ぐらのにっき

主に趣味のことを好き勝手に書き綴っています。「指輪物語」とトールキンの著作に関してはネタバレの配慮を一切していません。

ホメロスとトールキン?

2004年07月06日 | 指輪物語&トールキン
昨日Music from the MOVIESのLotR特集号を買おうとしたら、なんと在庫切れ! しまった予約しておけば良かった・・・というかなんで昨日(一昨日)買わなかったんだろう、と一日後悔していたら、今日みたらあっさり在庫ありになってました。一日で増刷したんでしょうか。しかし売れてるんでしょうねえ・・・
早速申し込んでしまったのですが、いつ届くんだろう・・・。旅行中になったらやばいなあ。普通に郵便で届くことを祈ります・・・

さて、最近原作読書は「王の帰還下」を読み始めたと思ったら妹に取られてしまったので(汗)中断して、「イリアス」なんぞ買ってしまいました(笑)
「トロイ」のおかげでどこの本屋でも「イリアス」の上は売り切れで、下さえなくて「オデュッセイア」の下しか置いてない、という本屋が多いです(笑)池袋西武でようやく平積みになった「イリアス上」を買えました。
とりあえず解説から読んだのですが(難しそうな本は解説から読むに限る)色々と面白いことがありました。
まず、「○○の子××」という名前の呼びかけについて、姓がない時代では血統を伝える由緒正しい呼びかけなのだ、というようなことが書いてあって「おおっ」と思いました。
「指輪」でもよく「アラソルンの息子アラゴルン」とか出てきますが、あの呼び方はこのあたりから来てるんだなあ、と。
トールキンはもともとはオックスフォードで古典を勉強するはずだったし、当然ホメロスはよく知っていたはずですもんね。
別にギリシャに限らず、姓のない文化ではこういう、「○○の子××」という呼び方はよくあったのでしょうね。モンゴルでは今でもファーストネームの次に父親の名前をつけるのがフルネームだそうですし。ロシア語にもイワン・イワノヴィッチ(イワンの息子イワン)みたいな呼び方があって、改まった呼び方だと聞いたことがあります。
ところで、中つ国の、いやアルダの住人の中で、ホビットだけが姓を持っているのですよね。
これはホビットの系図好きな性質を考えると理解できるような気がしますが。氏族のつながりを大切にしている種族だということなのでしょうか。
・・・と話が逸れまくりですが(汗)そう考えると、ホビットの存在は不思議に思えますね。文化的にも、全体的に中世的な中つ国にあって、ホビットの暮らしだけが近代のようだ、という説を読んで、なるほどなあ、と思ったりしました。
だから、ホビットたちは自分たちを、「○○の息子××」なんて呼んだりはしませんが、他の種族の人たちがホビットを呼ぶ時にはこの「パラディンの息子ペレグリン」とか呼んだりしているのですよね。
それって、ホビットたちにとっては、現代人が中世の人に「~の殿」と呼ばれたりするようなちょっと似つかわしくないような、そんな雰囲気に思われたのじゃないかなあ、なんてふと思ったりしました。
あともう一つ、「イリアス」の中で、ギリシャ軍の戦士たちの名前を列挙する「軍船表」というくだりがあるというのを読んで、これまた「おおっ」と思いました。
この名前の列挙は、歌として朗読された時には特別な効果があったのではないか、ということが書かれていました。
これを読んですぐ頭に浮かんだのが、ペレンノール野で戦死した勇者たちの名前を列挙した詩です。
友達に「この人たち誰?」と質問されたこともあるのですが(汗)トールキンとしては、そういう古典趣味?であのような詩を作ったのかもしれませんね。
「イリアス」をちょこっと読んでも、神々が人間たちの間に現れる様とか、シルマリルが神話を模して書かれたのだということを改めて感じました。
ただ、ギリシャ神話では神々は思いっきり人間に干渉してますが(汗)トールキンのアルダでは、神々=ヴァラールは中つ国への干渉を次第にやめていったりしていて、神話世界から現実の歴史世界への移行を描きたかったのかな、なんて思ったりもして。
そんなわけで「イリアス」楽しめそうです。

・・・やっぱりBLOGに移行したら日記長くなってしまった(汗)
コメント
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