらず何となくファンタジーは好きでした。
で、なんだかもっと硬派の(!?)ファンタジーが読みたくなって、とりあえず有名どころで「指輪物語」「ゲド戦記」「ナルニア国ものがたり」あたりかな、と思いながら、まず「ゲド戦記」を読むことにしたのでした。
「ゲド戦記」の静謐な筆致と、その物語にこめられたいくつもの主題に感動した後、次に読むことにしたのが「指輪物語」でした。この時点ではまだ映画化されるということは全く知りませんでした。
最初は冥王サウロンといった絶対悪のような存在が古臭いなあ、と思っていましたし、最初の方のホビットたちの物語は、つまらなくはなかったけれど「ゲド」から受けた衝撃を感動を凌ぐものにはとても思えなくて、かなり懐疑的に読んでいたのです。
それが、ブリー村で馳夫さんと出会ったあたりから、先が気になって仕方なくなりました。「旅の仲間」終盤はすごい勢いで読んだような記憶があります(笑)
そして気がつけば、トールキンの世界の虜になっていました。セオデンの復活と死に泣き、木の鬚の深遠さと悲しさに心を揺さぶられ、ファラミアがサムに向けた賞賛の言葉に感動し、エオウィンの閉塞感と開放に涙し・・・トールキンの自然描写の美しさにも心惹かれました。
そして、衝撃の指輪の棄却の結末、もっと衝撃だった灰色港での別れ。読後に感じた脱力感となんとも言えない悲しみは、今でも原作を読み返す度によみがえって来ます。
読了後すぐに映画化の話を知り、翌年映画を観てからは怒涛のようにトールキンの世界にハマって行くことになりましたが(汗)
今年に出た「ゲド戦記外伝」に、「ゲド戦記」の舞台となるアースシー世界の文化や歴史についての記述が出ていましたが、やはりトールキンが長い年月をかけて緻密に作って言った中つ国の世界観に比べると薄いなあ、という感じを受けました。まあ、トールキンほどの世界観を作れる人は滅多にいないと思うんですが(汗)
書かれた年代の古さもあり、「指輪」には古臭い部分もあると思うのですが(絶対悪の存在とか、人種差別的な部分とか)、圧倒的な世界観と、キリスト教精神に貫かれた(と私は思うのですが)貴い精神性は、今でも他の追随を許さないものだと思います。
そんな訳で、今や先に読んでいた「ゲド戦記」よりも「指輪」とトールキンの世界にハマってしまっているのでした。PJ映画の存在も大きいと思いますが。
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ハリーポッターとアズカバンの囚人

2004年07月11日 | 映画
今日は「ハリーポッターとアズカバンの囚人」を見て来ました。
日曜ということもあり、周り中行儀の悪い子供に囲まれてしまってどうしようかと思いましたが(汗)始まったら結構おとなしく観ていたのでホッとしました。やはり子供が集中して見られる魅力のある作品なんでしょうねえ。
さて、以下ネタバレ感想です。
実は、3作目にして初めて(汗)面白かったと思いました。
今までの2作は、正直子役のかわいさだけで観てました(汗)映画としては今ひとつ物足りないものがあったのです。
そもそも原作からして3巻で初めて「面白いかも」と思ったくらいなので、単純には比べられないと思うのですが、やはり監督が変わるとかなり変わるなあ、と思いました。
今までの2作は、原作に忠実に作ることが大前提だったのではないかと思うのですが、原作の再現に腐心するあまり、イベントを追うだけで手一杯になってしまい、登場人物の心理描写がかなり物足りなかったのですよね。まあ、原作でもあまり描かれてなかったかもしれませんが・・・
特に2作目は、全体的にかなりはしょった感じになっていて、3作目は原作もっと長いのに大丈夫かいな・・・と思っていたものでした。
ところが、今回観ていて、原作の内容を事細かに覚えていないからかもしれませんが(汗)原作は一番長いにも係わらず、今までで一番無理なくまとめていたように思えました。
今回の映画では、私が嫌いでいつも読むのが苦痛なダーズリー家でのハリーいじめや、マルフォイやスネイプ先生の嫌がらせなどの場面は最小限に抑えられて、その分ハリーたちの心理描写に時間が割かれていたのが良かったと思いました。ダーズリー家での事件など、かなりコミカル(そしてちょっとブラック)に描かれていて、笑いながらさらっと観られてしまったのも良かったですし。
特に、ルーピン先生がハリーに両親のことを話す場面や、ハグリッドがバックビークを可愛がっている様子が丁寧に描かれていて、ああ、今までの2作にはこういうのが足りなかったんだよなあ、と思いました。
最後の方はさすがにアクションが中心で慌しい感じにはなりましたが、その前にじっくり静かな場面を描いていたので、全体としては決してはしょった印象ではなかったですし。
最後にシリウスから新しい箒が届いてめでたしめでたし、というくだりも、原作ではかなり鼻についたのですが、全然そんなことはなく素直に観られました。
ホグズミードで透明マント(正式名称忘れました(汗))をかぶってマルフォイたちを追い払ったハリーが、姿を消したままロンの帽子やハーマイオニーの髪の毛をちょんちょん、と引っ張るシーンも、静かな感じで3人の絆を描いていて、なかなか良かったです。ホント、今までこういうシーンがなかったんだよなあ・・・
これは、3人の子役の成長もあるのかなあと。いよいよ思春期突入?の学園ラブコメな4作目がどうなるのか、今から楽しみです(笑)
あと、今回はハーマイオニーが大活躍で嬉しかったです(笑)考えてみたら、原作でもそうだったんですが。映画で観たいなあ、とか思っていたことをすっかり忘れていました(笑)
他の子役たちも皆大きくなってましたねえ。パーシーはあんまり変わってなかったけど(笑)フレッドとジョージの双子がすっかり大きくなってしまっていてびっくりでした。もう大人の顔だし。この双子の登場シーンも、双子らしい?演出で面白かったですね。
今回配役が変わったダンブルドアは、お茶目な感じになっててなかなか良かったと思いました。出番は少ないながら、影からさりげなく見守っている感じで良かったのではないでしょうか。
とまあおおむね良かったのですが、でも映像の美しさは今までの2作と比べると落ちるかもしれませんね。CG映像が増えて、しかもあまり出来がよろしくなかったような(汗)
バックビークのCGも今ひとつでしたが、一番違和感だったのは、妙に毛の薄い狼人間だったでしょうか・・・(汗)なんかゴラムを思い出してしまいましたよ(汗)プログラムによると、今までのステレオタイプな狼男にしたくなかった、ということだったようなのですが・・・原作者はステレオタイプな狼男をイメージしてたんじゃないかと思うんですがねえ(汗)
とまあそんな訳で、今までになく私としては高評価なハリポタでした。次回作が楽しみです。また監督変わるのでどんな感じになるかわかりませんが・・・
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