ぐらのにっき

主に趣味のことを好き勝手に書き綴っています。「指輪物語」とトールキンの著作に関してはネタバレの配慮を一切していません。

中つ国の音楽

2003年09月29日 | 旧指輪日記

今日の写真は、C.S.ルイスが所属していたモーダレン・カレッジの教官宿舎であるNew Buildingです。この建物の中のどこかでインクリングスが木曜の夜開かれていたわけですね。

さて、昨日はRotKトレイラーに興奮してましたが(笑)実は悲しいお知らせもあったのです。トールキン・アンサンブルの1stアルバムであるAN EVENING IN RIVENDELLが、結局入手できませんでした、というお知らせがamazonから来てましたー(涙)
それにしても、「指輪物語」って、絵もたくさん描かれてますが、関連音楽CDも山ほどあるんですよね。でも、音楽で「指輪物語」を表現するのは、絵で表現するよりも遥かに難しいなあ、と感じます。
ドナルド・スワン氏の曲は、聴いていて本当に美しくて心に響くのですが、でも何か違うなあと・・・。その理由は、NAMARIEが作曲された由来に現れているように思いました。
NAMARIEは、最初スワン氏が作曲したものをトールキンが気に入らず、トールキン自身が歌ったメロディを元にしているのだそうです。スワン氏は「グレゴリオ聖歌のような」と表現していましたが、まさに古教会音楽を感じさせる、不思議なメロディです。
そう、スワン氏の音楽に足りなく感じるのは、中つ国の歴史を感じさせるような、独自の世界の音楽性だと思いました。スワン氏が表現したのは、「指輪物語」の物語から受ける感動で、それはそれでもちろん素晴らしいのですが、「指輪物語」の世界の一面であって、全てではないのだと思います。
トールキン・アンサンブルは、逆にそういう中つ国らしさ?を表現することに重きを置いているように思います。
そうやって考えてみると、映画のためにではありますが、ハワード・ショアが「中つ国の音楽を発掘したい」と言っていたのって、かなりイイ線行っているのではないかと思いました。実際、ハワード・ショアの作ったロリアンの音楽は、スワン氏のNAMARIEと同じように、古教会音楽のような不思議な感じを受けます。(あれは本当はアジアをイメージしてるらしいですが(汗))
しかし、そのハワード・ショアにしても、出来上がった音楽のほとんどはやはり現代のこの世界のものにしか聴こえないあたり、トールキンの世界を音楽で表現するのって本当に難しいことだと思います。
トールキンの頭の中には、中つ国の音楽のイメージもちゃんとあったんでしょうか・・・。

コメント
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