野田外交の始まり (2011.09.24.)
野田総理の外交活動が、ニューヨークの国連総会を皮切りに初めて動き出した。震災後の日本、ギリシャ問題での欧州、アメリカの経済不況、中東問題等々、世界中、あまり良い話が無い状態での国連総会である。
今回の国連総会では、各国が協調の必要性を、感じ取り、世界の危機に対して、各国が夫々協調する姿勢が、示されたことは、大変良かったと思う。
今日の様な国連総会や、G7、G20、等の国際会議が昔しの様に無かった時代では、どこかで戦争になって居てもおかしくない情勢である。それだけ、世界は、何処かの国で何かあっても、一国では、制御仕切れない、世の中に変貌してきたと言う事である。
日本に於ける、原子力事故の問題は、即、世界の国々に影響を及ぼし、今まで遣ってきた経過の中で、一挙に「脱原発だ!」と言っても世界各国の行動は、まちまちで、混乱が生じるだけである。
その中で、野田総理は世界にむけて「福島第1原発事故を教訓に原発の安全性強化に向けて国際貢献を果たしたい」と述べ、世界からの共感を得ている。野田氏の国内での意見では「減原発」の考えを披歴していたが、世界の動きはどちらかと言えば、原発推進に向かっていた時だけに、この動きを真っ向から反対する方向には向けられなかったのではないでしょうか。
確かに今の科学技術の水準では原子力利用に色んな問題があるが、流れを変えるにしても時間と手順を踏む事が必要で、国連での野田発言は至極穏当で、各国首脳も一応安心したのではないでしょうか。各国首脳は、一国を預かる立場のなかでは急激な転換は、取りにくく、その辺の心境を悟った上での外交が野田総理の特徴であると思われる。
日米関係に付いても、当面の普天間基地移設については、早速「結果の催促」があったが、総体として、オバマ大統領は「彼となら仕事が出来る」と言う好感を抱いたようだ。
とかく日本の政治は、自国の主張ばかりを、強く打ち出し、話し合いの「柔軟性」または、話し合いの「幅の広さ」が無く、外交交渉が下手である。そのくせ、実態は、世界から大きな遅れを取っている。
最近G20の存在感が強くなって来ている、彼らには交渉相手を動かす“力”を持っている。その力は、決して武力ではありません。それは「人口」と言う消費力で、それが世界の経済に影響を及ぼしているから、科学技術や経済面ではG7の方が強いが量的には少なく、人口の多い中国・インド・ブラジル等の「消費力」で押され気味になって居るのである。
資源の無い日本は、世界に誇る技術力とある程度の経済力を持っている。その力が外交の場で生かされて居ない事が、遅れを取っているので、世界からバカにされている原因になって居る。野田総理には、色んな点では不満もあるが、今はそれを言っている時ではないので、せっかく好調なスタートを切った外交を、物にして行く実績を残して頂きたい。
(えびなたろう)
野田総理の外交活動が、ニューヨークの国連総会を皮切りに初めて動き出した。震災後の日本、ギリシャ問題での欧州、アメリカの経済不況、中東問題等々、世界中、あまり良い話が無い状態での国連総会である。
今回の国連総会では、各国が協調の必要性を、感じ取り、世界の危機に対して、各国が夫々協調する姿勢が、示されたことは、大変良かったと思う。
今日の様な国連総会や、G7、G20、等の国際会議が昔しの様に無かった時代では、どこかで戦争になって居てもおかしくない情勢である。それだけ、世界は、何処かの国で何かあっても、一国では、制御仕切れない、世の中に変貌してきたと言う事である。
日本に於ける、原子力事故の問題は、即、世界の国々に影響を及ぼし、今まで遣ってきた経過の中で、一挙に「脱原発だ!」と言っても世界各国の行動は、まちまちで、混乱が生じるだけである。
その中で、野田総理は世界にむけて「福島第1原発事故を教訓に原発の安全性強化に向けて国際貢献を果たしたい」と述べ、世界からの共感を得ている。野田氏の国内での意見では「減原発」の考えを披歴していたが、世界の動きはどちらかと言えば、原発推進に向かっていた時だけに、この動きを真っ向から反対する方向には向けられなかったのではないでしょうか。
確かに今の科学技術の水準では原子力利用に色んな問題があるが、流れを変えるにしても時間と手順を踏む事が必要で、国連での野田発言は至極穏当で、各国首脳も一応安心したのではないでしょうか。各国首脳は、一国を預かる立場のなかでは急激な転換は、取りにくく、その辺の心境を悟った上での外交が野田総理の特徴であると思われる。
日米関係に付いても、当面の普天間基地移設については、早速「結果の催促」があったが、総体として、オバマ大統領は「彼となら仕事が出来る」と言う好感を抱いたようだ。
とかく日本の政治は、自国の主張ばかりを、強く打ち出し、話し合いの「柔軟性」または、話し合いの「幅の広さ」が無く、外交交渉が下手である。そのくせ、実態は、世界から大きな遅れを取っている。
最近G20の存在感が強くなって来ている、彼らには交渉相手を動かす“力”を持っている。その力は、決して武力ではありません。それは「人口」と言う消費力で、それが世界の経済に影響を及ぼしているから、科学技術や経済面ではG7の方が強いが量的には少なく、人口の多い中国・インド・ブラジル等の「消費力」で押され気味になって居るのである。
資源の無い日本は、世界に誇る技術力とある程度の経済力を持っている。その力が外交の場で生かされて居ない事が、遅れを取っているので、世界からバカにされている原因になって居る。野田総理には、色んな点では不満もあるが、今はそれを言っている時ではないので、せっかく好調なスタートを切った外交を、物にして行く実績を残して頂きたい。
(えびなたろう)