きまぐれ発言

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相撲界でのドーピング疑惑(2)

2008-09-09 11:18:20 | Weblog
相撲界でのドーピング疑惑(2)     (008.09.09.)

今回のドーピング問題は、露鵬・白露山が最後まで「吸っていない」と主張し続けてきた事と、弟子の弁明を庇うような親方の発言が、真相解明にてこずる経過となっていた。

前回の不祥事で新しく組織された「再発防止検討委員会」が抜き打ちドーピング検査をしたのだが、検査の手続きに異論が出たので、それではと、ドーピングに関する、世界的に権威のある機関に依頼して行なった再調査で、明確に陽性反応が出た事に疑いの余地のないことが決め手になった。

したがって疑いの矛先は「本人偽証」又は、「検体採取の方法」に向けられ、露鵬の弁護士も其の点を追及していた。

結果は世界反ドーピング機関(WADA)公認の検査機関が、手続きの正当性を証明している。「採取する紙コップはランダムに渡し、恣意的な行為は出来ない事、検体保存のケースは特殊な器具を使用しないと、ふたを開く事が出来ない事」等が説明された。

また精密検査の結果についても陽性判定の最低基準値(尿1CC15ナノグラム以上)に対し、露鵬は基準値の5倍であり、白露山は10倍の数値を示していた事まで示された。

両力士も、さすがに尋問に対する答えが曖昧になり、とうとう6月のロス巡業時に大麻を入手した事を告白したようである。

日本相撲協会はこれに基づいて早速、緊急理事会を開き、先ず北の湖理事長は理事長職を辞任、後任理事長は武蔵川理事(元横綱三重ノ海)が互選され、大麻に拠る陽性反応が出た、露鵬・白露山の2人は解雇の処分が決定され、両力士の師匠大嶽親方は委員から年寄りへ降格される事になった。

相次ぐ不祥事に相撲協会のあり方が、とかく問われていたが、北の湖理事長は其の都度、親方の指導監督のあり方に問題を投げかけてきたが、今回は自分の部屋からの不祥事に自ら責任を取らざるを得なくなったことで、辞任を決意した。

今後の相撲協会のあり方も、外国人力士が多くなり内部の規律や対応も、古い今までの体質では律しれない問題が当然出てくる、協会内部も明るい透明性が求められる近代化が必要になってくるのではないでしょうか。

武蔵川新理事長の就任の弁も、今までの不祥事続きを詫びると共に「協会がしっかりやらないと、またこういう事件が、おこりかねない」「協会が一丸になり、腹を割って話し合いたい」と述べている。
剛腕で知られる新武蔵川理事長に大きな期待が持たれるところだ。
(えびなたろう)