きまぐれ発言

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北京の「深刻な大気汚染」

2013-10-08 07:25:00 | Weblog
北京の「深刻な大気汚染」     (2013-10.08.)

中国の北京の環境保護監視センターによると、同市の大気汚染状況は6日市内全域で最も重度な「深刻な汚染」水準になった。中国は国慶節(建国記念日)の長期休暇中で、主要な汚染源はむしろ減少している筈であるが、この状態は休暇が終わる7日まで続く見通しだ。

北京市内で最も高いビル「中国国際貿易センター」(地上74階、高さ330メートル)は6日朝、高層部が完全にスモッグに覆い隠され、30分も歩けば、めまいや息苦しさを覚えるほどである。

同日午前8時の観測で、空気質量指数(AQI)は310と6段階で最悪の数値を記録した。市政府は、市民に外出を控える様“警告”をだした。中国メディアによると、北京国際空港では視界不良のため一部、航空便の発着をとりやめ、北京と地方を結ぶ高速道路が通行止めに成ったと言う事である。

北京では、9月にも27日~30日にかけて、「重度の汚染」(「深刻な汚染に次ぐ」)が続いた。
テニスの中国オープンに出場した、スエーデン選手は、彼のブログで「ここで過ごすと、どれくらい寿命が縮まるのか。呼吸が出来ない」とし、来年は参加を見合わせる事を示唆した。

気象庁は、「風力が弱く、大気中の汚染物質が拡散しづらい」と説明しているが、主要な「汚染源」の筈の工場煤煙や自動車の排ガスなどは長期休暇で減少している。暖房用の石炭利用もまだこれからである。

米国の研究機関は2006年の時点で、「中国の大気汚染は人口増加と経済活動の急速な発展で悪化傾向の可能性が高い」と指摘している。北京市は17年までの5年間で大気汚染改善に2000億元~3000億元(約3兆2千億円~4兆8千億円)を投入する見通しだが、実効性が上がる確証は見当たりません。
(えびなたろう)