きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

東北地方の復興は雇用の創出にある。

2011-09-13 06:31:18 | Weblog
東北地方の復興は雇用の創出にある。      (2011.09.13.)

東北地方の経済推移は大震災以前から衰退傾向で、原子力による補助金で賄っていた傾向が多分に有る。その東北の太平洋岸の地方に想定外の大津波が押し寄せ、岩手・宮城・福島の3県は壊滅的な打撃を受けたのである。特に福島に於いては、原子力事故までお越し、その放射能汚染で、県の大半が、もはや住めるかどうかも解らない。災害後半年も経っているのに「瓦礫の方付け」もままならず、海岸寄りの低地は、津波災害で建設規制がかけられ、復旧に手間取っている。

そんな中、住民達は早々と、土地に住むことを諦め県外へと「人口流出」が止まらない状態が続いている。情報によれば宮城県の雄勝町(おがつちょう)は70%が県外に流出、商店街にも人がおらず、住めない町になってしまっている。この現象は、遅々として、行政の復興方針が決まらず、元居た土地への建設も許可が得られず、喰うためには働かなければならないが、将来に向けての安定した職業は望むべくもない状態が続いているということで、
若者は、当然県外に流出し、街に残ったのは老人ばかりになるわけである。

この様な状態は、阪神大震災の場合と違い、街そのものに復活の活気が見られない事に原因があります。政府が考えている「復興構想」の中には、津波に対抗して、住むところは「高台に」作り、仕事する所は低地であっても「海に近い」ところにと、言う事であるが、町を活性化させる原動力は若い人達の働く場があるかないかと言う事であります。
元々、働く場の少ない土地に災害で、仕事も無くなれば、当然若い人は県外に流出するでしょう、後に残ったのは老人ばかりになります。

将来的には、更に原子力発電をなくして行こうとしているのだから、この地方に今、最も必要なのはハイテク製造業の誘致が必要であります。これには国の援助も必要ですが、自治体の行政が、大企業に働きかけ誘致特典を与えて、呼び込む事が必要で、それによる雇用の創出こそが、町の活気を取り戻す唯一のカンフル注射です。誘致の特典は「税金での特典」「場所の提供」従業員生活のインフラ整備等々で、それに付随して、商店・病院・学校・銀行等々が出来て行くのである。

復興構想で謳っている、「高台住宅」構想は、最終目標で、取りあえずの機能復興には元居た土地でも仮住まいとして許可すれば良い事で、「高台」への住宅誘導は時間を掛けて順次遣って行けば良いのではないでしょうか。
現状では政府の計画が、住民のニーズと合わない所が「住民の不満」として表れている様に思います。
町に活気を戻すためには、何と言っても雇用の創出が大切で、其のためには、元々補助金を当てにしていた自治体だから、新たな企業誘致を考えないと、元の活気は戻らないと思います。
(えびなたろう)